「西陣」英語でどう説明する?試験に出ない英語手帳(第64回)

「西陣」

と聞くと、ほぼ全ての方が高級絹織物

「西陣織」

を連想なさるでしょう。

「西陣」=「京都」

のイメージが強いですが、より正確に言えば、京都市上京区から北区に渡る地域を指した名称が西陣です。

西陣織工業組合のWebサイトによると、

「おおよそ南は丸太町通、北は上賀茂、東は烏丸通、西は西大路通に囲まれたあたり」

を指します。

また、「西陣」という行政区域は実は存在しません。

 

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英語で表現しようとすると、結構難しい!

前置きが長くなりましたが、「西陣」について英語で説明しようとすれば、どう表現すればいいでしょうか?

まず、「西陣」は普通に「Nishijin」とローマ字表記します。

「西陣地域」

という表現をする場合、

「district」

は行政・司法・教育などの用途で区分した

「地区・管区」

という意味合いなので、適切かどうかは微妙です。

「area」を使い

「the Nishijin area」

とするのが無難でしょう。

「京都市上京区から北区にわたる地域」は

「the area including Kamigyō ward and Kita ward of Kyoto City」

で通じるでしょう。

日本語なら簡単に説明できる事柄でも、英語などの外国語で説明するとなると、結構難しいものです。

 

『西陣織』の表現もそう簡単ではない!

「織物業が盛んである」

と表現するには、

「many companies and factories of the textile industry are located」

と訳せばよいでしょう。

「西陣織」は、普通に英訳すると

「Nishijin silk fabrics」

となりますが、「錦(にしき)」を意味する

「brocade」broʊkéɪd(米国英語)brəʊkéɪd(英国英語)

を用いて

「Nishijin brocade」(不可算名詞だが、「種類」を表す場合は可算名詞)

と表現できます。

 

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なぜ『西陣』と呼ばれるようになったかも説明要!

ところで

「何で『西陣』って言われるの?」

と質問されたら、どう答えるべきでしょうか?

その場合、日本史で学んだ

「応仁の乱」(the Ōnin War)

に関する説明とセットで答えるべきです。

1467年(応仁元年)から1477年(文明9年)にかけて、約11年間続いた内乱です。

室町幕府(the Muromachi shogunate)

内部の権力争いが、幕府を二分する大乱に発展しました。

有力大名の細川氏(the Hosokawa clan)率いる東軍(the eastern army)と、同じく有力大名の山名氏(the Yamana clan)率いる西軍(the western army)との戦いとなりました。

その際、西軍の総大将たちが堀川よりも西の辺りに陣(camp)を構えたことが、

「西陣」(the west camp)

の由来とされています。

 

最後に・・・。

今まで説明してきた事柄を踏まえて、私なりに「西陣」を英語で短く説明する文章を作ってみました。

“Nishijin” is the name of the area including Kamigyō ward and Kita ward of Kyoto City.

In the Nishijin area, many companies and factories of the textile industry are located.

“Nishijin-ori”, Nishijin brocade in English, is a famous brand of silk fabrics made in the area.

This area has been called Nishijin, “the west camp” in English according to the fact that

in the Ōnin War in the 15st century, the western army built the camp around the area.

(「西陣」は、京都市上京区から北区にわたる地域の通称です。西陣と呼ばれる地域には、織物業の会社や工場が多くあります。「西陣織」、英語で「西陣の錦」は、地域の絹織物の有名ブランドです。この地域が西陣と呼ばれてきたのは、15世紀の「応仁の乱」において、西軍がこの地域の辺りに陣を構えたことによります。)

英語の通訳案内士(通訳ガイド)は、京都に限らず日本各地の様々な事柄につき、なるべく観光客が理解しやすい表現で、簡潔に説明することが求められます。

この記事がもし、通訳案内士試験合格を目指す方の参考になったなら、大変幸いです。

今回は、「試験に出ない英語」手帳から外れ、「試験にひょっとしたら出るかもしれない英語」手帳になってしまいました・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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