「Caesarean section」ってどういう意味?試験に出ない英語手帳(第59回)

「Caesarean section」

と言われて、すぐに何のことか分かる方は、かなり英語の得意な方でしょう。

「section」

と聞くと、日本語でも「セクション」と一般的に使われているように、「部門、部署」を連想してしまいます。

また、

「Caesarean」

も何のことかよく分かりません・・・。

 

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意外な分野の言葉だった!

研究社 新英和中辞典では、

「Caesarean[またはCaesarIan] section」

「帝王切開(術)、開腹分娩法」と日本語訳されます。

帝王切開とは、子宮切開により母親の体内から胎児を取り出す、外科手術の方法を指します。

医学用語の一つです。

「deliver a baby by Caesarean section」(帝王切開で出産する)

「do a Caesarean section」(帝王切開手術をする)

などのように用います。

「section」には、「(外科手術の)切開、切断」という意味もあります。

 

Caesarean とは何のこと?

ところで、「Caesarean(Caesarian)」とは一体何なのでしょうか?

この「Caesarean」sɪzé(ə)riən(米国英語)ˈkeɪsɜ:ˌi:n(英国英語)]は、

「シーザーの、カエサルの」

という意味を持ちます。

シーザーと言えば、ピンと来る方もいらっしゃるでしょう。

シェイクスピアの戯曲でも有名な

ジュリアス・シーザー(Gaius Julius Caesar:B.C.100年頃~B.C.44年)

です。

ユリウス・カエサルとも表記されます。

古代ローマの武将・政治家であり、

「来た、見た、勝った。」

「賽(さい)は投げられた。」

などの言葉でも知られています。

 

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男性のシーザーが、なぜ出産と関係がある?

しかし、なぜ男性であるシーザーと帝王切開が関係あるのでしょうか?

実は、シーザーは帝王切開で産まれたという伝説があったからです。

当然ですが、シーザーの産まれた時代には、「帝王切開」という言葉は存在しませんでした。

後に、子宮切開による分娩が「帝王切開」すなわち「Caesarean section」と呼ばれるようになりました。

ところが現在は、シーザーが帝王切開で分娩された可能性は、極めて低いとされています。

ただ、言葉としては引き続き、シーザーの名前が使われ続けています。

 

最後に・・・。

しかし、単なる伝説が由来であっても、紀元前の人の名前が現代の用語に使われているのは、凄いことです。

ちなみに、シーザーはイタリア語では

「Cesare」(チェーザレ)

となります。

イタリア人男性で、「Cesare」というファーストネームの人は結構います。

親御さんが

「この子には立派に成長し、偉大なことを成し遂げる人間になって欲しい。」

との想いから名付けたのでしょう。

親の子に対する気持ちは、万国共通のようです・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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