「David and Goliath」・・・?何のこと?
Davidは「デヴィッド」・・・人の名前?
David Beckham(デヴィッド・ベッカム)とかDavid Bowie(デヴィッド・ボウイ)なら知ってるけど、Goliath は知らない。
そもそも何と読むの?ひょっとして、新人の音楽デュオ?
音楽デュオではなく、旧約聖書の登場人物!
残念・・・。ミュージシャン二人組ではありません。
「David and Goliath」は、あえてカタカナで表記するなら「デイヴィド アンド ゴライアス」。
日本では「ダビデとゴリアテ」の方がなじみがあるでしょう。
旧約聖書の「サムエル記」第17章に登場する、
羊飼いのダビデ(イスラエル人)と巨人兵士のゴリアテ(ペリシテ人)
を英語表記すると「David」、「Goliath」になります。
ダビデとゴリアテの物語の内容とは?
イスラエル軍とペリシテ軍が戦闘のため対峙した際、身長3m近い巨人のゴリアテが現れました。
ゴリアテはイスラエル軍を挑発しましたが、恐れをなしたイスラエル兵たちは誰一人ゴリアテに挑もうとしません。
羊飼いのダビデは、イスラエル軍に従軍していた兄に食料を届けに来ていました。
そのダビデが、何とゴリアテに戦いを挑みました。
ダビデが携えていたのは、杖と投石器、5個の石のみ。
襲い掛かるゴリアテに対し、ダビデは1個の石を投石器で放ちました。
石はゴリアテの額に命中し、ゴリアテはその場に崩れ落ちました。
ダビデはゴリアテに近付き、ゴリアテの剣を奪うと、そのままゴリアテの首をはねてしまったのです。
これに勢いづいたイスラエル軍は、ペリシテ軍に勝利したのです・・・。
『ジャイアントキリング』と『勝ち目のない戦い』の相反する意味がある!
この故事から、
「弱者が強者を打ち負かす」
という意味で「David and Goliath」が用いられるようになりました。
ただ、もう一つ
「勝敗が簡単に予想できるもの」
という意味でも使われます。例えば
a David and Goliath battle(小人と巨人の戦い)や
a fight between David and Goliath(弱者と強者の間の戦い)
のように使われます。
よって、「ジャイアントキリング」の意味か「勝ち目のない戦い」の意味かは、文章全体を読んで判断するしかありません。
最後に・・・。
世の中では、最初の意味の「David and Goliath」が増えると面白いのですが、ビジネスでもスポーツでも政治でも、結局は金のある巨大なゴリアテが難なく勝利してしまう事例が、数多く見られます。
ちなみに、旧約聖書の羊飼いDavid は後にイスラエルの王となります。
現実社会では、そのような人間や組織はなかなか出て来ないものなのでしょうか・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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