最近は、夏だけではなく一年中、怪談・心霊本が出版されています。
10年くらい前までは、毎年6月頃になると、コンビニの雑誌コーナーに、稲川淳二さんの怪談本や心霊もののムック本が並び始め、私を含む心霊・怪談マニアは、
「今年も夏が近付いて来たなあ。」
と感じる、風物詩のような状況でした(笑)。
今回は、21世紀初めから数年間出版された、幻の本をご紹介します。
コンビニに、謎の心霊スポットマップが売られていた!
2001年(平成13年)の夏、7月頃だったと思います。
コンビニの雑誌コーナーに、縦長の薄い本が置かれていました。何気なく棚から抜いてみると、女性の顔のイラストが描かれていて、怖い感じが前面に出ていました。それもそのはず、表紙には不気味な書体で
「関西怨念地図」と書かれていました・・・。
中をめくってみると、近畿2府4県の心霊スポットが紹介されていました。ただ、場所が特定されて、肝試しの連中が殺到するのを防ぐためか、地図そのものはかなり大雑把でした。
どこの出版社だろうと思い、裏表紙を見ると、出版元は
G.h.m研究所
という、全く聞いたことのない出版社(なのかも不明)でした。
とりあえず買って帰り、家で読みましたが、表紙以外には怖いイラストなどはなく、スポットの説明文は特にビビるほどではありませんでした。
全国の各地域版が発売されていた!
その年の夏は、東京と名古屋に旅行に行きました。各所のコンビニに立ち寄ると、
「関東怨念地図」、「東海怨念地図」が売られていました!
どうやら、九州版や中国・四国版など、全国の各エリアで「ご当地版怨念地図」が発売されていたようです。
できれば全エリア分を入手したかったのですが、現在のようにネット販売もそれほど普及しておらず、方法はなさそうでした。
また、このシリーズはコンビニ限定らしく、一般の書店では全く見かけませんでした。
DVDまで発売されたが・・・。
2004年(平成16年)夏には、DVD版「ベスト・オブ怨念地図」がこれまたコンビニで発売されました。
DVDはレジの奥に陳列されていることが多く、私は店員さんに
「そこにあるDVD、『ベスト・オブ怨念地図』をください。」
と、羞恥心のハードルを楽々飛び越えて言い、購入しました。
内容は、日本全国の心霊スポットを紹介するもので、平成13~16年度の各エリア分の本の中身をまとめたものでした。
確か、各スポットを取材した動画などはなく、地図と説明文が延々と流れるだけの、安直な作りという印象でした。
ある年から突然、発売されなくなった!
2007年(平成19年)度版も出るものと思い、6月頃からコンビニに行く度に雑誌コーナーをチェックしていましたが、7月になっても全く見かけませんでした。
結局、2007年度版は発売されることなく、それ以降心霊・怪談マニアの前から姿を消してしまいました。
出版元のG.h.m研究所も、このシリーズ以外の書籍は出版していない模様です。
後年、インターネットの情報を調べたところ、あるサイトで
「実はこの会社は暴力団絡みの企業で、トラブルのため解散した。」
との記述を見つけました。しかし、真相は不明のままです。
最後に・・・。
2020年(令和2年)現在、書籍だけでなく、インターネットでも無数の心霊スポット情報を入手できます。「怨念地図」シリーズのようなお手軽本の需要は、ほとんどないでしょう。
まだインターネットが発展途上だった時代の徒花だったのかもしれません。
「怨念地図」シリーズは、ネットオークションなどで古本として購入可能です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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