教師は
「聖職」
と呼ばれる職業の一つです。
生徒・児童や保護者から尊敬され、社会的信用も高い職業です。
しかし残念ながら、近年は
教師による不祥事や犯罪
が頻発しています。
パワハラ・セクハラ、猥褻、盗撮、窃盗、果ては殺人・・・。
嘆かわしい限りです。
資質の問題もあるのでしょう。
教師の不祥事・犯罪は、昔も結構あった!
ただ、教師による不祥事・犯罪は、割と昔から時々発生していました。
現代のようにすぐ報道・拡散されず、多くは内々で処理されていただけです。
しかし、それにも限度があります。
私が一時期通っていた小学校でも、そうした事件が起こりました。
当時の新聞の社会面に載ったほどです。
ただ、他の事件とはちょっと違う、何ともやり切れないものでした・・・。
昔の小学校には、遊具が多かった!
私が小学生の頃は、学校の校庭に遊具が結構たくさんありました。
のぼり棒、すべり台、雲梯(うんてい)、ジャングルジム、鉄棒など・・・。
私が通っていた小学校には、すべり台とジャングルジムを合体させたような遊具がありました。
ジャングルジムで上まで登ると、そこからすべり台で下まですべり降りられます。
さらに、ジャングルジムの中の一面には、
太い鎖を網の目状に組み合わせたもの
が被せられていました。
縄梯子のように登って行けるのです。
女子児童が足を滑らせ、大変な事態に・・・。
ある日、私と同学年の女の子(別のクラス)が、鎖の梯子をよじ登って遊んでいました。
そこで、足を滑らせてしまいました。
運悪く、鎖がその子の首(喉元)に引っかかる形になってしまいました。
両足は宙に浮いており、鎖はその子の首に食い込んでいきます。
まるで、首吊りと同じ状態です。
一緒に遊んでいた他の児童が、職員室へ先生を呼びに行きました。
男性教師が、女の子に蘇生措置を・・・。
途中で出会った男性教諭が、状況を知らされ、急いで運動場に向かいました。
そして、女の子を遊具から降ろしました。
しかし、女の子は心肺停止状態に陥っていました。
そこで男性教諭は、人工呼吸と心臓マッサージで蘇生措置を行いました。
しばらくすると、女の子の心臓は鼓動を始め、呼吸も再開しました。
そして、到着した救急車に乗せられ、病院に運ばれました。
数日後、その子は登校してきました。
後遺症も全く残らなかったそうです。
新聞社が取材に!男性教師はヒーローに・・・。
その2〜3日後、昼休みに友達と校庭で遊んでいると、スーツ姿の大人や、カメラを手にした大人が数人やって来ました。
そして、事故のあった遊具を眺めたり、写真を撮ったりしていました。
新聞社の記者やカメラマンが、取材に来ていたのです。
この美談は新聞でも報じられ、女の子の命を救った男性教諭は、ヒーローとなったのでした・・・。
数年後、新聞を読んでいると・・・。
その数カ月後、私は転校しました。
そして、その事故のこともすっかり忘れていました。
数年後、家で新聞を読んでいた時のことでした。
社会面に目を通していると、ある記事が目に留まりました。
「小学校教師が、修学旅行積立金を横領」・・・。
犯人は、ヒーローだったあの・・・。
記事を読んでいくと、何と私が通っていた小学校でした。
そして、容疑者の名前は・・・!
皆様もお気付きでしょう。
そう、数年前に女子児童の命を救った、あの男性教諭でした・・・。
その教諭はまだ同じ小学校に勤めており、小学6年生の担任だったのです。
詳しい動機は覚えていませんが、何にしても許されない犯罪です。
警察に逮捕されたのは当然です。
それにしても、数年前にはヒーローとして新聞に載った人間が、数年後には犯罪者として新聞に載っているとは・・・。
最後に・・・。
「魔が差した」
ということかもしれません。
しかし、その代償はあまりにも大きいものでした。
当然、教師の職は懲戒免職となったはずです。
実刑だったか執行猶予が付いたのかは、全く知りません。
いずれにしても、その後の人生に大きな負の影響を与えたことでしょう。
それまで担任として関わってきた児童たち、そして命を救われたあの女の子は、どういう思いを抱いたのでしょうか・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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