どこの家庭にも、1個か2個くらいは段ボール箱があるのではないでしょうか。
押し入れや物置に使用頻度の低い(ほぼ不要な)物を詰めて保管しているケースが、一番多いはずです。
また、最近ではネット通販が広く普及しています。Amazonや楽天などの段ボールが増え、処分に困っている人も多いでしょう。
段ボールと言えば丈夫なイメージがあります。段ボール箱自体は軽いですが、中身をかなり詰めても箱の耐久性は強いという感じです。
現在より、昔の段ボールの方が強度が強い!
しかし、現在の段ボールは昔の段ボールより丈夫さ、つまり強度が弱くなっている事実をご存知でしょうか。
「今の方が技術も進歩していて、より丈夫なんじゃないのか?」
と考える人が多くても不思議ではありません。
確かに、より安い費用でできる限り強い段ボールを、なるべく多くなるべく速いスピードで作る技術は進化しているでしょう。
軽量化と耐久性の両立や、温度変化への対策も進化しているはずです。
ただ、強度という点では昔の段ボールの方が勝っています。
理由はシンプルです。段ボールの厚さの問題です。
昔の段ボールの方が、厚さがあってへしゃげにくい!
現在の段ボールの断面を見てみると、蜂の巣の穴のような穴が開いていますが、その層がわずか1層、多くて2層しかありません。
それでも必要十分な強度は確保しているのでしょうが、段ボール箱を上に何個も積んで置いていると、下の方の箱が少しフニャッとへしゃげてきます。
箱の側面に皺のような筋ができ、何回も繰り返して同じ箱を使うと、箱の強度が低下してしまいます。
それに比べると、昔の段ボールは今より厚みがあります。
穴の層が3層になっているものが多かったので、その分強度は増します。
何個も積んでも、下の方の箱はへしゃげることもありませんでした。
そして、繰り返し使っても強度が大幅に落ちることはありませんでした。
実家では、古い段ボールを何回も使い回している!
私の実家でも、昔から段ボール箱は結構使っていました。
父が勤め先で不要になった段ボールをもらって来ていましたが、実は今でもまだまだ現役の段ボール箱が多いです。
断捨離によって入れていた中身を捨てた後は、折り畳んで保存しておき、また物が増えて押し入れに入れておく必要が発生すると、再びガムテープで箱にして物を詰め込みます。
このサイクルを20年以上続けても、傷んで使えなくなる段ボールはそれほど多くありません。
ホームレスの人たちにとって、段ボールの強度は死活問題?
先日読んだ、フリーライターの村田らむさんの「ホームレス消滅」という本で、ホームレスの人たちにとってはAmazonなどの箱は、小さかったり強度が弱かったりで全く役に立たないということが書かれていました。
「段ボーラー」と呼ばれる人たちには、段ボールの丈夫さは何より重要です。
少し古いくらいの段ボールの方が、むしろ喜ばれるのではないでしょうか。
最後に・・・。
丈夫な段ボールを作ると、コストもその分増えてしまい、企業収益には影響があるのでしょうが、また再び昔のような強度の段ボールを製造して欲しいです。
「エコ、エコ」と叫ばれる現代、段ボール箱を繰り返し使用するのも立派な環境保護だと思うのですが・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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