気が付けば、いつの間にか8月も後半に入っています。
昨年2020年(令和2年)初め以来、季節の行事などが軒並み中止になったり、規模を大幅に縮小しています。
そのため、季節感がどんどん失われていくように感じます。
8月下旬には早くも二学期!受験生も大変・・・。
近年は、小〜高校の夏休みが昔より短くなっており、今年2021年(令和3年)も早い地域では8月23日(月)から二学期が始まるとのこと。
夏休みの宿題のラストスパートも、以前より1週間〜10日は早まります。
「昔の子供」の一人としては、現代の小〜高校生が気の毒でなりません。
昨年からのコロナ禍で一番割を食ったのは
「受験生」
でしょう。
今年も中学・高校や大学を目指して勉強に勤しんでいる若者が、多数存在します。
勉強すれども結果が出ない『低空飛行』の人も多い!
また、大人でも様々な資格試験のために時間を遣り繰りし、勉強を続けている人は多いです。
そういった人たちの努力は、必ず報われて欲しいです。
しかし、努力の量に正比例して成績が右肩上がりに上昇することは、残念ながらほとんどありません。
「勉強すればするほど結果がすぐ現れる」
人もいるのかもしれません。
しかし、圧倒的多数の人は
「勉強を続けてもなかなか成績が上がらない」
という悩みを抱えているはずです。
いわゆる
「低空飛行」
の状態にあり、不安に苛まれがちになります。
低空飛行でも、焦らず勉強を続けよう!
かく言う私も、社会人になってからいくつかの資格試験に挑戦しました。
そして、低空飛行の状態を何度も経験しました。
「低空飛行の先輩」
として、もし助言めいたことを言うとすれば、
「焦らずに勉強を続け、しばらく我慢しよう。」
です。
勉強は『白地のぬり絵』のよう?
誰でも新しい事を勉強する際は、ゼロからの出発となります。
受験術に関する著書を多数お書きになられている、精神科医の
和田秀樹先生
は、受験勉強を
「白地の状態のぬり絵」
に例えていらっしゃいます。
少々勉強したくらいでは、全体のどの部分もほとんど白地のままです。
さらに勉強を続けると、全体のある程度に色は付きますが、まだまだ薄い状態です。
ほとんどの教科や分野では、深い知識や理解がありません。
基礎的な問題は多少できても、ちょっと応用力の要る問題には手も足も出ません。
また分野間のつながりも弱く、全体像はまだまだ霧の中といった段階です。
『低空飛行』の時期を抜けると、結果が現れるのだが・・・。
「低空飛行」
の状態は、まさにそういう状態だと言えます。
低空飛行の長さは人によって異なり、勉強期間の長さなども絡んできます。
そのため、はっきりと数値化することができません。
低空飛行から抜け出せるまで頑張れば、ぬり絵の薄かった部分が一気に濃くなり、その範囲も拡大します。
ぬり絵が完成に近付くにつれ、今まで苦手だった分野が急に理解できるようになります。
分野同士、知識同士が有機的につながり始めます。
そうなってくると、模擬試験などでも成績の上昇という
「目に見える結果」
が現れてきます。
しかし残念ながら、低空飛行の暗闇から抜け出す前に挫折して、志望校を諦めたり資格取得を断念してしまう人が多いのです。
勿体ない限りです。
外国語学習でも、成果の出ない時期が必ずある!
外国語の学習においても、学習開始からしばらくは効果がほとんど現れない、学習者にとっては苦しい時期が続きます。
この時期を「高原」に例えて
「plateau」(プラトー)
と呼ぶそうです。
このプラトーが終わると、一気に段が上がるように上のレベルに到達します。
しかしまたしばらくは、学習成果の出ないプラトーを進み、次の急激なレベル上昇を待つというのが、外国語学習のサイクルだそうです。
どんな試験でも、プラトーを抜けると実力が急上昇!
これは外国語のみならず、受験全般に当てはまると思います。
試験の内容によりプラトーの数は異なるでしょうが、どんな人でも合格レベルに達するには、少なくとも一回は
「低空飛行の平野」
を苦労しながら進むことになるでしょう。
しかしどんな人にも、一気に段を上昇できる時は訪れます。
それを信じて、勉強を投げ出さず継続することができれば、合格に片手をかけたのと同じかもしれません。
最後に・・・。
夏の終わりを間近に控え、不安なまま勉強を続けている受験生(若者も大人も)には、
「不安は努力の裏返し。」
と心に言い聞かせることをお勧めします。
例えば大学受験であれば、夏(8月)の模擬試験で結果が出なくとも、10月や11月の模擬試験で努力の結果が花開くことは、十分あり得ます。
成績が一気に上昇する
「成績ビッグバン」
を目指して、コツコツ頑張っていただきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
興味がございましたら、こちらもお読みください。
高校の授業で使う教科書は、基本的に書店では販売されていません。しかし、物事には必ず例外があります。大手書店の学習参考書売り場で、高校の日本史及び世界史の棚を見てみると、山川出版社の詳説日本史詳説世界史[…]
2022年(令和4年)も、あっと言う間に3月を迎えました。大学受験生にとっては、残るは国公立大学の後期試験くらいでしょう。今年涙を飲んだ方々の中には、来年に向けて再始動なさる方も多いはずです。そして、現在高校2年生の[…]
「大人の特権は、勉強や試験がないことだ。」我々が未成年の学生時代、こうした言葉を時折耳にしました。中~高校時代は受験が待ち構えている人がほとんどで、余計に「大人っていいよな~。」と思った人も多いはずです。[…]