ネタバレなし:日野日出志「ウロコのない魚」がトラウマ!

このブログでは、1970~1980年代の懐かしマンガに関する記事を、10本以上書いています。

その中でも

「怪奇・心霊・トラウマ」

系マンガの記事が多いです。

楳図かずお先生、つのだじろう先生、山岸涼子先生などの怪奇・心霊もの、それも子供時代に読んで(または絵を見て)心にトラウマを植え付けられた作品です。

今回ご紹介するのは、日野日出志先生の短編作品

「ウロコのない魚」

です。

日野日出志先生は、1960年代末のデビュー以来50年超のキャリアを誇る、超ベテランマンガ家です。

そして、日本ホラーマンガ界に大き過ぎる(?)影響を与えた、革命的な作家です。

 

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『ひばり書房』単行本などで、全国の子供たちを恐怖のどん底に・・・。

楳図先生やつのだ先生ほどの知名度こそないものの、1970年代~1980年代前半に小学生だった日本全国の子供たちを

「恐怖のどん底」

に叩き込んだ、ある意味超有名人です。

このブログで以前、怪奇・心霊マンガで有名だった出版社

「ひばり書房」

を取り上げましたが、日野先生の作品が多数単行本化されており、看板マンガ家の一人でした。

 

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不気味な高層ビル群

 

書店で「ひばり書房」のコミックスが棚に並んでいるのを目にしただけで、恐怖心を抱いた子供は多かったはずです(私もその一人でした)。

しかし、私が「ウロコのない魚」を読んだのは、「ひばり書房」のコミックスではありませんでした。

 

中学生の頃、駅前の書店で立ち読みをした際・・・。

1980年代前半、中学1年か2年の頃だったと思います。

家の最寄り駅のそばに、

「天牛堺書店」

という書店がありました。

いくつか店舗を構えていたうちの一つです。

ある日の夕方、何かの本を買うため、私は「天牛」へ行きました。

目的の本はすぐに見つかりましたが、時間に余裕があったので、立ち読みをしていくことにしました。

当時はマンガの単行本にシュリンク(透明の薄いカバーフィルム)など被せられておらず、自由に立ち読みできました。

よほど行儀の悪い読み方をしなければ、店の人からも注意されませんでした。

また、その日は本をキチンと買う予定だったため、気楽な(?)気分でマンガのコーナーへと向かいました。

そして、ある本を手に取りました。

 

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怪奇マンガの短編集に、日野先生の作品が・・・。

書名や出版社は忘れてしまいましたが、何人かのマンガ家の怪奇短編が収録された、いわゆる

「アンソロジー」

本でした。

その中には、楳図かずお先生の「内なる仮面」という作品があり、大変怖い作品でした。

この作品とは、大人になってから別の本で再会を果たしました。

そして、日野先生の作品も収録されていました。

その頃は既に

「日野日出志のマンガは怖い!」

ということを当然(笑)知っていました。

しかし、怖いもの見たさの気持ちが勝ってしまい、私は最初のページから読み始めました。

 

激コワ作品だったが、題名も詳細も忘れてしまい・・・。

舞台は、どこにでもありそうな、平凡な町です。

季節は真夏。

主人公の少年はしばらくの間、毎夜悪夢にうなされていました。

しかし朝起きると、夢の内容を思い出せないのです。

分かっているのは、とにかく怖い夢ということだけ・・・。

さらに少年は、毎日の様々な場面で、恐ろしい幻覚に悩まされます。

両親や妹は

「暑さで身体がやられて、疲れているのでは?」

と心配します。

相変わらず悪夢の内容も思い出せないまま。

そんなある日、少年は近所の理髪店に髪を切ってもらいに行きます・・・。

ネタバレ防止のため、これ以上の詳細は書かないでおきます。

実は、中学生の頃に読んでしばらくすると、ストーリーの細かい部分や題名も忘れてしまい、最近まで思い出せませんでした。

日野先生の作品で、上記の感じの内容で、ラストがメチャクチャ怖い・・・ということしか覚えていなかったのです。

まるで、主人公の少年のようでした・・・。

 

三十数年後、あの作品に再会した!

それから三十数年が経過した2021年(令和3年)6月。

昨年2020年の暮れに、大学時代からの友人(このブログにも数回登場しました)から、

「日野日出志 トラウマ!怪奇漫画集」(イカロス出版)

という本が発売されたという、情報提供(笑)がありました。



それを思い出した私は、勇気を振り絞りAmazonで注文しました。

その後、日野先生の作品についてネット検索していると、注文した本に収録されている「ウロコのない魚」が、昔立ち読みした作品らしい・・・と分かりました。

2日後、上記の本が自宅に届きました。

早速、6編中4編目の「ウロコのない魚」を流し読みしました。

ビンゴ!

まさしくこの作品が、あのマンガでした。

1週間ほどしてから、他の5作品と一緒に、再度じっくりと読みました。

なぜ1週間も日が経ったかと言うと、パラパラと眺めた他の作品も、メチャクチャ怖そうな作品ばかりだったため、心の準備が必要だったのです・・・。

 

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1974年に、少年マンガ誌の増刊号に掲載されていた・・・。

「ウロコのない魚」は、1974年(昭和49年)に

「少年キング 増刊号」(少年画報社)

に掲載されたとのこと。

三十数年ぶりに再読した感想は、

「やっぱり怖かった・・・。」

としか言いようがありません。

マンガ雑誌の増刊号は、普段その雑誌を毎回読んでいない読者も、割と買いやすいのです(読み切り作品ばかりなので)。

小学生くらいの子供が書店でたまたま見つけ、親にねだって買ってもらうのが定番パターンです。

そうして気軽な気持ちで読み始め、途中でこの作品に行き当たってしまったら・・・。

当時の読者たちが受けたであろう衝撃は、想像するに余りあります。

令和の現在では、どのマンガ雑誌でも掲載そのものが困難でしょう。

 

最後に・・・。

しかし近年は、日野作品がコンビニコミックのシリーズで再発されています。

上記の本のように、日野作品が数編収録されたものも発売されています。

上記の「日野日出志 トラウマ怪奇漫画集」では、「日野プロダクション」代表の寺井広樹さんによる各作品の解説や、日野先生と寺井さんの対談が載っており、作品作りの裏側や発表当時の時代背景なども知ることができます。

21世紀、令和の小学生~中学生あたりに

「日野日出志ブーム」

が起これば、若者たちの「ホラー耐性」が強くなり、精神面でも鍛えられるのではないかと思います・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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