「pink slip」・・・ピンクのスリップ?
slip には「婦人用下着」という意味もありますが、今回は下着泥棒の話ではないので、残念!
slip には他に ①細長い紙、紙片 ②伝票、メモ用紙 という、「書面」を指す意味もあります。
今回はこちらの②が当てはまります。
絶対にもらいたくない書面を表す言葉!
「pink slip」とは、アメリカ口語で「解雇通知」を意味します。
「get the (a) pink slip」となると、
「解雇通知を受領する=クビになる、解雇される、お払い箱になる」という意味です。
反対に誰か(部下)に解雇通知を渡す、つまりクビにする場合は、
「give someone(人) the (a)pink slip 」と表現します。
なぜピンク色の書面なのか?
「なぜ解雇通知はピンク色なのか?」という疑問が浮かびますが、有力な説は二つあります。
(1)20世紀初め、週給労働者の給料袋にピンク色の給与明細が入っていたら、「最後の給料」を意味していた。
(2)昔は解雇通知に3枚セットの複写式(カーボン式)用紙が使われており、解雇される本人の控えに当たる紙がピンク色だった。
また、形容詞として「pink-slipped」(クビになった、お払い箱になった)という単語もあります。
最後に・・・。
「pink slip」は、getすることも誰かにgiveすることもしたくないものです。
しかし、今年のコロナ禍の最中、既にもらった人、渡した人も多いはずです。
今後も年末にかけて勤め人=労働者は、「pink slip」を渡される恐れを抱きながら過ごさねばなりません。
ちなみにアメリカでは、一般社員も管理職も、「pink slip」をもらうことは日常的なことです。
よく聞く話では、部長や課長が午前中に部下にクビを言い渡し、その日の午後には自分がクビを言い渡されることも、普通にあるそうです。
何ともシビアな、世知辛い話です・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。