「ファンタ」(FANTA)という炭酸飲料については、説明の必要はないでしょう。
日本では、日本コカコーラ社が販売しています。
基本(最も売れ筋)はオレンジ味とグレープ味。その他に、今まで様々なフレーバー(味)が発売されてきました。
しかし、地域や期間限定、コンビニ限定販売などで全国的に広まらなかったり、単に売れなかったために消えていったりという理由で、オレンジやグレープ以外にロングラン商品がほとんどありません。
『ゴールデンアップル』味が、なかったことになっていた!
1970年代後半、私がまだ小学校低学年の頃、ボウリング場に連れて行ってもらうと、必ず自動販売機でコカコーラやファンタを買ってもらい、飲んでいました。当時はペットボトルはまだ存在せず、ガラス瓶に入っていました。
自販機の端に、栓抜きが埋め込まれていて、それで栓を開けました。
私のお気に入りの味が、「ゴールデンアップル」味でした。
しばらくすると、自販機からゴールデンアップルが姿を消してしまいました。
子供だったので、特に気にはしませんでしたが、
「ファンタのゴールデンアップル、美味しかったのに、何でなくなったのかな?また発売してくれないかな。」
と思い続けていました。
30代となった2000年代に、コンビニで「復刻版」として発売されたのを知った時は、
「ようやくゴールデンアップルの美味しさが再評価されたな!」
などと喜んでいたのですが、いつの間にか店頭から姿を消しました。
そして最近、ブログのネタ探しの一環で、ゴールデンアップルについてインターネットで検索してみました。
すると、20世紀の終わり、2000年前後に、ネットを中心に
「ファンタにゴールデンアップルという味の商品は本当にあったのか?」
という論争が起こり、何と日本コカコーラ社から
「過去にそのようなフレーバーの商品は販売したことがない。」
との公式見解が出たというではありませんか!!
恥ずかしながら、こうした論争については、全く知りませんでした。
しかし、あの思い出の味が、なかったことになっているとは・・・。
単なる記憶違いだったとは思えない・・・。
日本コカコーラ社によると、過去に「ゴールデングレープ」というフレーバーは存在しており、それと混同されているのではないか?とのことでした。
しかし、私が飲んだファンタは、一般的なアップル味の飲み物より少し濃い色でした。決してグレープのぶどう色ではありませんでした。
そもそも私は、ゴールデングレープなる味の存在を知りませんでした。
ネットのサイトやWikipediaなどの記述で、初めて知りました。
小学校低学年で、「ゴールデン」という言葉は馴染みがなかったはずです。他の何かの商品とアップルジュースを記憶の中で混同して、「ゴールデンアップル」という商品と思い込んでいたとは、考えにくいです。
関係者の『あった。』という証言はあるものの・・・
インターネットで色々なサイトを見ていくと、雑誌やネット記事などで、日本コカコーラ社員の
「売ったことがある。」、「知っている。」
「(自分たち以外の)よそのボトラーでは売っていたらしい。」
との証言や、ボトラー(商品を瓶や缶などに詰め、各地で販売する業者)社員たちの
「存在していたはずだが、現在は資料が残っておらず、公式に存在を明言できない。」
との意見が複数紹介されていたそうです。
今まで日本各地のボトラーから、多くの限定フレーバーが出ていたため、日本コカコーラ社も、全てのフレーバーに関する資料・情報は入手できていない模様です。
しかし、ライターの中には、「友達の友達から聞いた。」という類の、いわゆる都市伝説の典型例だとし、存在に否定的な人もいます。
存在を明確に証明できる証拠(例えば資料や写真など)がないため、「存在した!」との主張は、正直不利な立場です。
最後に・・・。
私の「ゴールデンアップル」の思い出は、一体何だったのでしょうか?
もしかして、UFOに連れ去られて、異星人によって「偽りの記憶」を脳内に植え付けられたのでしょうか(笑)?
しかし、ネット上のあるブログでは、
「子供の頃、絶対にゴールデンアップルを飲んでいた。都市伝説にされていること自体がおかしい!」
と熱く語っている方がいらっしゃいました。
この話題は、「飲み物あれこれ」というカテゴリーに分類しますが、「怪談・都市伝説etc」に分類してもいいほどだと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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