2022年9月中旬、ふと思いました。
「『メイド喫茶』は、今どうなっているのか?」
とはいえ私は過去に、一度もメイド喫茶に行ったことがありません。
メイド喫茶のメッカとも言うべき、東京の秋葉原には、旅行の際2〜3回行ったことがあります。
しかし、それはメイド喫茶ブームが起こる前でした・・・。
大阪の『日本橋』も、『アキバ』化していった・・・。
私が本物(?)のメイドさんを初めて生で見たのは、今から十数年前。
大阪は日本橋(にっぽんばし)の電気街
「でんでんタウン」
の地下鉄出入口付近で、通行人にチラシを配っていました。
でんでんタウンの所在地である
大阪市浪速区日本橋3〜5丁目辺り(西側の一部は中央区)
は、南北に伸びる幹線道路
「堺筋」
の東西両側に、家電量販店や電気・オーディオ・PC関係の専門店が並ぶ
「西の秋葉原」
的存在でした。
しかし東京の秋葉原も、1990年代以降、電気関連の店舗が激減。
現在は、オタク文化の聖地
「アキバ」
へと変貌しています。
大阪のでんでんタウンも同様に、関西系の大手量販店(ニノミヤなど)や個人経営の専門店などが次々と倒産・廃業しました。
その後、オタク文化関連の店舗が進出して来ました。
メイド喫茶も乱立したが、アキバほど盛り上がらず・・・。
堺筋西側のエリアには、
「オタロード」
なる通りが存在し、今も賑わっています。
当然ながら、でんでんタウンにもメイド喫茶が乱立することとなりました。
2000年代後半〜終盤頃は、関西のテレビ・新聞や雑誌にも取り上げられ、中にはアイドル的人気を誇るメイドさんもいました。
ただ、堺筋沿いのメインストリートの両側には、メイド喫茶はほぼ皆無でした。
堺筋から東西に1〜2筋入る辺りの、雑居ビルの中にある店が多かったかと思います。
よって、
観光客などの「一見さん」が店を見つけにくい
という難点がありました。
そのためか、東京の秋葉原ほどの盛り上がりには至らないまま、ブームは下火となった印象があります。
約10年前、ある店から出て来た女性が・・・。
今から10年ちょっと前だったでしょうか。
私には、忘れられない記憶があります。
ある休日の午後、私はでんでんタウンの西側、大阪市中央区のエリアを歩いていました。
雑居ビルや飲食店などが混在する地域でした。
ふと前方を見ると、一軒の飲食店らしき店舗から、若い女性が一人出て来ました。
その格好が、まさしくメイド衣裳だったのです。
「あの店は、メイド喫茶なんだな。」
と分かりました。
メイドさんは、店の前のゴミや空き缶を片付け始めました。
そこで店のドアが開き、客の若い男性3人組が出て来ました。
そして、別のメイドさんが一人、お見送りに出て来ました。
メイド喫茶の定番である、あの言葉が・・・?
本来なら、先に出て来たメイドさんも、お見送りすべきです。
しかし、そのメイドさんは道路にしゃがんで、片付けに必死でした。
客を全く気にも留めていないようです。
私は、彼らのすぐ近くまで来ていました。
全く無関係ですが、心の中で
「メイドさんが素に戻って、一心不乱に掃除してるところを見せられたら、お客さんの夢も壊れちゃうよ!」
と、ツッコミを入れていました。
そして、
「もう一人のメイドさんは、お約束の『行ってらっしゃいませ、ご主人様!』を言うんだろうな。」
と思っていました。
ところが、そのメイドさんもお約束を無視して
「ありがとうございました!」
と、普通に客を見送っていました・・・。
私はその横を通り過ぎながら、
「客はみんな、あの言葉を聞くために来たんだろ?最後にあれが聞けなかったら、全て台無しだよ!」
と、心の中でなぜか憤っていました・・・。
最後に・・・。
夢を売る商売とは、難しいものです。
改めて、TDLやUSJの営業努力に敬意を表します。
おそらくメイド喫茶を出る時は、客の側にある種の気恥ずかしさがあるはずです。
そこで現実に引き戻されてしまうと、気恥ずかしさを引きずったままで店を出ることになります。
最後はやはり、
「行ってらっしゃいませ、ご主人様!」
で締めて、客が夢を見たままで送り出して欲しいものです・・・。
現在も残っているメイド喫茶には、その点をお願いしたいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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