世界には、一人が二つ以上の国籍を有する
「二重国籍」(三つ以上なら「多重国籍」)
状態の人が一定数存在します。
大抵は二つの国籍というパターンでしょう。
国によって対応は様々です。
認めている国、認めていない国、条件付きで認めている国の三つに大きく分けられます。
日本では、1984年(昭和59年)の国籍法改正により、
(1)20歳に達する以前に二重国籍の状態になった場合は、22歳に達するまで
(2)20歳に達した後に二重国籍の状態になった場合は、二重国籍となった時から2年以内
に国籍選択を行う必要があります。
ところで、この「二重国籍」は英語でどう表現するのでしょうか?
『二重』をどう表現する?
「国籍」というと、
「nationality」[n`æʃənˈæləṭi(米国英語), ˌnæʃʌˈnælʌti:(英国英語)]
を思い浮かべる方が多いでしょう。
「二重国籍」=「二つの国籍」
と考えれば、
「two nationaities」・・・?
「二つの」=「double」
と考えて、
「double nationality」・・・?
どちらを使っても、相手に意味は通じそうです。
しかし、残念ながらどちらも不正解です。
『二重』にはこの表現を使う!
大修館書店 ジーニアス和英辞典で「二重国籍」を調べると、
「dual citizenship」
と載っています。
同じく大修館書店 ジーニアス英和辞典によると、
「dual」[d(j)úːəl(米国英語), djúːəl(英国英語)]は
「2つの部分から成る、二重の、二元的」
という意味を持ちます。
用例として
「dual ownership」(二重所有、共有)
があります。
『国籍』には別の表現もある!
「citizenship」[ˈsɪtɪzʌˌnʃɪp(米国英語)]は、ジーニアス英和辞典によると
「市民[国民]であること、国籍、その身分[資格、義務]」
という意味を持ちます。
ジーニアス英和辞典やオックスフォード現代英英辞典では、
「dual nationality」
と表現されています。
「国籍」については、「citizenship」でも「nationality」でもよいのですが、「dual citizenship」の方がより一般的なようです。
最後に・・・。
私は日本国内で、日本国籍の両親から生まれました。
なので、当然日本国籍だけしか有していません。
しかし、個人的には
「EU(欧州連合)加盟国の国籍も取得できればなあ・・・。」
と思っています。
EU加盟国の国民なら、EU域内のどこにでも住み、働くことができます。
自由な感じで、カッコいいと単純に思います。
現時点では、取得可能性ゼロ%ですが・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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