学校でドッジボールをやれば、スクールカーストが分かる?

何年ほど前からでしょうか。

インターネット上を中心に、

「スクールカースト」

なる言葉が使われ始めました。

「カースト」(caste)

とは、インドのヒンドゥー教社会の身分制度を指します。

結婚や就職など生活の様々な面で、階層間の厳しい制限があります。

現代ではカーストによる差別は弱まっているものの、貧富の差とも相まって、未だに根強く残っているそうです。

 

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スクールカーストは、学校での『階級』!

その「カースト」と学校の「スクール」を合体させた造語が、スクールカーストです。

意味はもうお分かりでしょう。

学校内、クラス内での

「階級」

「序列」

を表しています。

本来はどの生徒も平等で、ましてや同学年なら序列も何もないはずです。

学業成績によって、各生徒の待遇が変わるわけでもありません。

しかし、学校という一つの小さな

「社会」

では、様々な要因を基に生徒一人一人の

「立ち位置」

がはっきりしてきます。

それが、インドのカースト制度に例えられているのです。

 

スクールカーストの基準は様々!

勉強ができる生徒が、必ずしもカーストの上位に位置するわけではありません。

むしろ、スポーツが得意だったりケンカが強かったり、といった要因が有利になります。

そして、皆を笑わせる面白キャラも、上位に入りやすいでしょう。

あるいは、勉強もスポーツも不得意でも、

「ヤンキー」

いわゆる不良グループに属していると、なぜかそれだけで立場が強くなってしまったりします。

 

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現代は、『自分の位置』を気にする時代?

そうしたことは、ずっと昔から存在していました。

私の10代にも、そうした階級めいたものはありました。

しかし、私や周囲の生徒たちは、そうしたことにはさほど敏感ではありませんでした。

もちろん心の奥底では、悩みを抱える人もいたかもしれません。

ですが、現代の10代の若者のように

「全体の中での自分の位置」

を俯瞰的に把握しようという意識は、薄かったはずです。

今の10代は勉強や部活だけでなく、そんなことにも気を配らないといけないのかと、気の毒に思ってしまいます。

 

ドッジボールは、昔よくやった!

私は昔から

「クラスの人間関係を手っ取り早く知るには、ドッジボールをやらせるに限る。」

と思っていました。

ドッジボールについては、大多数の方がご存知でしょう。

両陣地でボールを投げ合い、ボールを受け損ねた、あるいは当てられた人は相手陣地の後ろに回ります。

そして、相手陣地の外に出たボールを、相手陣地内の誰かに投げつけるか、味方の陣地内にパスします。

自陣に残っている人がいなくなった側が、負けとなります。

私の世代では、小学校〜中学校で、体育の時間や休み時間によくやっていました。

 

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単純なゲームだが、クラスの『人間関係』が・・・。

ルールは至極単純で、気軽に楽しめます。

ですが、ゲームをよく観察していると、例えば

クラス内の人間関係

クラス内での立場

などが、かなり明確に分かってくるのです。

 

スポーツ万能系でも、タイプが分かれる!

積極的にボールを投げたり受けたりするのは、やはり

「スポーツ万能系」

の生徒です。

こうした生徒たちも、二つのタイプに分かれます。

まず、運動の苦手な生徒や体の小さい生徒にも、容赦なく

ボールを思い切りぶつける

タイプです。

もう一方は、

そうした生徒を最後まで狙わない

ボールのスピードを手加減する

タイプです。

学級委員や生徒会役員を務めるのは、大体こちらのタイプです。

 

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『お調子者』、『その他大勢』はすぐ分かる!

最初から狙われるのは、クラスの中でも

「お調子者」

タイプの生徒です。

場合によっては、一撃でとどめを刺されず、陣地内を逃げ回らされます。

そして皆の笑いを誘います。

反対に、存在感の薄いタイプの生徒は、ゲームの途中であっさりと陣地の外に出てしまい、それ以降ボールに触ることがほぼありません。

 

立場によって、ボールの強さに差が!

クラスのアイドル的な女子生徒

優等生で一目置かれている生徒

は、ボールを当てられるにしても、それほど強烈なボールは飛んで来ません。

反対に、

番長格の生徒の腰巾着的な生徒

は、顔面や腹めがけて思い切りボールをぶつけられることもあります。

 

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要領よく無難に立ち回る『小ズルい』タイプが・・・。

私自身は、割と早くボールを受け損ねて(または当てられて)、相手陣地の後ろに回るタイプでした。

ですが、ヤンキー系やスポーツ万能系の生徒とも、結構仲は良かった方です。

なので、豪速球を顔面や腹に当てられることはありませんでした。

大抵は、足元に速いボールを投げられ、受けられずにアウトという感じでした。

豪速球が投げられなかったせいもありますが、他の生徒にボールを当てる時も、気を使って緩めにボールを投げたりしていました。

あるいは、陣地内外の味方にパスを回し、

責任回避

していました。

どちらかと言うと要領よく立ち回り、誰からも恨みを買わないようにする

「小ズルい」

タイプでした・・・。

 

最後に・・・。

令和の小・中学校、あるいは高校でドッジボールが行われているかは、オッサンには全く分かりません。

しかし、全国各地の学校の教師は、是非クラスでドッジボールをやらせてみるべきです。

普段の教室で、教壇から見ているだけでは分からない、自分のクラスの

「違った一面」

を発見できるかもしれません。

そうした発見から、イジメなどの問題の芽を摘み取ることができるかも・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。