コロナ第一波時の「パチンコ店バッシング」結局何だった?

2020年(令和2年)12月1日現在、新型コロナウイルスはまだまだ世界中で猛威を振るっており、日本でも東京や大阪では連日300~500人の新規感染者が出ています。

一時期は感染拡大の抑制に成功していた北海道でも、11月から感染者数が急増しています。

本格的な冬の到来と共に、感染拡大の第三波が来ており、我々も大きな不安から逃れられません。

 

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春先にバッシングを浴びたパチンコ店が、全く話題に上らない・・・。

最近までしばらくの間は、テレビやインターネットのニュースでもコロナ関連の話題は薄れがちでした。

自分の住む都道府県の新規感染者も、すぐには分からないくらいでした。

しかし、11月半ばから再びマスメディアの話題の中心になってしまいました。

ただ、国は感染拡大抑制を半ば諦めているようにしか見えず、首都東京や大阪の知事からも、春先のような熱意が伝わってきません(個人的な意見ですが)。

それにしても不思議なのが、春先に激しい批判・バッシングの対象となった「パチンコ店」が、最近は全く話題にすらならないことです。

パチンコ店で集団感染(クラスター)が発生したというようなニュースも全く報じられないので、当然と言えば当然でしょう。

これから年末にかけて感染リスクが高まってくる中、マスメディアやネット民の間でもパチンコ店に対する批判・警戒の声などは、私自身は全く見聞きしていません。

 

あのバッシングは、一体何が原因だったのか?

今振り返ると、あのバッシングは一体何だったのでしょうか?

騒動以降、大手を中心とするパチンコ業界も換気の徹底や消毒液の設置など、一定の対策・予防策は講じています。

しかし、基本的なシステムは変わっていないはずです。

全てのホールで客を一席おきに座らせる、マスクなしの客の来店を断るなどの対策が取られるのは不可能でしょう。

パチンコ店の前を通りかかっても、消毒液が設置されたりしていますが、相変わらず多くの客が普通にパチンコをしています。

当時激しくパチンコ店をバッシングしていた人たち(主にネット上でしたが、中には店にまで押しかけた暇人もいました・・・)は、現状をどう思っているのでしょうか?

私はパチンコを全くやらず、パチンコを含むギャンブルとは無縁です。

春先の騒ぎでも、感染リスクを冒してまでパチンコ店に行く人たちのことは理解できませんでした。

ただ、パチンコ店以外にも感染リスクの高い場所はいくらでもありました。

一部の独立系中小パチンコ店が頑なに休業を拒み、世間の反感を買ったのが大きな原因の一つですが、パチンコ店だけが最大の悪者のようにあつかわれ、集中砲火的な批判を浴びていたことには、疑問も持っていました。

 

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現状は既に春より悪化しているが・・・。

11月以降、状況は当時と似てきています。色々な数値指標においては悪化しています。

既に飲食店や宿泊施設などには影響が出てきており、北海道や大阪、東京では再び営業時間短縮の要請が出されました。

しかし今回は、パチンコ店が槍玉にあげられることは起こっていません。

パチンコ店バッシングを煽るつもりは毛頭ありません。

しかし、あれだけ「アンチパチンコ」を訴えていた人たちは、今何をしているのでしょうか。

国や地方自治体(要請に従わない店の店名を公表していた所(例えば大阪)もあった)も、今回はパチンコ店のパの字も口にしていません・・・。

 

自治体やメディアの沈黙には、三つの理由が影響している?

考えられる理由の一つとして、パチンコ店という不特定多数が出入りする施設では、そもそも感染者が発生しても把握できず、感染経路も追跡不可能な点が挙げられます。

そのため、パチンコ店が感染拡大の原因であると断言できないからでしょう。

二つめの理由は、パチンコ業界と政治家、警察の癒着利権にマイナスになる点でしょう。

政治家(パチンコ関連の団体の顧問などの肩書を持つ者が多い)や警察(多数の天下りを受け入れてもらっている)は、パチンコ業界と太いパイプを持っています。

春(4~5月)の大バッシングに大慌てし、表に裏にと政府や自治体、マスコミなどに働きかけたからではないかと推測します。

そして三つ目は、今再びパチンコ店を標的にすると、政府や自治体などにブーメランとして戻ってくるからでしょう。

国がゴリ押しで始めた「Go To キャンペーン」が感染再拡大の大きな原因ということに、脚光が当たってしまうことを恐れているのでしょう。

「鉄道・飛行機をどんどん使ってね。」

「色んなホテル・旅館に泊まりに行ってね。」

「あちこちの飲食店で飲み食いしてね。」

というキャンペーンを推進している手前、

「パチンコ店には行ったらダメですよ。」

とは絶対に言えないでしょう。

 

最後に・・・。

結局のところ、パチンコ店バッシングの本質は

「一番言いやすくて、反論されにくく、経済に大きな影響のなさそうな業界」

が攻撃されていたということでしょう。

パチンコ店が「スケープゴートにされた、かわいそうな被害者」だとは思いません。

現在でも、感染リスクの高い場所の一つであると考えます。

ただ、当時のバッシングは我々日本国民の不満、苛立ち、不安の手っ取り早いはけ口として行われたに過ぎなかったと、今振り返ると実感します。

もうすぐ年末を迎え、再び地方自治体レベルでは「不要不急の外出の自粛」が口にされています。

コロナ感染がこのまま拡大を続け、もし再び「緊急事態宣言」が出されるようなことになったら、今度はどこが「不満のはけ口」、「責任転嫁の標的」として選ばれるのでしょうか・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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