キャッシュレス社会の到来で、財布の中身も減る一方?

6月30日をもって、キャッシュレス決済時(QRコード決済、タッチ型決済、クレジットカードなど)の政府のポイント還元制度が終了しました。利用額の最大5%が還元されていましたが、7月1日からはなくなってしまいました。

 

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マイナポイントでキャッシュレス普及拡大?

それを補うべく、政府は「マイナポイント」制度を9月から開始予定です。

消費者が利用しているキャッシュレス決済ツール(複数使っていても一つのみ)を、マイナンバーカードと紐付けてからチャージすると、利用額の25%が「マイナポイント」として還元されるという制度です。

しかし、還元上限額が5,000円であり、色々な種類があるキャッシュレス決済から、どれか一つに絞らないといけません。

どこまで「マイナポイント」が普及するか、不安が募ります。

 

店舗の決済手数料負担増が、むしろ逆風に?

しかし本当の問題は、消費者への還元よりも、店舗が決済事業者に支払う決済手数料の引き上げにあります。

政府の指導もあり、6月30日までは決済手数料の上限が3.25%に抑えられていました。しかし7月1日以降は、主要決済事業者(約400社)の約4割が、決済手数料を引き上げる方針とのことです。

大手の数社は、今のところ決済手数料を据え置く方針ですが、来年度からの引き上げや、引き上げ後の手数料率を公表している業者もあります。

店舗側は、決済手数料負担の大幅増大を不安視しています。

スーパーなど業種によっては、利益率が1%台というような店舗もあり、決済手数料が上昇すると、物が売れてもむしろ赤字になる恐れがあるそうです。

そうなると今後、店舗がキャッシュレス決済から離脱していく可能性が出てきます。国による導入推進の動きから逆行してしまいます。

日本の決済手数料は、外国に比べて割高であると指摘されており、日本国内でのキャッシュレス決済普及にとっては、むしろ障壁となりかねません。

国や一部の大手事業者がいくら音頭を取っても、「便利」とか「コロナ対策に有効」などの理由だけでは、店舗側の動機付けにはなりません。

店舗側の経済的メリットが少なければ、積極的に導入しようとはならないでしょう。

 

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消費者の懐もキャッシュレス化?

一方、キャッシュレス決済の普及以前に、消費者の消費自体が大きく減少していく可能性もあります。

個人への10万円給付や、中小零細事業者への持続化給付金も、期待通りには進んでいません。どれだけ効果があるのかも、これだけ時間がかかると疑問を抱いてしまいます。

企業(主に大企業ですが)の夏のボーナスも、数%減少しており、これから秋~冬にかけて、労働者の賃金はさらに減っていきそうな気配です。

また、既に派遣社員、契約社員、パート、アルバイトといった、非正規雇用の方々の雇い止めが表面化しています。

今後は、正社員といえども安心してはいられません。正社員の待遇悪化、大量解雇が増加する危険性が増しています。

大企業は内部留保ばかり膨らませ、従業員に還元しないので、消費による市中へのお金の流れも増えません。

日銀も、株価維持ばかりにお金を湯水の如く使い、本当の景気上昇には全く寄与していません。

日本の消費者、すなわち国民が使えるキャッシュがどんどん目減りしていくという、悲惨な末路を想像してしまいます。

近い将来、日本は大多数の国民が生活に困窮する、本当の意味での

「キャッシュレス」社会

になってしまうのではないでしょうか。

 

最後に・・・。

こんな話は冗談で済めばいいのですが、国の対応のスカタンぶり、スベりぶりをこれほど明確に見せつけられると、そのうち冗談では済まない状況になるかもしれないと、下層階級のオッサンは結構本気で心配しています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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