「the first petty bench」・・・?
ベンチのこと? first ってあるから、手前から一番目のベンチに座れってこと?
ところで、「petty」ってどういう意味?
ヒントです。「petty」は「小さい」、「ささいな」、「取るに足りない」という意味です。
なるほど!「最初の小さいベンチ」・・・。
何となく童謡にでくる歌詞っぽい。
このベンチに座ると、幸運が訪れるかも?
残念・・・。大抵の人はこのベンチに座ることはありません。
座りたいと希望しても、ほとんどの場合「棄却」されます。
日本の裁判制度は原則『三審制』。その頂点が最高裁判所!
「petty bench」とは、日本の最高裁判所(the Supreme Court)の
「小法廷」
を意味します。
日本では民事及び刑事の裁判は
地方裁判所(the district court)または簡易裁判所(the summary court)
が第一審となります。
日本の裁判所では、通常は三審制(必ず三審制であるべきという規定はない)が採用されています。
たとえば地方裁判所での第一審(原審)判決に不服がある場合、高等裁判所(the high court)での第二審(控訴審)を求めて控訴できます。
そして、高等裁判所での第二審判決にも不服の場合、最高裁判所での第三審(上告審)を求めて上告することが可能です。
最高裁で審理が行われる事件はほとんどない!
しかし、民事・刑事事件とも、全ての事件が最高裁まで行くことはありません。
むしろ、大多数の事件は高等裁判所での判決が確定判決となります。
上告可能な理由は限定されており、基本的には
「原審(地裁)判決や控訴審(高裁)判決に重大な誤認や法解釈の誤りがある場合」
「原審判決、控訴審判決の内容に憲法違反のおそれがある場合」
にしか、最高裁への上告(appeal)は認められません。
それ以外の場合、上告は棄却されます。
ちなみに「棄却する」は
dismiss、discontinue、reject、turn down などが用いられます。
「棄却」(名詞形)は、dismissal、discontinuance などです。
最高裁には、『大法廷』と『小法廷』がある!
幸運にも最高裁で審理及び裁判が行われる場合、最高裁には
「大法廷」(the full [または grand]bench)と
上記の「小法廷」(the petty bench)があり(第一~第三までの三つ)、大法廷か小法廷で行われます。
結論として、「the first petty bench」は「(最高裁)第一小法廷」と日本語訳されます。
最後に・・・。
最初にも書きましたが、最高裁に足を運んで判決を受ける人はほとんどいません。
そういう状況の人は、人生の一大事に直面している人です。
我々「平民」は、最高裁を含む裁判所には、一生縁がない方が幸せです・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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