高校の授業で使う教科書は、基本的に書店では販売されていません。
しかし、物事には必ず例外があります。
大手書店の学習参考書売り場で、高校の日本史及び世界史の棚を見てみると、山川出版社の
詳説日本史
詳説世界史
という本が、大量に並んでいます。
この二冊は、全国の多くの高校で、長年使われている教科書です。
受験生だけでなく、社会人も購入!
両方とも、歴史教科書の「ド定番」とも言うべき本です。
そのため、例外的に書店で売られています。
ジュンク堂書店では、棚の横に
「『詳説日本史』『詳説世界史』以外の高校教科書は、取り扱っておりません。」
という貼り紙があります。
高校生、特に受験生はもちろん、社会人でも購入していく人が多いそうです。
大人になってから、日本史や世界史に興味を持った人が、入門書として読むようです。
『通訳ガイド』試験のために買って勉強した!
私も大学受験の際には、山川の教科書を基本書として勉強しました。
それだけではなく、30歳を過ぎて英語の通訳ガイド(通訳案内士)の勉強を始めた際も、「詳説日本史」を書店で買いました。
「英語の勉強に、何で日本史の教科書を使うのか?」
と、疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。
通訳ガイドの試験には、英語など外国語そのものの試験に加え、
邦文試験
があります。
日本の歴史や地理、政治経済などの知識が問われる、マークシート形式の試験です。
日本史の分野については、高校の教科書程度の知識があれば対応できます。
私が受験した年には、鎌倉時代の
「鎌倉五山」
に関する問題が出ました。
「詳説日本史」の脚注を覚えていれば、楽勝で正解できました。
私はその問題を落としてしまいましたが・・・。
筆記・面接試験対策にも使える!
「詳説日本史」の利用法は、それだけではありません。
私は、教科書内の太字の用語を、英語でも覚えようとしました。
通訳ガイド試験の一次試験(筆記)や二次試験(外国語での面接)では、日本に関する事象が問われます。
毎年ではありませんが、日本の歴史についても問われます。
いくら日本語で知識を持っていても、自分が受験する言語で表現できなければ、通訳ガイドの仕事は務まりません。
日英対訳の日本史年表を併用!
問題となるのは、日本語から英語への翻訳です。
私は、ある本をフル活用しました。
講談社から出版されていた
「バイリンガル日本史年表」
という本です。
見開き2ページの左側には、日本史の出来事が年表形式で、英語で書かれています。
右側には、同じ内容が日本語で書かれています。
いわゆる「対訳」式になっているのです。
この本を使えば、一語ずつ和英・英和辞典を引く手間が著しく減ります。
「詳説日本史」に英語の表現を直接書き込んだり、付箋に関連する単語・熟語などを書き、教科書に貼り付けたりしました。
語彙力が向上!記憶も強化される!
効果は抜群で、後に過去問をやった際にも十分対応できました。
語彙力がかなり向上しました。
日本史とセットで覚える形になったので、記憶が強化されていく感じです。
合格してから十数年経ちましたが、その頃勉強した内容や英単語・熟語は今でも結構思い出せます。
ただ単に「英語を覚える」だけだったら、ほとんど忘れ去っていたかもしれません。
最後に・・・。
当時使っていた「詳説日本史」も「バイリンガル日本史年表」も、今なお実家の本棚に置いています。
2022年あるいはそれ以降に、通訳ガイド試験合格を目指していらっしゃる方は、「詳説日本史」を上手に活用し、ボロボロになるくらいまで読み込んだり書き込んだりしてください。
そうすれば、邦文試験・筆記試験・面接試験全ての対策になると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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