なぜスマホ・タブレット全盛の世にノートが売れている?

2022年(令和4年)11月中旬から、中東のカタールで開催されている

サッカーのワールドカップ

で、日本代表は惜しくもPK戦でクロアチアに敗退(公式記録では引き分けですが・・・)。

準々決勝(ベスト8)進出は、またも成りませんでした。

今回のW杯では、日本代表の森保一監督が試合中にサイドライン際で書いていた

「森保ノート」

が注目を浴びました。

内容は戦術や相手の分析というより、日本チームや監督自らを鼓舞するような言葉が主だったそうです。

しかし日本国内では、

「ノートの効用」

なるものが注目を集めています。

 

スポンサードリンク

 

デジタル時代でも、ノートは普通に使われている!

令和の世の中では、仕事で文章を書く際は、PC(パソコン)などのワープロを使うのがほぼ常識です。

若手社員には、スマートフォンやタブレットでメモを取る人も増えているとか。

それでもマスコミでは、定期的に

「手書きでノートやメモを取るのが、仕事に効果的!」

といったプチブームが煽られます。

ですが、煽られるまでもなく、世の中ではまだまだ、仕事や勉強でノートは普通に使われています。

学校はともかく、ビジネスの現場では、全ての作業がスマートフォンやPC、タブレットで行われるようになってもおかしくありません。

にもかかわらず、ほとんどの職場では紙のノートがあちこちで使われています。

「それだから、日本のDX(デジタル・トランスフォーメーション)が進まないんだ!」

という声も、一部からは聞こえるでしょうが・・・。

「紙のノートの売れ行きが激減している。」

という類の報道も、個人的には聞いたことがありません。

 

ノート人気は、むしろ上昇?

むしろ、雑誌やインターネットなどでは、

ノート(手帳を含む)の新商品紹介

人気ブランドノートの活用法

といった特集をよく目にします。

ノートや手帳に興味のない方でも、

「モレスキン」(MOLESKINE)の各種ノート・手帳

「ライフ」(LIFE)の方眼ノート・ペーパー

をご存知の方は多いはずです。


また、ノートに書くための筆記用具も、東急ハンズやLOFTではズラリと並んでいます。

そういうところを見ても、ノート類は先細りどころか、市場が拡大しているのが分かります。

 

スポンサードリンク

 

ノート人気の理由は何か?

ノート人気の理由は様々でしょう。

おそらく

「○○総研」

「△△リサーチ」

などのシンクタンクの研究員が、もっともらしい根拠を見つけてきて、色々と分析しているはずです。

個人的には、次に挙げる三つの理由によるのでは?と考えます。

 

人間の歴史の中では、デジタル媒体はごく短い長さ!

まず一つ目は、

「人間の歴史の中では、紙で記録している期間の方が、スマホやタブレットで記録している期間より、圧倒的に長い。」

ということです。

ワープロ専用機の頃から数えても、紙以外の媒体(=デジタル媒体)に文章を記録するようになって、まだ40年余りです。

1995年(平成7年)のWindows95発売から、まだ27年。

Apple社から初代iPhoneが発売されたのが2007年(平成19年)。

スマホが誕生してから、わずか15年です。

それに比べ、人間は紀元前から紙を用いてきました。

「スマホやタブレットで、何でも書き残せますよ!」

と言われても、人間の深層心理に埋め込まれた

「紙への愛着」

は、そう簡単には消えるはずもありません。

少なくともあと1世紀、100年くらいは経過しないと、人間の好みが紙からデジタル媒体に移行するのは難しいのではないでしょうか。

こういうことを言うと、

「Z世代」

の若者たちから

「情弱(=情報弱者)!」

と笑われそうです。

ですが、ブログなどでノート・手帳について色々発信している人の多くが、当のZ世代の人たちです。

 

スポンサードリンク

 

ノートは『自分だけのプライベート空間』!

二つ目としては、ノートというのは基本的に

「極私的な空間」

すなわち

「究極のプライベート空間」

であり、それが人々に好まれるのではないかということです。

「スマホやPC・タブレットのワープロ機能も、同じようにプライバシーがあるのでは?」

という意見もあるでしょう。

確かにそうです。

しかし、世界中がインターネットでつなげられる現在、デジタル端末上で書いた内容は、いつでも不特定多数に公開できる状態になっています。

本来外部に出るはずのない、プライベートな内容がネット上に流出する事態は、枚挙に暇がありません。

たとえ公開する気が全くなくとも、我々現代人は心の奥で

「デジタル媒体に記録した内容に、100%のプライバシーはない。」

と認識しているように思えます。

紙のノートにも当然、他人に盗み見されるリスクはあります。

ただ、スマホの中身を覗かれる危険性よりは低いでしょう。

ノートは

「自分だけの空間」

と言っても過言ではないと思います。

自分の頭の中のあらゆることを、自由に書き留められます。

他人に口出しされることも、検閲されることもありません。

日記をスマホでつけている人は、かなり少ないのではないでしょうか。

また、新しいアイディアを練る際に、ワープロに入力しながら考えるという人も、皆無に近いと思います。

 

ノートは、ExcelやPowerpointよりも自由に使える!

三つ目は、

「紙のノートは使い方が自由」

ということです。

無地や方眼のノートなら、縦にも横にも使えます。

例えば途中まで横書きで書いていても、次の行から縦書きにできます。

図や表を自由自在に割り込ませたり、矢印や線を好きなように引けます。

デジタル媒体でも、ある程度は可能なのかもしれません。

しかし、Word・Excel・Powerpointが苦手な人には、非常に厄介な作業となります(私もその一人)。

そういう作業が要らないので、思考が遮られません。

すると、脳のエンジンがかかりやすいのです。

何かを考える際に

「思考の流れ」

というのは、我々が思っているよりも重要です。

頭の中に浮かんだことを直接、制限・制約のほとんどない紙の上に書きつけていくと、思考がスムーズに流れ、それを整理するスピードも速くなってきます。

 

最後に・・・。

この記事も、「LIFE CLIPPER」のA4方眼ノートに下書きしています。

 

関連記事

ブログのネタを見つけるのは、なかなか難しいものです。いくら好き勝手なことを書くといっても、喫茶店での世間話のように思い付いたことをチョコチョコ繋ぎ合わせて、一丁上がり!とはいきません。 [adcode][…]

白紙の方眼ノート

 

ブログを始めた当時は、直接ワープロで文章を作っていました。

しかしその方法だと、どうも筆が進まず、内容もまとまりません。

そこで現在の方法に変えました。

ITに関しては原始人に近い私にとって、それが最適だったようです。

これからも、紙の上にガンガン書きまくり、新しい記事を書き続けるつもりです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

興味がございましたら、こちらもお読みください。

関連記事

数年前から大学入試や各種資格試験の受験生の間で浸透しつつあるのが、「青ペン勉強法」です。大きな柱は二つ。一つ目は、ノートに暗記したいことを何回も書きまくり、記憶に定着させるという方法です。二つ目は、聞いたり見[…]

開いたノートと青ペン