自宅の家具や家電などが「動産差押」されたらどうなる?

お金や法律などの話(夫)

「差押」・・・。

絶対にされたくないと、誰もが思うでしょう。

一般的なイメージとしては、役所や税務署が税金を払わない相手に対して行う、というものでしょうか。

ただ、同じ差押でも、不動産と動産の差押は、効力こそ同じですが、実態は異なります。

不動産の仮差押は、居住者にすぐ影響は及ぼさない!

不動産の場合、「仮」という文字が付く「仮差押」が、大抵の場合まず行われます。

債権者が債務者に対して訴訟を申し立てる際、もし債務者が自宅などの不動産を所有している場合、勝手に売却されないように、不動産の「仮差押」も同時に申し立てます。

裁判所に申立が認められると、法務局において仮差押の登記がなされます。

不動産謄本の写しを入手すると、謄本の甲区欄に仮差押登記が表示されています。

よって、所有者が税金を滞納したり、貸金業者から金を借りているなど、それなりの情報が第三者にも明らかになってしまいます。

しかし、不動産の使用自体は制限されません。

動産差押は、裁判所の人が自宅にやって来る!

一方、動産(家具や家電など)の場合、差押の申立が裁判所に認められると、裁判所の執行官が債務者の自宅を訪問し、家の中の動産に所定の札を貼り付けます。

それによって、債務者が自由に使用・処分できなくなります(と言っても、札など簡単に剥がせてしまいますが)。

テレビドラマなどでそういった場面がたまに出てきますが、現実も大体あんな感じらしいです。

ただ、その場は非常にギスギスした雰囲気になるそうです。

知らない人間が家に入って来て、家具などにベタベタと札を貼っていくのですから、ある意味当然です。

全ての動産がすぐに持ち出されるわけではありませんが、裁判所の方も古物業者を連れてきて、その場で業者がめぼしい物を買い取ります。

裁判所内で差押品のリストが閲覧に供されるので、一般人でも買うことはできます。

しかし、裁判所に電気炊飯器や掃除機(しかも中古)を探しに来る人などほぼ皆無です。

そこで、買取業者が同行して、できる限りの品を買い取って帰ります。

債務者としては、ないと非常に不便な品については、業者が買い取った後に、その場で買い戻すこともあるそうです。

テレビ番組のように高額品を差し押さえられることは滅多にない!

債権者は、実はあまり動産差押に詳しくない場合が多いです。

なぜなら、ほとんど申立しないからです。

テレビで時々やっている「税務Gメンのガサ入れに密着!」のような番組では、かなり裕福なのに税金を滞納する人の家に行くので、高額な宝飾品や美術品、高級外車が見つかったりします。

しかし、債権者から動産差押されるような人の家には、売って金にできるような動産などありません。

手間と費用の無駄になるケースがほぼ100%です。

また、前述のとおり差押の現場は修羅場のような感じになり、債務者から逆恨みされる恐れもあります。

そういう理由から、ベテランの担当者でも、一回も動産差押を申立したことがない人が大多数です。

かく言う私も一度もありません。

最後に・・・。

動産差押は、する方もされる方も嫌な気持ちになるのです・・・。

ただ、これが全ての債権者に当てはまるわけではありません。

一部の「街金」と呼ばれる貸金業者は、そういう感情を捨てて(あるいは元々ないのか)バンバン動産差押の申立を行います。

現在、債務を滞納なさっている方は

「動産差押なんて時間と金の無駄だし、債権者も嫌がるから、されることなんてないよ!」

などと甘く考えないようにしてください。

債務のない方も、動産差押という事態に陥らないよう、地道な生活を心がけてください。

これは当然、私自身に対する戒めでもあります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。