「shotgun」[ʃɑˌtgʌn(米国英語), ˈʃɑ:ˌtgʌn(英国英語)]
という英単語は、ほとんどの方々がご存知の言葉でしょう。
日本語で
「散弾銃、猟銃、ショットガン」
を意味します。
日本では他の意味で使うことはありませんが、英語圏(特にアメリカ)では、他の意味で使われることが時々あります。
結婚絡みで使われる?
まず
「shotgun wedding」(または「shotgun marriage」)
という熟語があります。
大修館書店 ジーニアス英和辞典では、
「(妊娠させたためにする)強制された[仕方なくする]結婚」
と説明されています。
ネット検索の自動翻訳では
「できちゃった結婚」
となっています。
昔、妊娠した女性の父親が、相手の男性にショットガンを突き付け、結婚を強制したというのが由来だそうです。
同様の意味の
形容詞「強制的な」
または動詞「強制する」
としても使われます。
西部開拓時代の名残も!
続いて
「ride shotgun」
という熟語です。
上記のジーニアス英和辞典では、
「〈米略式〉車[トラック]の助手席に乗る」
と説明されています。
これも、
「なぜ助手席なのか?」
という疑問が湧きます。
アメリカの西部開拓時代、駅馬車が強盗に襲われないよう、銃(ショットガン)で武装した護衛が添乗していたそうです。
それが由来になっています。
日常会話でも、数人で車に乗る際、誰かが
「Shotgun!」
と言うと、
「私は助手席がいい!」
という意味になります。
アメリカの人気スポーツでも使われる!
そして、スポーツでも「shotgun」は使われます。
アメリカンフットボールで
「ショットガン」という作戦があります。
レシーバーの選手たちが一斉に走り出して、守備を混乱させます。
そこでクォーターバックが、フリーの味方選手にパスを投げる戦法です。
アメフトファンにはおなじみの言葉ですが、一般の辞書ではあまり載っていないようです。
ビジネスシーンではこう使う!
アメフト用語の「shotgun」から派生したと思われる使い方もあります。
「(仕事のプロジェクトなどで)一斉に違った分野で着手する」
「役割分担して働く」
という意味です。
例文としては
「The sales promotion of our new product is a big project. We have to to shotgun this.」
(我が社の新製品の販売プロモーションは、一大プロジェクトだ。役割分担しないといけない。)
という感じでしょうか。
最後に・・・。
国や文化が違うと、同じ物を表す言葉でも、違った使い方が色々出て来るものです。
アメリカでは、銃に関する言葉を用いた熟語が多いです。
一方、日本では刀、刃物絡みの熟語が多数あります。
生活に関連する物が使われる言葉は、例え外国語であっても覚えやすいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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