株式投資をなさっている方、あるいは興味をお持ちの方なら、
「テンバガー」
という言葉をご存知の方が多いでしょう。
英語では
「10 bagger」
と言うらしいです。
野球用語が基で、株式の勢いを表す!
「テン」は数字の10、「バガー」は野球用語(スラング)で「塁打」を表します。
野球に「10塁打」など存在しないのですが、一試合で何本もヒットを打つと、累計で10塁打となることはあります。
大活躍で、まさしく「猛打賞」です。
そのくらいの勢いで株価が高騰し、10倍以上に跳ね上がった銘柄が
「テンバガー」
と呼ばれます。
私がこの言葉を初めて書籍で目にしたのは、10年以上前でした。
しかし今では、マネー雑誌や投資情報サイトなどで頻繁に目にします。
非常に夢のある話ですが、そう簡単には見つけられないからこそ「テンバガー」なのだと言えます。
スポーツ界、特にサッカー界では株式銘柄の例えが使われる!
スポーツの世界でも、選手が株式銘柄に例えられることが多いです。
「今年デビューの有望株」
「シーズン後半戦の注目銘柄」
などとメディアで表現されることがよくあります。
プロスポーツには様々な競技がありますが、選手の価値が10倍になる可能性が最も高い競技は
「サッカー」
でしょう。
選手一人一人に
「移籍金」または「契約違約金」
が設定されています。
所属クラブとの契約期間が満了を迎える前に他のクラブへ移籍する場合、移籍先のクラブは前所属クラブに、設定された金額を支払う義務があります(大抵は、交渉により値引きされます)。
移籍金が10倍を超えたサッカー選手がいる!
素晴らしい実績を誇るスター選手ともなると、移籍金額が日本円で100億円を超えることは珍しくありません。
ただ、プロになりたての頃からそんな高額だったわけではありません。
選手としての能力を発揮しキャリアを積んでいく中で、移籍金の金額も上昇していきます。
世界的なスーパースターの中でも、短期間で10倍銘柄、すなわち「テンバガー」になった選手は滅多にいません。
しかし、ゼロというわけではありません。
以下に挙げる二人の選手は、日本のサッカーファンにはおなじみの選手です。
二人とも、一回の移籍で前回の移籍金の10倍を超える金額が発生した、非常に珍しい例です。
(1)クリスチアーノ・ロナウド
言わずと知れた、ポルトガルが生んだスーパースターです。
スポルティング・リスボン(ポルトガル)→マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)
→レアル・マドリー(スペイン)→ユヴェントス(イタリア、現在も所属)
と、世界的な名門・強豪クラブを渡り歩いています。
各国のリーグ優勝(ポルトガルは除く)はもとより、欧州チャンピオンズリーグでも5回の優勝を経験(ユナイテッドで1回(2008年)、マドリーで4回(2014年、2016年、2017年、2018年))。
また、ポルトガル代表としてワールドカップに4大会連続で出場。
2016年のヨーロッパ選手権(EURO2016)では、優勝を成し遂げました。
アルゼンチン人の天才ストライカー、リオネル・メッシと並び称される名選手です。
ロナウドは2003年、スポルティングからユナイテッドへ17歳で引き抜かれましたが、その際の移籍金は推定7~8億円(日本円)と言われています。
ユナイテッドでリーグ優勝3回、チャンピオンズリーグ優勝1回を果たした後、2009年にレアル・マドリーへと移籍。
その際の移籍金が、何と推定120億円!
少なくとも15倍以上に跳ね上がりました。
ユナイテッドにとっては、6年間十分活躍してもらった後で、15倍以上の値段で売却できたのですから、素晴らしいビジネスだったと言えます。
(2)香川真司
元日本代表で、2014年と2018年のワールドカップに出場。
現在はギリシャでプレーしています。
Jリーグのセレッソ大阪で頭角を現し、2010年ワールドカップにはサポートメンバーとして帯同(出場機会はなし)。
その後すぐにボルシア・ドルトムント(ドイツ)へ移籍。
セレッソとの契約は満了していたので、移籍金は発生しませんでした。
しかし、ユースから育成していた選手に関しては、一定額の金銭を移籍先のクラブが支払う国際的ルールがあるらしく、セレッソは推定約4,000万円(日本円)を受け取りました。
ヨーロッパや南米の選手では考えられない安い金額ですが・・・。
ドルトムントとしては、青田買いの先行投資のつもりだった模様。
ところが、加入直後からユルゲン・クロップ監督(現在はリヴァプール(イングランド)を指揮)の信頼を勝ち取り、レギュラーとして大活躍。
ブンデスリーガ連覇(2011年、2012年)の原動力の一人となりました。
そのプレーが認められ、2012年にマンチェスター・ユナイテッドへ移籍。
2012-2013年シーズンのプレミアリーグ優勝も経験しました。
ユナイテッド移籍時の移籍金額は、推定約12億円。
金額そのものは相場ではさほど高くありませんでしたが、ドルトムントが獲得のため支払った約4,000万円と比較すると、何と30倍!
ドルトムントも、美味しい商売ができたのでした。
最後に・・・。
2020年から続くコロナ禍の中で、ヨーロッパのサッカー界ではビッグ・ディール(大きな移籍)は起きにくくなっています。
今後、新たなテンバガー(10倍銘柄)となる選手は現れるでしょうか・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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