「食料自給率」
という言葉は、小学校の社会科の授業で習うはずです。
文字通り
「自国で必要な食料を、輸入ではなく自国で生産できている割合」
です。
そして授業では
「日本の食料自給率は、非常に低い。」
と教わります。
例えば小麦やトウモロコシなどは、大部分を外国からの輸入で賄っています。
ところで、この「食料自給率」、英語ではどう表現するのでしょうか?
『食料』はシンプルにあの単語を使う!
「食料」は、難しく考える必要はありません。
「food」
とすれば問題ありません。
これより堅い言葉として、
「provision」[prəvíʒən(米国英語)]
という英単語もあります。
「食料」の意味で用いられる場合は複数扱いとなり、
「provisions」
となります。
ただ、「provisions」を使うのは、遠征や長旅を行う際に持参する食料を表す時です。
『自給』はなかなか思いつかない!
続いて「自給」ですが、この部分をすぐに表現するのは、なかなか難しいです。
「自らに給付する」
「自らに与える」
と解釈すればいいのですが、「給付する」を表す
「provide」[prəvάɪd(米国英語)]
や、「与える」を表す
「give」
を使って表現しても、全く意味が通じないでしょう。
意外な単語で表現できる!
大修館書店 ジーニアス和英辞典で「自給」を調べると、最初に
「self−support」(自立、自活、自給)
と出て来ます。
しかし、今回はこれは適切ではありません。
この後に「穀物の自給率」という例文があり、
「self−sufficiency ratio for grain」
と表現されています。
この「self−sufficiency」が、「自給」の英訳としては最適でしょう。
オックスフォード現代英英辞典には、次のような例文が載っています。
「The country is totally self−sufficient in food production. 」
(その国は、食料生産については完全に自給可能である。)
「率」については、
「percent」
ではなく
「ratio」
を用います。
「food self−sufficiency ratio」
とすれば、「食料自給率」の完全な英訳となります。
ただ、「ratio」はなくても問題ないでしょう。
最後に・・・。
2021年(令和3年)現在も、日本の食料自給率はまだまだ低いままです。
にもかかわらず、日本では食品ロスの量、つまり食べ物を無駄にしてしまう量が恐ろしく多いのです。
ご存知の方も多いでしょう。
最近も、「東京2020」(2021年に行われました・・・)に関連し、ボランティアなど関係者の方々向けの弁当が、最大で10万食以上廃棄されていたことが発覚しました。
自国の食料の多くを輸入に頼っている国が、食料を大量に捨ててしまうというのは、どういうことでしょうか?
そういう国が
「平和の祭典」
を開催すること自体、ある意味
「ブラックジョーク」
のようです・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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