京都の「ふたば書房」が大垣書店と田村書店に挑戦状!?

以前このブログで、京都を地盤とする

「大垣書店」

と、大阪を地盤とする

「田村書店」

に関する記事を書きました。

 

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本を抱える女性書店員

 

皆様もご存知の通り、出版業界及び書店業界は、現在非常に厳しい状況に置かれています。

「本離れ」

といった根本的な問題に加え、

「通販サイトで本を買う人の増加」

「電子書籍の浸透」

のような副次的な問題が、本を作る側と売る側の両方にのしかかっています。

そんな中、関西で頑張っている中堅書店グループが、勢力拡大を狙って店舗を地元以外に拡大しようとしている・・・という内容です。

 

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大垣と田村に続く、第三勢力が!

「大垣書店」は21世紀に入り、それまで店舗のなかった大阪府に、現在まで3店舗を出店。

じわじわと南下を進めています。

一方、大阪の北部が中心だった「田村書店」も、大阪市や和泉市に出店。

こちらも、大阪南部への足場を固めつつあります。

そんな中、気になる動きを見せている書店があります。

それが、元々京都府と滋賀県で店舗を展開していた

「ふたば書房」

です。

 

京都の書店は、大垣や丸善というイメージだが・・・。

実は私は、今年2023年(令和5年)3月末まで、「ふたば書房」の存在を知りませんでした。

そもそも私の生活圏には、「ふたば書房」の店舗がありませんでした。

また、京都に行くことがあっても、正直目立っているのは「大垣書店」や老舗の「丸善」でした。

そんな中、ふたば書房が大阪に、新たに店舗を出店することとなりました。

私がそれを知ったのは、久し振りにある書店に行った時でした・・・。

 

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破産した書店の跡地で営業していた、別の書店も・・・。

大阪府堺市の南部、泉北ニュータウンを走る

「泉北高速鉄道」

の駅の一つに、

「光明池」

という駅があります。

駅のすぐそばに

「サンピア」

という小さな商業施設があり、そこの1階に

「アバンティブックセンター」

という書店チェーンの店舗がありました。

その場所には元々、大阪南部に店舗展開していた

「天牛堺書店」

の店舗が、三十数年間入っていました。

ところが、2019年(平成31年)1月に天牛が破産を申立。

その後に、アバンティの店舗が入居しました。

今年2023年の3月、用事で光明池に行った際、久し振りにアバンティを訪れました。

そして本を2冊ほど買ったのですが、レジのところに

「2023年3月29日をもって閉店いたします。」

との文章が貼られていました。

「開店してまだ3〜4年なのに、もう閉店か・・・。」

と少し驚きましたが、近年の書店を取り巻く状況を鑑みると、仕方のないことなのかと思わざるを得ませんでした。

 

閉店後1ヶ月弱で、『ふたば書房』が新オープン!

それから2〜3週間ほどして、再び用事のついでにアバンティの跡地を見に行きました。

当然ながら、閉店してシャッターは下りたままでした。

ただそこには、

「2023年4月25日(火)、ふたば書房光明池店がオープンします。」

との貼り紙がありました。

この時初めて「ふたば書房」の名前を目にしたのでした。

家に帰ってから調べると、京都や滋賀が主な商圏だと分かりました。

 

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書店及び雑貨店を運営。令和になってから大阪進出!

ふたば書房公式サイトによると、

昭和5年(1930年)に京都の西陣で創業。

2023年5月現在、書店11店と絵本カフェ1店を運営。

さらに、

「アンジェ」

「ノイシュタット」

「グリンストア」

ブランドの雑貨店14店も運営しています。

初めて大阪府に出店したのは、2021年(令和3年)3月。

イオンタウン茨木太田の2階に

「茨木店」

を出店。

そして、2023年4月に「光明池店」を出店。

大阪府の北部と南部に1店舗ずつです。

これから店舗数を増やし、南下及び北上の予定でしょうか?

 

『大垣書店』はいち早く大阪進出した!

そこで思い出したのが、同じ京都を本拠とする「大垣書店」です。

大垣書店は昭和17年(1942年)創業と、ふたば書房より12年後です。

しかし、資本金は2,000万円と、ふたば書房の倍です。

そして、大阪府への進出も

2004年(平成16年)に「高槻店」を出店

と、ふたば書房より17年も早いです。

ただその後は、

「豊中緑丘店」(2006年(平成18年))

「イオンモール堺鉄砲町店」(2019年(平成31年))

に留まっています。

 

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堺市への出店は、大垣書店への挑戦状?

「ふたば書房の堺市への出店は、大阪での勢力拡大を狙う(と私が勝手に思っている)大垣書店への挑戦状ではないか?」

と、自称「書店ウォッチャー(?)」を気取る私は見ています。

今後、

「ふたば書房 vs 大垣書店」

の仁義なき(な訳はないでしょうが・・・)戦いが、大阪各地で勃発するのではないでしょうか?

 

田村書店も黙ってはいられない?

ところが、それを黙って見ていられないのが、大阪北摂だけでなく南部への進出をじわじわ進めている

「田村書店」

でしょう。

大垣書店だけでなく、ふたば書房までも大阪に乗り込んできたとなれば、心中穏やかではないはずです。

私はアバンティブックセンターの閉店を知った時、

「次は、田村書店が出店するのでは?」

と予想していました。

田村書店の関係者も、驚かれたかもしれません。

 

最後に・・・。

そうなると、

「ふたば書房 vs 大垣書店 vs 田村書店」

という、三つ巴の

「書店国盗り物語」

が幕を開けるのでしょうか?

書店受難の今日、各店が良い意味でのライバルとなり、大阪の書店文化を盛り上げてくれることを切に願います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。