「うちの先祖は武士だ。」という自慢はどこまで本当か?

皆様は、自分のご先祖や家系についてどれだけご存知でしょうか?

最近、自分の家の家系図を作るのが静かなブームになっていると、ある雑誌で読みました。

また、NHKテレビの「ファミリーヒストリー」が長寿番組となっています。

そうしたことから、多くの人が自分のルーツ、つまりご先祖様に関心を持っていることが分かります。

 

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『うちの先祖は武士だ。』と語り出す人が時折いる!

年配の人に結構ありがちですが、飲食の席などで自分のご先祖のことを語り始める人がいます。

誰も質問していないのに、「うちの先祖は代々~。」などと話し出され、困惑してしまうことがあります。

その中でも多いのが、

「うちの先祖は武士だ。」

という内容です。

「ご先祖様は、○○藩に仕えていた侍だ。」

みたいな前口上から始まるのですが、もちろん資料・証拠がないので本当の話かどうかは分かりません。

聞いている側もそれほど興味はないので、細かい部分を突っ込んで聞いたりはせず、適当に相槌を打つだけです。

変に質問したりすると、話がさらに長引く恐れがあるので、おとなしく傾聴します。

 

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真偽の程も分からず、話が終わるのをただ待つのみ・・・。

しかし、藩の名前も例えば薩摩、長州、土佐、会津など有名な、大河ドラマに出てくる所ならピンと来ますが、マイナーな小藩の名前を言われても分かりません。

出まかせを言われていてもこちらには分からず、かと言って後からインターネットなどで調べる気にもなりません。

その人が満足して話し終わるまで聞いて(同じような部分を2~3回繰り返されたりします)、それでおしまいとなります。

 

日本の武士の数は多かったのか?

ただ、冷静に考えてみると

「日本にそんなに武士っていたかな?」

との疑問を抱きます。

歴史書などでは、江戸時代の武士の人数は、日本の人口の10%にも満たなかった(7~8%くらい?)との記載があったように記憶しています。

日本人の9割以上は「平民の子」だったのです。

よって、「うちの先祖は武士だった。」と語る人たちも、親や親戚などから聞かされた話を信じ込んでいることがほとんどなのだと思います。

 

アメリカにも同じような話がある!

実は、このような話はアメリカでも存在します。

「うちの先祖は、メイフラワー号に乗っていた人の子孫だ。」

という話です。

メイフラワー号とは、ヨーロッパからアメリカへ移民してきた、ピルグリム・ファーザーズと呼ばれる人々が乗っていた船の名前です。

酒が入るとそういった話を始める人もいるそうで、日本と状況が似ています。

そうした人たちを皮肉ったジョークがあります。

「メイフラワー号に乗っていた人がそんなに多かったら、アメリカ合衆国は今存在していない。」

というものです。

要するに、そうした話が全て本当なら、メイフラワー号は定員をはるかにオーバーしており、アメリカ大陸にたどり着くまでに沈没していたはずだという意味です。

 

最後に・・・。

世の東西を問わず、自分の家柄を良く見せたいという心理は同じなのです・・・。

もし、皆様の身近でそうした話を始める人がいたら、何とか辛抱して終わりまで聞いてあげてください(笑)。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。