仮想通貨の今後は?億り人になって家建てた人いますか?

一時期までは

「仮想通貨」

と呼ばれていた金融商品は、現在マスコミでは

「暗号資産」

という呼び方に統一されているそうです。

ただ、我々一般人には、「暗号資産」と言われてもよく分かりません。

 

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危険な雰囲気が漂うが、投資する人は増加中!

日本銀行のWebサイトの解説を引用すると、

「暗号資産(仮想通貨)」とは、インターネット上でやりとりできる財産的価値であり、「資金決済に関する法律」において、次の性質をもつものと定義されています。

(1)不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる

(2)電子的に記録され、移転できる

(3)法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない

と説明されています。

はっきり言って、まだよく分かりません・・・。

マスコミやネットでは、「デジタル通貨」と混同したような説明をたまに見かけますが、

国による価値の保証は全くない

点で、デジタル「通貨」ではありません。

株式や国債などよりも、はるかに危険な雰囲気が漂っています。

しかし、ここ数年間、暗号資産に投資する個人・法人は着実に増えている模様です。

テレビや雑誌でも、証券会社の暗号資産CMは割とよく目にします。

ネットで調べると、大手から零細まで、様々な取引業者のサイトが表示されます。

 

経済ニュースの経済指標にも、表示されるように!

最近は、テレビ東京系の経済ニュース番組

「ワールド・ビジネス・サテライト(WBS)」

などで、株式や為替などのデータと一緒に、

「ビットコイン」

の価格も画面下に表示されるようになりました。

ビットコインは暗号資産の代表格であり、暗号資産に全く関心がなくとも、名前は見聞きなさったことのある方が多いでしょう。

その他に、イーサリウムやリップルといった暗号資産も有名です。

 

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一獲千金の夢があるが、価値がゼロになる可能性も!

時折ネット記事やマネー雑誌などで、

「暗号資産で『億り人』に!達人がテクニックを伝授!」

のような特集が組まれています。

そういうのを見て、

「一獲千金」

の夢を抱く人たちが多いのでしょう。

しかし前述の通り、仕組みがよく分かりません。

何となく

「FX(為替証拠金取引)に近い感じかな?」

と思いますが、暗号資産市場が為替市場のように、制度的に完成した市場だとは到底思えません。

また、価値の安定性という点では、恐ろしく脆弱です。

ある日突然、何の価値もなくなってしまう可能性は、世界中のどの通貨よりも高いはずです。

何せ、国家が国の威信を賭けて支えるということがないのです。

 

興味を持ち、少し勉強してみたが・・・。

実は私は、2年近く前に暗号資産について、少しだけ勉強したことがあります。

とは言っても、Webサイトの記事や解説を読んだり、電子書籍で暗号資産についてかかれている本を2~3冊読み、情報を仕入れた程度です。

ただその程度でも、

「これは、うかつに手を出すものじゃないな・・・。」

との結論を導き出すには充分でした。

大まかに言うと、次の三つの点に危険を感じたのです。

 

暗号資産の管理は、非常に難しい!

まず一点目は、暗号資産の管理には

「かなりの手間と慎重さ・用心深さ」

た要求されることです。

書籍や記事に頻出する言葉に、

「ウォレット」

「公開鍵」

「秘密鍵」

の三つがあります。

よく使われる例えですが、銀行取引で言うと

ウォレットは「預金口座」

公開鍵は「口座番号」

秘密鍵は「印鑑」、「暗証番号」、ネット取引の「ログインパスワード」、「取引パスワード」

に該当します。

暗号資産の場合、特に「ウォレット」と「秘密鍵」の管理が重要です。

 

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ウォレットは100%安全ではない!

ウォレットは大雑把に分類すると、

暗号資産取引所のウォレット

取引所でなく個人が管理するウォレット

の二種類に分かれます。

個人が管理するものでも、PC・スマホのアプリを使いサーバー・クラウドサーバーなので管理する

「ウォレットアプリ」

と、秘密鍵の管理専用のハードウェア(実際の物体)で管理する

「ハードウェアウォレット」

に分かれます。

取引所のウォレットで管理してもらうのが、一番安全かつ一番楽に思えるかもしれません。

しかし、取引所が秘密鍵を保有しているのが大問題です。

取引所が倒産したり、資産を封鎖して移転できなくされた場合、取り戻すには法的措置が必要となります。

さらに、ハッカーによるハッキングで暗号資産が盗まれる事件も多発しています。

ウォレットアプリは、セキュリティーの程度によってはハッキングに対して脆弱です。

ハードウェアウォレットにしても、ハードウェアが盗難に遭うリスクは当然あり、そうなると金庫を盗まれたのと同じになってしまいます。

 

値動きが異常に激しく、売買のタイミング次第では大損失も!

二つ目は、暗号資産の値動きが異常なまでに激しいことです。

安値の時に買い、高値の時に売る(投資ではそれが最も難しいのですが・・・)ことができれば、大きな利益を得ることも可能です。

しかし値動きが荒いので、高値で掴まされた後に急落したり、安値と思って買ったらさらに値下がりすることもあります。

売買のタイミング次第では、利益を得るどころか大きな額の損失を抱える恐れもあるのです。

ちなみにビットコインでは、2021年1月~6月の半年間に、一単位が最高値600万円を超えましたが、7月現在は370万円ほどに下落しています。

上がる時は1日で3~4%ほど上昇しますが、下がる時は同様に1日で3~4%下降することがザラにあります。

 

課税基準が株式などと異なる!知らないと巨額の税金請求が?

三つ目は、課税基準が株式など他の金融商品と異なることです。

暗号資産の売買では、

「利益が出た時点」

で課税されます。

例えば5月に暗号資産を売却して、3,000万円の利益を得たとします。

その時点で、利益の3,000万円に対する課税が確定します。

その後の9月に今度は売買に失敗し、5,000万円の損失を被ったとします。

同じ会計年度での出来事なので、本来なら合算すると損失の方が大きくなり、課税されないように思えます。

しかし暗号資産は、そうした損益の合算や繰越の対象外です。

次の年度には、3,000万円の利益に対する課税通知が届きます・・・。

そうした法的知識なしに売買を繰り返した末、翌年度に巨額の税金を請求されて支払いに窮し、苦境に陥った人の話は、マスコミでも報道されていました。

 

最後に・・・。

私の周囲には残念ながら、暗号資産投資をしている人は皆無です。

理由はやはり私と同じで

「内容がよく分からないので、手を出すのが怖い。」

というものです。

世界三大投資家の一人、アメリカのウォーレン・バフェットは

「自分がよく理解できないもの、知識を持たないものには投資しない」

ことを投資の原則にしています。

バフェットのような人でもそうなのですから、我々一般人はなおさら気をつけるべきです。

しかし、たまに聞こえて来る景気のいい話に接すると、

「暗号資産で一山当てて、家でも新築した人っているのかな~?」

と、脳天気なことを考えてしまいます・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。