1990年代〜2000年代までは、日本でパソコン(PC)を買う際の第一候補は、日本メーカーの製品でした。
NEC、富士通、東芝といったPCの老舗から、ソニーやパナソニックなどの新規参入組まで、様々な日本企業がデスクトップ・ラップトップのPCを生産していました。
消費者も日本製だと安心していた!
もちろんIBMやDELL、HP、COMPAQ(懐かしい・・・)などのアメリカ企業も、日本市場に参入していました。
しかし、我々消費者の多くは
「やっぱり日本製が安心できるよね。」
と、日本メーカーのPCを好む傾向にありました。
PCに詳しい人や、デザイン・アート関係の仕事をする人たちが、Appleの「iMacシリーズ」を愛用するという具合でした。
令和日本のタブレット市場では・・・。
時は流れて2021年(令和3年)。
日本企業でPCを生産しているのは、NEC、富士通、パナソニック(ラップトップのみ)くらいです。
アメリカ企業でも、DELL、HP、Appleが日本での販売を続けているのみです。
IBMのPC部門は、中国のLENOVOに買収されました。
今やラップトップPC、そしてタブレットPC市場では、中国や台湾のメーカーの製品が最大勢力と言っていいでしょう。
家電量販店でも、特にタブレットPCの売り場では、Appleの「iPad 」やMicrosoftの「Surface」か、中国・台湾メーカーの製品かの
三者択一
のような状況になっています。
見聞きしたことのない、謎のメーカーが多数!
中国のLENOVO、台湾のASUSやACERなら、ラップトップPCでも知名度があり、まだ馴染みがあります。
ところが、その他のメーカーについては、一体どこの国のメーカーかもよく分かりません。
Amazonなどのネット通販サイトで、タブレットPCを検索してみると、大量の製品が表示されます。
ですが、大部分のメーカーは、今まで見聞きした覚えのない所ばかりです。
私が不勉強なのを差し引いても、全く知らないメーカー名がズラリと並んでいます。
ネット検索してみても、詳細の掴めないメーカーが多数あります。
日本メーカーの存在感が・・・。
有名どころと言えば、やはり「iPad 」か「Surface」程度です。
他のアメリカ企業のタブレットは、見当たりません。
日本メーカーの製品に至っては、全く出て来ません。
タブレット市場には参入していないのか、それとも撤退してしまったのでしょうか・・・。
我が家のタブレットは、2台続けて外国製!
我が家で現在使っているタブレットは、2台目です。
最初に買ったのは、LENOVO製でした。
初めは少し不安を覚えましたが、使ってみると何の問題もありませんでした。
結局、5年ほど使いました。
本体の機能は正常でしたが、充電ができなくなってしまったので、新しいのを買うことにしました。
Amazonで品定めしていて、良さそうと思ったもののページを詳しく見てみました。
メーカー名は
MARVUE。
初めて目にする名前でした。
謎のメーカーだが、安さに惹かれ購入。全く問題なし!
社名を入力して検索しましたが、公式サイトらしきものは見当たりませんでした。
何となく中国メーカーっぽいとは思いましたが、はっきりとは分かりません。
仕様はとりたてて不足なく、価格も1万円ちょっとという安さです。
それで、「MARVUE」製のタブレットを注文しました。
家に届いて中身を見てみると、ごく普通のタブレット。
嫁が設定しましたが、すんなり出来たとのこと。
以後4ヶ月近く使っていますが、特に問題は起きていません。
私は主にブログ記事の清書、Amazon Kindleやdマガジンの読書用に使っています。
最後に・・・。
現在はPC(ラップトップ、タブレット)に限らず、例えば薄型テレビでも、割と無名の外国メーカーの製品が売られています。
画質は日本製品と変わりません。
価格もかなり安いです。
日本メーカーの製品に拘る必要はないと思えます。
消費者としては、ありがたい傾向です。
しかし、日本国民としては複雑な気分です。
日本人の
「日本の物づくりは世界一!」
という自尊心が、確実に崩れ落ち始めている状況だからです。
日本が世界に誇っていた
「自動車」
も、今後電気自動車や燃料電池車へのシフトが進んでいけば、お家芸ではなくなるかもしれません。
日本からも、「謎のメーカー」的な中小・零細企業が、テレビやPC、スマートフォン、自動車の分野にどんどん打って出るようになればよいのですが・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。