このブログでは以前、現在の日本が抱える
「空き家問題」
に関する記事を書きました。
現代の日本が抱える、大きな問題の一つが「空き家問題」です。以前このブログで「もしかして幽霊が出る?新築から40年近く無人の空き家・・・。」という記事を書きました。 [site[…]
東京や大阪などの大都市でも、住む人のいない空き家は増加しています。
しかし一方で、新しい住宅、特にマンションはあちこちで建設されています。
10年くらい前まではまだ珍しかったタワーマンション(タワマン)も、今では地方都市でも、駅前などに多数建っています。
マンションの駐車場は『自走式』と『機械式』に分かれる!
単身者用の賃貸ワンルームマンションと違い、分譲マンションには必ずと言っていいほどあるのが
「駐車場」
です。
車離れが進んでいるとは言え、まだまだ自動車の所有割合は高いです。
駐車場は、二つの形態に分けられます。
敷地内の地上や地下にあり、車が所定の位置に駐車する
「自走式」。
そして、ゴンドラやエレベーターのような巨大な設備の中に車を入れ、車だけが空中や地下に格納される
「機械式」です。
繁華街の駐車場や、タワマンなどで敷地が十分に取れない所では、機械式をよく見かけます。
マンション購入の際は『自走式』を選ぶべき!
マンションの購入を考える際、多くの人が気にするのは
「立地(利便性)」
「治安」
「方角(日当たりなど)」
となるでしょう。
駐車場が自走式か機械式かについては、気にしない人が多いようです。
しかし、これはかなり重要な問題です。
もし他の条件が全て同じなら、絶対に「自走式」のマンションを選ぶべきです。
随分前から、一部の専門家・関係者が「機械式」のリスクについて、警告を発しています。
しかし、マスコミではほとんど取り上げられません。
建設・不動産業界への「忖度」でしょうか・・・。
『機械式』駐車場が故障したら・・・。
第一のリスクは、
「故障した際は、自分の車を出し入れできない。」
という点です。
故障と100%無縁の機械はありません。
また、最近増えている大雨・台風や地震などの災害時、停電が起こることもあります。
そうなると、機械式駐車場は動きません。
自分の車は格納されたままで、使用できません。
反対に、車で帰って来て家へ戻るにも、車を路上駐車するしかなくなります。
業者さんに修理してもらうにしても、災害などの場合だと、すぐに来てくれるとは限りません。
何日も待たされる可能性があります。
駐車場の規模により、修理に要する日数も違うでしょう。
『機械式』だと、維持管理費用が発生し続ける!
第二のリスクは、
「機械式駐車場の維持管理費用が馬鹿にならない。」
という点です。
マンションだと、例え分譲であっても
「修繕積立金」
「共益管理費」
などが毎月別に発生します。
機械的駐車場があるマンションでは、故障の際の修理費用だけでなく、定期点検などのメンテナンス費用もかかります。
当然ですが、動かすための電気代も発生します。
そうした分も上乗せされます。
築年数の古くなったマンションでは、建物だけでなく機械式駐車場も老朽化してきます。
それに伴い故障の危険性が高まり、メンテナンス費用も上昇します。
分譲だと、費用を負担するのは当然住民です。
積立金や共益費は、1ヶ月分でも結構高い所が多いです。
金額が上がることはあっても、下がることはほぼありません。
それを毎月、20年も30年も払うとなると、住民の高齢化により負担感は大きくなります。
実際、全国各地の分譲マンションで、積立金や管理費などの滞納が問題になっています。
機械式駐車場を修理・整備しようにも、お金がなくてできないという事態も起こり得ます。
最後に・・・。
これら二つのリスクについて、マンションの開発・販売業者の側が積極的に説明することは、皆無に近いでしょう。
購入者の側でも、購入時点ではリスクや顕在化していないので、認識しにくいです。
しかし、買ってから気付いても遅いのです。
そうしたリスクを引き受けてでも、購入・居住するに値する物件なのかどうか、事前によく考えてから判断するべきでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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