マスク転売失敗で逮捕されたヤクザは、極道社会の底辺?

令和の現在、いわゆる「暴力団」

「ヤクザ」

「極道」

と表現することは少なくなっています。

公式には

「反社会的勢力」(通称「反社」)

と表現され、マスコミでもそう表現されることが多いです。

 

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現代のヤクザは『腕力』より『金力』?

昔は、暴力団と言えば

「銃器売買」

「麻薬密売」

「みかじめ料」

などが思い浮かびました。

しかし近年は、

「ヤミ金」

「振り込め詐欺」

などの

「知能犯」

的な犯罪が、暴力団の資金源となっています。

極道の世界でももはや

「腕っぷしの強さ」

はさほどの武器になりません。

「金を稼ぐ」(違法な手段によってですが・・・)

イコール

「上部組織により多額の上納金を納める」

人間が認められ、組織の中で出世して行きます。

 

極道社会も、一般企業と同じ?

正直、一般企業と何ら変わらないシステムと化してしまっています。

たとえ一つの組を率いる組長であっても、上納金のノルマを達成できなければ、上部組織の幹部から厳しく叱責されます。

企業の支店長会議で、本社の役員から吊るし上げられる支店長そのものです。

近頃のヤクザが金を集めるため、なりふり構わず様々な手口を使っているのは、有名な話です。

 

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大ブームの影にも反社あり?

2年ほど前の2019年(令和元年)頃に、若い女性を中心に大ブームとなった

「タピオカミルクティー」

についても、多くの店舗の実質的経営者は、反社関係者だったと言われています。

ヤクザのシノギ(収益)と言えば、以前は

「ハジキ(拳銃)」

「クスリ(麻薬)」

などでした。

今やスイーツがシノギとなっていたことに、何とも言えない哀愁を感じてしまいます・・・。

 

マスクの『転売ヤー』にもヤクザがいた!

昨年2020年(令和2年)の春、3月〜4月頃は、コロナ禍が本格化し始めた頃でした。

マスクの供給量が足りないという事態が発生しました。

そうした状況下で、事前に買いだめしておいたマスクをインターネット上で

「高値転売」する

「転売ヤー」

が続出。

社会問題化したことを、ご記憶の方も多いでしょう。

転売ヤーの中には、反社関係者も含まれていたそうです。

しかし、ヤクザが皆上手く立ち回って、荒稼ぎできたわけではありません。

「下手を打った」(=失敗した、ドジを踏んだ)

連中もいたのです。

 

大量のマスクを仕入れたはいいが・・・。

2020年10月中旬、テレビ・ラジオや新聞のニュースで、ある事件が報じられました。

警視庁浅草署が、六代目山口組系暴力団の

幹部(55歳):住居不定

男(34歳):大阪府阪南市

男(71歳):東京都台東区

の三人を逮捕しました。

三人は同年4月に、マスクを注文。

5月に貿易会社役員の男性から、不織布マスク約282万枚(約7000万円相当)を購入。

知人の経営する風俗店に納入させました。

マスク不足に乗じて、転売してボロ儲けするつもりだったのでしょう。

 

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転売に失敗!高額の代金支払いを踏み倒そうと・・・。

ところが、マスクを入手した5月には、全国的にマスクの供給量が増加。

マスク不足は解消され、高額転売する機会を逃してしまったのです。

三人の手元には大量のマスクの在庫が残りました。

そして、7000万円を超える代金の支払い義務も・・・。

三人は、マスクの仕入先の役員男性を、風俗店事務所に呼び出しました。

「不良品のマスクを売りつけやがって!どういうつもりだ!」

と言いがかりをつけ、代金を踏み倒そうとしたのです。

午後5時頃〜午前4時頃までの約11時間にわたり、男性を監禁し、代金をチャラにするよう迫りました。

しかし、三人が不在となった隙に男性は脱出、110番通報しました。

三人はあえなく逮捕。

いずれも

「身に覚えがない。」

と、容疑を否認していたそうですが・・・。

 

三人の境遇、関係にもツッコミ所あり!

はっきり言って間抜けな話であり、ネット上でも物笑いの種になっていました。

報道では組の名前も出ていましたが、我々一般人には聞き覚えがありません。

私が気になったのは、三人の年齢や住所です。

幹部の男(55歳)は、

「住居不定」

となっていました。

曲がりなりにも幹部の地位にあった男が、住居不定とはどういうことでしょうか?

そして、34歳の男は下っ端なのでしょう。

しかし、住所が

「大阪府阪南市」

となっていました。

住民票を東京に移していなかったのでしょうか?

最後の男は住所が東京都台東区でしたが、

年齢が71歳

でした。

完全な老人です。

55歳の幹部より、16歳も年上です。

極道の世界にも、いつまでもうだつが上がらず、いい歳になっても

「兵隊」

に甘んじている人間が一定数いると、ネットニュースか何かで読んだことがあります。

71歳の男も、そうした

「落ちこぼれヤクザ」

だったのでしょうか?

もしかすると三人の中で一番格下で、34歳の男にすらアゴで使われていたのかも・・・。

 

最後に・・・。

逮捕された三人も組自体も、極道社会のピラミッドの

「底辺」

に位置していたに違いありません。

こんな間抜けな捕まり方をしても、何の勲章にもならないでしょう。

世間では

「お笑い系事件」

「おマヌケ事件」

として受け止められたはずですが、私は何となく人間社会の物悲しさを感じました・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

もし興味をお持ちの方は、こちらもお読みください。

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