コロナ禍の影響をモロに受けている業種と言えば、飲食業界が真っ先に思い浮かびます。
そして、ショッピングモールや映画館などの大規模施設も、休業や時短営業といった措置を余儀なくされています。
大型書店もそうした対象に含まれていると知った時は、驚きました。
ジュンク堂書店などの大手書店グループも、閉店時間を1~2時間早めるなどの対策を行っています。
本屋をブラつき本を買うのが楽しみだったが・・・。
コロナ禍以前は、時々最寄りのジュンク堂へ行き、店内を1~2時間ブラつきました。
そして、面白そうな本を数冊買って帰るのが、私の楽しみの一つでした。
しかし、ここ一年近く書店巡りをしていません。
本はほぼ100%、Amazonで買うのがパターンとなっています。
どんな方法で買おうが同じと言えば同じですが、やはり書店で買うのには独特の楽しさがあります。
大阪に『ナンバブックセンター』があった!
昔、大阪市中央区の「なんば」エリアに
「ナンバブックセンター」
という書店がありました。
「あった。」という過去形でお分かりの通り、現在はもう存在しません。
閉店してもう20年ちょっと経つはずです。
ジュンク堂や紀伊國屋書店のような大手チェーンではありませんでした。
商店街アーケード内、とあるビルのほぼ丸ごと(地下1階はお好み焼き屋さんが入居していました)で営業していました。
雑誌やマンガの品揃えがマニアック!
私がこの書店の存在を知ったのは、およそ30年ほど前。
1階の入口を入るとすぐ、各種雑誌が置かれていましたが、品揃えが結構マニアックでした。
一般の書店で売られている人気雑誌ももちろんありましたが、SF系のマイナーと言っていい雑誌や、プラモデル・モデルガンなどの専門誌も多数目につきました。
1階の奥には、新書・文庫本などが並んでいました。
奥の突き当たりは階段になっていました。
しかし、1階の入口から少し行ったレジのそばに、2階への昇り専用エスカレーターがありました。
エスカレーターは2階までで、3階より上へは階段で行くしかないという、不思議な設計になっていました・・・。
2階は、コミックや特撮・アニメ本のフロアーでした。
1990年代後半頃まで、秋田書店の「サンデーコミックス」や朝日ソノラマの「サンコミックス」など、渋いラインナップも揃えていました。
当時のマンガオタクにとっては
「100点満点!」
と言いたくなる感じで、客層もマンガに一家言持っていそうな人が多かったです。
私自身も、他の客からそのように思われていたかもしれませんが・・・。
最上階が学参・外国語本のフロアー。品揃えが豊富だった!
3階と4階に関しては、何のジャンルのフロアーだったか、はっきり思い出せません。
両フロアーにはあまり行った記憶がないので、印象が薄いのだと思います。
確か5階が売場としては最上階だったはずですが、このフロアーでは学習参考書や外国語関連の本、洋書などが売られていました。
洋書の
「Penguin Books」(ペンギンブックス)
シリーズの品揃えが、大手書店に劣らないほど豊富だったのは、はっきり覚えています。
ここで洋書を2~3冊買ったのですが、今でも実家の本棚に残っています。
学生時代、社会人になってからも通い続けたが・・・。
大学入学前から通い始め、学生時代の4年間は事あるごとに通いました。
社会人になってからも通勤にはなんば駅を使っていたので、仕事帰りによく立ち寄っていました。
閉店時間が午後10時だったので、仕事で多少遅くなってもゆっくり本を見て回れます。
それが本好きにとってはうれしかったのです。
しかし、1990年代末だか2000年初め頃だったかに、突然ナンバブックセンターの閉鎖が決定してしまいました・・・。
はっきりした理由は、我々客には知る由もありませんでした。
しかし、非常に残念な気持ちになったのは、私だけではないはずです。
近くにジュンク堂が開店したのが大きな理由?
推測に過ぎませんが、閉鎖の2~3年前に同じくなんばの千日前エリアに、ジュンク堂書店なんば店がオープンしたことも一因ではないでしょうか。
ジュンク堂は、ナンバブックセンターより若干私鉄や地下鉄の駅から離れており、閉店時間も午後9時でした。
なので個人的には、売上にさほど影響するとは思っていませんでした。
ただ実際には、かなり影響があったのかもしれません。
そのジュンク堂書店なんば店も、今から3~4年前に撤退。
現在は「ドンキホーテ」が営業しています・・・。
吉本興業のタレントも常連だった!
以前ある雑誌で読んだのですが、ナンバブックセンターと吉本NGK劇場は徒歩で5分ほどの距離なので、吉本興業のタレントさんが結構利用していたとのことでした。
吉本新喜劇の大ベテラン、内場勝則さんも常連だったそうです。
私は一度、当時まだお笑いコンビ「スミス夫人」で活動なさっていた
なだぎ武さん
と店の前ですれ違ったことがあります。
私が店から出た際、なだぎさんが入れ違いに店内に入って行かれました。
二十数年ほど前のことです。
最後に・・・。
近年は大手書店でも経営状況が厳しく、大都市圏の大型店舗を閉じてしまう事例は多くなっています。
個人経営の書店だと、なおさら厳しいでしょう。
数年前までは
「本は書店で買うのが一番!」
と考えていた私も、最近は前述の通り書店から足が遠のいています。
もし家から徒歩10分くらいまでの場所に、かつてのナンバブックセンターのような
「キャラの立った」
書店が開店したら、週2~3回は通いたいところです・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
興味がございましたら、こちらもお読みください。
私は、幼少の頃から本が好きです。このブログでも、小説・マンガ・ノンフィクションなど、様々な本に関する記事を書いてきました。皆様もご存知の通り、書籍を取り巻く環境は、21世紀に入り大きく変化しました。 […]
21世紀の日本は「個人情報」保護の意識が非常に強い社会です。より正確に言うなら、「過剰に強い」社会です。 [adcode] 法律、ネット文化が人々の意識[…]
我が家では、新聞を取っていません。たまに勧誘が来ても、即座に断っています。新聞がなくて困ったことは、一度もありません。現代のネット社会では、必要な情報は新聞以外からも得られるからです。しかし、嫁や私の実家では[…]