ブルーノート✕リード・マイルス=レコードのジャケ買い!

「ブルーノート」

は、ジャズファンなら知らぬ人がいないほどの、有名なレコード・レーベルです。

ドイツ出身のアルフレッド・ライオン(1908年~1987年)によって1939年(昭和14年!)に設立されました。

ミュージシャンの顔ぶれの豪華さ(後に大物になる人が多かった)や音楽のレベルの高さ、録音技術の高さ(天才エンジニア、ルディ・ヴァン・ゲルダーによる)はもちろんのこと、

「レコードジャケットの芸術的センスの素晴らしさ」

も、現在に至るまで高く評価されています。

 

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ミュージシャンのスタジオでの様子が撮影されていた!

ライオンの幼なじみで、同じくアメリカにやって来たフランシス・ウルフ(1907年~1971年)は、ライオンの右腕としてブルーノートの財務を仕切っていました。

しかし、ウルフは元々写真家でした。

アルバムのレコーディングやリハーサルには、ライオンと一緒に立ち会っていました。

その際ウルフは、カメラを持ち込んでその様子を撮影していたのです。

そして、写真はアルバムの宣伝広告や、アルバムのジャケット写真として用いられていました。

写真自体が、ジャズの歴史を物語る「歴史資料」のようなものです。

 

天才デザイナー、リード・マイルスが芸術的なジャケットを生み出した!

しかし、アルバムのジャケットにウルフの写真がそっくりそのまま使われただけなら、芸術性が評価されるということにはなりません。

プロのデザイナーが写真を素材にデザインを施して初めて、アルバムジャケットが完成します。

1956年から1967年までの約11年間、400枚を超えるアルバムのジャケットをデザインしてきたのが、グラフィックデザイナーの

リード・マイルス(Reid Miles:1927年~1993年)

です。

アルフレッド・ライオンの所に自分のデザインした作品を持ち込んだのが、長きに渡るブルーノートとの関係の始まりだそうです。

実際にジャケット写真をご覧いただければ、確かに芸術的な要素が満載であり、私のような芸術のド素人でも

「このデザイン、凄い・・・。」

と驚いてしまうほどです。

 

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マイルスのデザインの特徴は四つ!

様々な書籍などで言い尽くされていますが、マイルスのデザインの大きな特徴は次の四つです。

(1)独創的で斬新なタイポグラフィー(活字を適切に配置して、文字の体裁を整える技法)

(2)写真のトリミング(周辺部を切って、構図を加工すること)が大胆で、印象が強烈

(3)色の使い方、組み合わせが絶妙
(例えばVol.1とVol.2の写真・構図は同じでも、色彩を変えると雰囲気がガラッと変わる)

(4)余白の部分をわざと大きく取っていることが多い

 

ブルーノートのジャケット写真を集めた書籍が出版されている!

マイルスがデザインしたブルーノートのアルバムにつき、ジャケット写真をまとめた写真集

「ブルーノートアルバム・カヴァー・アート」(美術出版社 刊)

という本まで出版されています(Vol.2まであります)。




 

世界中のデザイン事務所の本棚に、必ず1冊は置かれているとまで言われます。

私も10年近く前、Vol.1 を書店で見つけ購入しました。

持っているCDのジャケットで見た写真が多いのですが、大きな写真で、それも数多くのジャケットを続けて見て行くと、まるで画家の画集を見ているような気分になります。

 

マイルスの才能の全てが詰まっている!

文字の字体やフォント(大きさ)、配列なども、全てが完璧に計算されたバランスです。

ミュージシャン本人の写真も、上半身のアップがあるかと思えば、顔の一部分だけがトリミングされて写っていたり、アルバム・ジャケットの片隅に小さく写っていたりと、普通では思いつかないような使い方がなされています。

色使いも、暗色系の色で統一したり、明るい色と暗い色・余白の白色を対比させたりと、見る者を惹きつけて飽きさせない仕掛けが満載です。

他のジャズ・レーベルのジャケットと比べると、過剰なまでに手が込んでいるのが一目瞭然です。

今でもデザイナーたちのお手本となっているのも頷けます。

 

レコード・CDの『ジャケ買い』をしてしまうインパクト!

音楽ファン、特に中古レコードファンの間に

「ジャケ買い」

という言葉があります。

現在と違い、昔はレコード店で試聴するのは困難でした。

知らないミュージシャンの場合、どんな作風かも推測できません。

しかし、ジャケットのデザインに惹かれてアルバムを買ってしまう場合もあります。

それを「ジャケ買い」と呼びます。

ブルーノートは音楽の質においては、大手資本のメジャーレーベルに引けを取りませんでした。

しかし、会社の規模としては非常に小さいマイナーレーベルでした。

アルバムを買ってもらわなければ始まりません。

そういう意味では、マイルスのデザインのおかげで「ジャケ買い」をしてしまった人は、かなり多かったでしょう。

そして実際にアルバムを聴いたら、満足できる質の高さです。

「看板に偽りなし」

を地で行く感じです。

 

最後に・・・。

皆様も是非、CDショップや中古レコード店でブルーノートのアルバムを見かけたら、ジャケットをじっくりご覧ください。

数分後には、アルバムを手にレジへと向かわれているかもしれません・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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