こんにちは。husband(@kumafumoblog)です。
つのだじろう先生と言えば、心霊・オカルトマンガ界の巨匠として有名です。
代表作のうち
「恐怖新聞」
「うしろの百太郎」
は、1970年代に日本で巻き起こった
「オカルトブーム」
の火付け役と言っても過言ではありません。
その後も心霊・オカルト系の作品を多数執筆なさり、日本マンガ界で不動の地位を築かれた天才です。
但し、つのだ先生は1960年代までは少女マンガやギャグマンガでヒットを飛ばしました。
1970年代初頭には、梶原一騎先生原作の
「空手バカ一代」(連載途中で降板、別のマンガ家に交代)、
1970年代末には将棋マンガ
「5五の龍」
をヒットさせるなど、幅広いジャンルの作品をお描きになられています。
つのだ先生のキャリアに転機をもたらした『亡霊学級』!
今回ご紹介する
「亡霊学級」
は、つのだ先生のマンガ家人生に大きな転機をもたらした作品です。
それにしても、「亡霊学級」というタイトルからして、いきなり怖さ満開です・・・。
この作品は、全5話しかありません。
1973年(昭和48年)に、一話読み切りの不定期連載という形で
「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)
に掲載されました。
つのだ先生は当時、同誌に「泣くな!十円」という作品を連載していましたが、編集部からオカルトものの短編執筆を依頼されたそうです。
全5話のいずれも、夢に出てくるほど怖い!
ネタバレ防止のため、各話の詳しいストーリーは省略します。
第1話「ともだち」、第2話「虫」、第3話「水がしたたる」、第4話「手」、第5話「猫」というラインナップになっています。
どの作品もメチャクチャ怖く、夢に出てくるのでは・・・と思うほどです。
怖さの順位を決めるのは困難です。
ただ個人的には、第2話「虫」と第4話「手」が強烈に怖かったです。
第2話「虫」は、読んだ後トラウマになって心に残りそうな、エグイ話です。
第4話「手」は、学校怪談の古典とも言える「トイレの花子さん」と同系統の話です。
しかし、ほのぼのした要素は一切なく、最後までただひたすら怖い話です。
読者から大反響!新連載となった作品が・・・。
この「亡霊学級」は、チャンピオンの読者から大きな反響を呼ぶこととなりました。
つのだ先生はチャンピオン編集部から、心霊・オカルト作品の連載を熱心に依頼されました。
先生は、「泣くな!十円」の連載を終了させました。
そして「週刊少年チャンピオン」1973年(昭和48年)37号から連載開始された作品が、
「恐怖新聞」
だったのです。
さらに同1973年末からは、「週刊少年マガジン」(講談社)にて
「うしろの百太郎」
も連載開始となりました。
その後2年間ほどは、両作品を同時に執筆なさっていました。
つのだ先生のパワー及びアイデアの豊富さには、驚く他ありません。
最後に・・・。
以降は、つのだ先生の作品は心霊・オカルト系がメインとなっていきます。
そうした方向へのきっかけは、まぎれもなく「亡霊学級」でした。
そういう点では、つのだ先生の「記念碑」的な作品です。
なお、このブログでは、つのだ先生の「メギドの火」という作品(UFO、宇宙人がテーマ)も紹介しています。
ネタバレなしですので、ご興味をお持ちの方はご覧ください。
今回ご紹介する作品は、つのだじろう先生の「メギドの火」です。つのだ先生と言えば、「恐怖新聞」や「うしろの百太郎」を始めとする、心霊をテーマとした作品が有名で、マンガ界の巨匠の一人です。今回の「メギドの火」は、UFOや宇宙人が[…]
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