「卒業」を英語で何と言いますか?と尋ねられ、
「graduation!」
と正解を言える方はかなり多いでしょう。
また、「卒業する」は「graduate」と言える方も多いでしょう。
では、「卒業生」は英語で何?
と聞かれると、戸惑う方が逆に多くなります。
ちょっと英語が得意な方なら、
「名詞形としてgraduateを使えばいい!」
と答えられます。
OB、OGは英語圏では通じない!
しかし、日本では
OB、OGという言葉
が浸透してしまっており、「graduate」を連想しにくいのかもしれません。
ただ、このOB、OGという言葉もある意味和製英語です。
OB=Old Boy(男性)、OG=Old Girl(女性)
として、学校やスポーツチームなどに在籍していた先輩を指すことが多いです。
しかし、英語圏の国ではほぼ通じないでしょう。
略さずに言っても同じです。
イギリスでは、『上級国民』と思われる?
イギリスでは通じるかもしれませんが、単なる学校の卒業生という意味には取られない可能性が高いでしょう。
研究社 新英和中辞典によると、old boy は
① 老人、中年の男性
② (主に英国で用いられる)(男子校の)卒業生、オービー、校友
③ [親愛の呼びかけに用いて](主に英国で用いる)ねえ君、おい、なあ
という訳語になります。
上記②なら「卒業生」に当てはまりそうですが、元々old boy とは
イギリスの私立寄宿制男子校の卒業生
を意味していました。
いわゆる
「パブリック・スクール」(Public School)
で、イートン校やラグビー校の名前は日本でも知られています。
最近はほとんどのパブリック・スクールが共学制に移行しているそうです。
しかし、学費がベラボーに高く、上流階級(富裕層)の家の子供しか入学できない現実は変わりません。
そうしたことから、
old boy という言葉=「金持ち、セレブ」のような響き
を持つので、勘違いされることになるでしょう。
男子と女子、単数形と複数形で使い分ける!
「graduate」以外で適切な言葉と言えば、
alumnus[əlˈʌmnəs](米国英語)です。
ただ、alumnus は男子卒業生を指し、女子の場合は
alumna[əlˈʌmnə]となります。
複数形となると、
男子はalumni[əˈlʌmnɑj]、
女子はalumnae[ʌˈlʌˌmne(米)]、[ʌˈlʌˌmneɪ(英)]です。
近年は男性だけという印象を与えるalumni ではなく、
alumni and alumnae またはalumnae and alumni という表現が使われることが多いです。
最後に・・・。
何だか英語というより、スペイン語やイタリア語の語尾変化のようです。
いざ使おうとして自信がなければ、「graduate」を使った方が簡単です・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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