「100点の一品」より「30点の十品」が求められる料理人!

普段は特に料理に興味がなく、いわゆる「グルメ」ではない人も、テレビ番組でおいしそうな料理が紹介されると、しばらく見入ってしまうことは多いでしょう。

「○△ホテル総料理長」

「老舗料亭の五代目店主」

など、料理の道を究めた最高級のプロ料理人が注目を浴び、中には芸能人顔負けの知名度を得る人もいます。

 

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全ての料理人が100点を目指すとは限らない!

日本では和食、洋食、中華を始め、世界各国の料理を楽しむことが可能です(金さえあれば)。

たとえばフランス料理なら、フランスの名店レストランで長年修業したりというのは珍しくありません。

一つのジャンルで精進し、自分はもちろん客にとって

「100点!」

となるべき品を提供するのが、料理人にとっての目標となるはずです。

しかし、世の中の全ての料理人が

「100点の一品」

を追求することを求められるわけではありません。

大ヒットマンガ「美味しんぼ」のように

「究極のメニュー」

「至高のメニュー」

を作る必要がない料理人もいるのです。

 

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ある料理人が、老人ホームの調理の仕事を始めて・・・。

20年近く前のことになりますが、ある料理人の男性と話をする機会がありました。

その人は元は自分の店(和食だったらしい)を営んでいましたが、売上が思うように伸びず、店を畳みました。

その後、いくつかの店に雇われ料理人として勤めた後、知人の紹介である老人ホームで働き始めました。

入居者の方々の昼食と夕食を調理する仕事でした。

長年「料理のプロ」として働いてきたので、調理すること自体には何の苦もありません。

ただ問題だったのは、毎日昼と夜に異なる献立を考え、決められた予算の範囲内で食材を仕入れることでした。

 

お金と手間をかけた一品よりも、手際良く安上がりな十品!

その人は和食が専門だったので、当然和食メニューはお手の物でした。

しかし、毎日和食だけで献立を構成することはできません。

洋食(たとえばハンバーグやオムレツ)、中華(餃子、八宝菜など)も含めた多彩な品を出していく必要があります。

品数もある程度なければいけません。

一品にじっくり手間をかけていられず、いくつもの品を同時並行で手際良く(しかも大量に)作っていくことを求められます。

そして、予算(一日当たり)にも上限があるので、高くておいしい食材を厳選することも無理です。

妥協も求められるのです。

その男性曰く

「100点のおかずを一品作る必要はないんです。ただ、30点でもいいから、十品作る能力が要るんです。」

非常に含蓄(がんちく)のある言葉です。

 

手抜きではなく、様々な要素のバランスを取る必要あり!

30点と言っても、もちろん手抜きをしていい加減に調理する、という意味ではありません。

食材の質や調理にかけられる手間暇に制限があるため、理想の100点には届かないということです。

料理人として全力で調理し、なおかつ経費・時間・労力のバランスを取った結果ということになります。

 

最後に・・・。

我々素人、特に普段料理をしない男性が

「たまには料理でも作ってみるか。」

となった場合、どうしても高価な食材を買い揃え、半日くらいかけて作ったりしがちです。

既婚者の男性で、そうしたことをやらかして(笑)奥さんから叱られた方は結構多いと思います。

しかしプロの世界では

「100点の一品より30点の十品」

が重視されることもあると知って、感銘を受けました。

テレビや雑誌で取り上げられる有名店だけが

「料理の世界」

ではありません。

やはりどの世界でも、プロの道は奥深いものだと感じました・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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