21世紀に入ってまだ20年しか経っていませんが、我々の生活のあらゆる場面で、デジタル化・IT化が劇的に進んでいます。
しかし、全くのIT音痴である私ですら、薄々気付いていることが一つあります。
それは
「仮想空間の技術って、我々が思っていたほど身の回りに浸透してないよな・・・。」
という点です。
技術は進化しているが、主導権を握るプレイヤーは未だ現れず・・・。
もちろん技術に関しては、様々な企業や研究機関が日々研究を重ね、テレビなどでもその一部は紹介されています。
しかし、どこか一つの企業、あるいは国が大きな優位性を持ち、
「GAFA」(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)
のような存在へと近付いているとは、全く見聞きしません。
例えば上記のグーグルやアマゾンなど、いわゆる
「プラットフォーマー」
は、仮想空間のプラットフォーム(基盤、ベースのような存在)についても当然本格的に研究を行い、巨額の資金も注ぎ込んでいるはずです。
しかし、IT関連のメディアニュースを見ても、いずれの企業も主導権を握るほどには至っていないようです。
『仮想空間』ビジネスは、まだまだ戦国時代?
ネット検索で
「仮想空間 プラットフォーム」
と入力・検索すると、まだ無名のベンチャー企業の記事が沢山出て来る状態です。
VR(仮想現実)
AR(拡張現実)
といった言葉がメディアに溢れていますが、仮想空間の分野はまだまだ
「天下統一」
とは程遠い
「戦国時代」
のようです。
『セカンドライフ』が一時期ブームとなったが・・・。
皆様は
「セカンドライフ」
という仮想空間サービスを覚えてらっしゃるでしょうか?
2000年代後半に、一時期だけではありますが、世界的ブームを巻き起こしました。
「セカンドライフ」内では、「リンデンドル」という独自の通貨による物・サービスの売買が可能でした。
1リンデンドルは、実際の1アメリカドルに連動しており、交換可能でした。
日本でも、トヨタ自動車や慶應義塾大学などが「セカンドライフ」内に広告を出したり、施設を作るなどして話題になりました。
しかし、ブームは失速。
現在もサービスは細々と続いているらしいですが・・・。
現在人気の任天堂「あつまれ どうぶつの森」の、原型とも言うべきものでした。
3D映画のゴーグルの進化に驚いたものだったが・・・。
以降の仮想空間は、ゴーグルを着用してより3D(三次元)的な体感をできる方向へと進化しているのは、今更言うまでもありません。
2009年(平成21年)末に公開された、ジェームズ・キャメロン監督の大ヒット映画
「アバター」
は、観客がゴーグルをかけて観ると画面が立体に見える
「3D映画」
の先駆けでした。
当時は映画の上映が終わると、劇場スタッフの方々が出入口でゴーグルを回収なさっていました。
そのおよそ3年後、2013年(平成25年)に公開された
「スター・トレック イントゥ・ダークネス」
では、ゴーグルが「アバター」の頃のような大型ではなく、サングラスのような小型サイズになっていました。
そして、かなり軽量化されていました。
また、劇場の方が回収に回られることもありませんでした。
私は夜の最終回で観たのですが、上映終了後にスタッフの方も回収用の袋も見当たらず、困惑した記憶があります。
結局、スーツのポケットに入れて帰りました。
たかだか3年ほどでこれほど進歩するのだから、数年後には日本でも、仮想空間は当たり前の日常になっていくのだろうと思っていました・・・。
最後に・・・。
ところが、2021年現在もそうした状況にはなっていません。
今後、仮想空間プラットフォームの分野で優位に立ち、天下統一を果たすのはどこなのでしょうか?
やはり、グーグルやアマゾン、マイクロソフトといったアメリカ企業なのでしょうか?
それとも、科学技術でアメリカを猛追する中国の企業が、国家の後ろ盾を武器に逆転するのでしょうか?
できれば日本の企業や研究機関にも、頑張って存在感を示して欲しいところです・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。