デジタル庁創設の際、採用者はハッカー気質の若者にしろ!

2020年(令和2年)の新型コロナウイルス流行により、日本社会は否応なくIT化の推進へと舵を切ることとなりました。

一部の大手企業が中心ではありますが、テレワークを導入した企業もあり、たとえば富士通は今後もテレワークを原則とする大決断を下しました。

また、キャッシュレス決済も一気に普及への流れが強まりました。

 

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目標は勇ましいが、肝心の方向転換が・・・。

しかし、そうした方向転換が進まないのが今の日本。

昨年の秋以降は、せっかく春からテレワークを始めていた企業の多くが、「職場への出社」に戻り始めました。

キャッシュレス決済にしても、決済業者の手数料ピンハネが大き過ぎ、中小零細事業者の多くは導入に二の足を踏んでいるそうです。

また、書類の「決裁」の方についても、総務大臣やデジタル改革担当大臣(以下「IT大臣」)があれこれ騒いでいるだけで、具体的な動きは未だよく分からず・・・。

 

ITを理解していない人間たちがトップでは、どんな改革が出来るのか?

冷静に考えてみれば、この状況も当然です。

今の日本を牛耳っている、もとい、私物化している、もとい、動かしている人間たちの多くは、IT・デジタル技術に疎いです。

かく言う私も、他人のことを偉そうに言えないデジタル音痴、言うなれば

「電盲」

です。

いくら優れたIT技術者がたくさん揃ったとしても、上に立つ人間がIT知識もビジョンもなければ、宝の持ち腐れです。

前IT大臣は、おそらく今までの人生でITとの関わりがほぼ皆無だったはずです。

現IT大臣も、経歴を見るとプログラマーなど技術畑の出身ではなく、

「国会議員の中ではかなり詳しいレベル」

に過ぎないようです。

このブログで何度も言及している、台湾のIT担当政務委員オードリー・タン(唐鳳)氏のようなITのプロとは、正反対です。

 

オードリー・タン氏については、下記の記事でも言及しています。ご興味があれば、ご覧ください。

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デジタル庁も結局は、IT利権の調整役になる?

今年2021年(令和3年)の9月1日から、デジタル庁(仮称)が設立される予定です。

中央省庁などのデジタル政策の司令塔、という役割を担うそうです。

発足時は職員数500人程度でスタート予定で、うち100人以上を民間から登用の見込み。

早速、1月4日から募集が開始されました。

ところが、インターネットニュースで問題点が指摘されていました。

労働条件には、年収予定一千数百万円(!)とありますが、月の労働時間が90時間以内、雇用期間が最大8ヶ月、年間昇級なし、社会保険なしの

「非常勤の国家公務員」

という待遇です。

また、ある程度のレベルが求められるのは仕方ありませんが、どう考えても大手通信系企業である程度のキャリアを積んだ人材しか応募できないような、高いハードルが設定されています。

記事によると、そうした企業から一旦転職という形でデジタル庁に入り、期間が終わると元の企業または別の企業に再就職するという、つまり官庁と民間企業を行き来する「リボルビングドア」(回転ドアのこと。アメリカではそういうキャリアの人間が多い)の仕組みができるとのこと。

何のことはない、官庁とIT関連業界のパイプができるだけです。

デジタル庁も、「天下り」が形を変えた、利権調整の舞台になる可能性大です・・・。

 

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優等生ではなく、チョイ悪の『デジタルヤンキー』を採用すべし!

おそらく、民間から採用される人材も「優等生」タイプで、官僚と上手くやれそうな人ばかりでしょう。

しかしこの際、そうしたタイプではなく、半ばハッカー的なヤンチャな人たち、私が造語した

「デジタルヤンキー」

たちを大量に採用していくべきではないでしょうか。

アメリカでは、刑務所に入っていたような元ハッカーたちが、出所後にコンサルティング会社を設立し、企業などのITシステムのセキュリティー強化をアドバイスしたりしています。

まさに「蛇の道は蛇」を地で行く話です。

日本にもそうした人たちは、特に若い世代にはかなり存在するはずです。

学校や勉強にはあまり馴染めない「ヤンキー」的な性格でも、物心付いた時からIT・デジタル機器に囲まれた「デジタルネイティブ」(digital native)世代で、コンピューターなどにかなり精通している若者です。

そうした若者をスカウトするのです。

そして、日本社会が上手くIT化に適応できるように、かつIT犯罪やサイバー攻撃から日本社会を守るべく働いてもらうというのはどうでしょうか。

 

中学生が学校のサーバーにスマホ経由で侵入!感心してしまった・・・。

あれは昨年の始め頃だったでしょうか。

家で嫁と一緒にテレビのニュースを観ていた時です。

ある県の公立中学校で、二学期の成績表のデータが改竄されたという話題が報じられていました。

犯人はすぐに判明したのですが、何と

その中学校の二年生男子(!)でした・・・。

「えっ!?中学生がどうやって、学校の成績データを変えられたの?」

我々夫婦は首をひねりました。

その男子生徒は、あるきっかけから中学校のコンピューターサーバーのアクセスパスワードを知ったそうです。

そこで、自分が持っているスマートフォンを使い、サーバーに侵入。

そして、自分の成績を上方修正(厳密には改ざんですが)したとのことです・・・。

私の持つハッキングのイメージと言えば、部屋にあるデスクトップまたはラップトップのパソコンで色々な作業をし、やっと侵入できる・・・というものでした。

ところが、その中学生はスマホを操作してハッキングに成功したのです。

夫婦ともITに疎い(特に私)我々は、

へえ~、いまどきの中学生って、すごい知識持ってるね~。」

などと低レベルの会話を交わし、感心していました・・・。

確かにこの男子中学生の行為は犯罪であり、褒められたものではありません。

しかし、スマホ片手に学校のサーバーに入り込めるIT技能は大したものです。

普段は平凡な中学生なのだろうと推測しますが、私に言わせればそういう人間こそ「デジタルヤンキー」です。

 

最後に・・・。

こういうタイプの子は、何かのきっかけを与えてやれば、凄い才能を開花させる可能性があります。

それこそ国費でアメリカやロシアに留学させ、IT能力に磨きをかけさせて欲しいくらいです。

「蛇の道は蛇」に近い言葉に、

「毒をもって毒を制す」

があります。

一般の学校では、「変わってて、ちょっとややこしい子」とのレッテルを貼られていても、こうしたITの特殊技能(?)を持つ子は意外に多いと思います。

前政権の頃から

「一億総活躍社会!」

などというスローガンを掲げているのですから、デジタル庁はそうした「デジタルヤンキー」をどんどん発掘し、日本のために活躍する機会を提供すべきです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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