公平、中立を叫ぶキャスター、コメンテーターが大嫌いだ!

2020年(令和2年)は

「コロナに始まりコロナに終わる」

と言っても、大げさではないでしょう。

年初めの1月こそ例年と変わらない日常で、新型コロナウイルスについても

「中国で新しいインフルエンザが流行ってるらしいよ。」

と、我々は呑気に構えていました。

ところが、1月下旬以降はもう対岸の火事ではなくなってしまいました。

 

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コロナ報道を巡り、公平・中立・偏向が論点に・・・。

マスメディア、特にテレビでは、ワイドショーやニュース番組でも大部分の時間がコロナ関連の報道に費やされましたが、各局の報道姿勢についても主にネット上で様々な意見が飛び交いました。

「コロナの恐怖を煽り過ぎだ。」

「国や専門家の言うことを聞いておけばよい。」

から

「政府や御用学者を信じると、エライ目に遭う。」

「科学者の意見が黙殺されている。」

まで、賛否両論あるのは当然です。

しかし、こんな事態になっても結構幅を効かせているのが

「マスメディアは公平でなければならない。」

「○×テレビの報道は中立性を欠き、偏向している。」

といった意見です。

 

日本のメディアの歴史には、公平も中立もなかった!

確かに、報道の公平性・中立性は基本原則です。

しかし実態は、はるか昔からそうした原則から大きく掛け離れています。

「反権力」、「反政権」、「反行政」に偏向した流れがメディアの主流となったことなど、一度もないと言っても過言ではないでしょう。

権力、つまり政府や行政(中央省庁)におもねり、昨今流行りの「忖度」を繰り返してきたのが日本のメディアの歴史です。

 

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メディアの実態は、右も左もなく、権力のお友達である!

「とは言っても、たとえば朝日とか毎日は反対派の左、読売とか産経は政府寄りの右だろ?」

という声も多数あるでしょう。

確かに表面上はそう見えます。

しかし、反政権的なメディアが徹底的に国とケンカしたことはありません。

政府が時々口にする「放送法に基づく免許の取り消し」も、今まで実行されたことなどありません。

一部の政治家が熱くなり、議論にはなりますが、結局ウヤムヤになって終わりです。

私から言わせれば、いわゆる「左派」の主要メディアは、「反権力」の役回りを引き受けているに過ぎません。

本気で「反権力」を旗頭にするのであれば、朝日新聞やテレビ朝日の論説委員や解説委員が、歴代首相と定期的に会食するなどありえません。

また、TBSテレビが政治家の息子や娘を局員に採用しているのも、おかしな話です。

意外と知られていませんが、小泉元首相や安倍前首相は読売、朝日、日経のスター的記者や大物論説委員を呼んでは、いわゆる「意見交換会」を行っていました。

政府の広報紙と陰口を叩かれる産経新聞の人間は、なぜか呼ばれていません。

懐に呼び込んで飼い慣らす必要はないからでもあります。

しかし最大の理由は、発行部数が少ないからです。

毎日新聞も同じで、発行部数は読売・朝日・日経の「ビッグスリー」には遠く及ばないので、

「お友達の輪」

には入れてもらえませんでした。

記者個人のレベルでは、新聞社のスタンスが政府寄りかどうかは別として、言うべきことは言う、批判すべきことは批判するという反骨精神の持ち主もかなりいるでしょう。

しかし上層部では、ジャーナリストというよりビジネスパーソンとしての比重が大きい人たちが、権力と無難に付き合い、右か左か自分たちの役割を演じ続けます。

テレビ局も、同様の構造です。

 

『公平』で『中立』なキャスターやコメンテーターは、存在意義がない!

テレビのニュース番組やワイドショー(最近はニュース番組がワイドショー化しています)で、キャスターやコメンテーターがよく「公平」、「中立」という言葉を口にします。

私はその度にイラッとしてしまいます。

「おたくのテレビ局、経営陣は公平でも中立でもないですよ!」

「不要不急の外出、会食の自粛が呼び掛けられてる最中に、おたくの局の会長や社長、首相と一緒に外食に行ってましたよ!」

と、心の中で悪態をつきます。

そもそも、ニュース番組やワイドショーが1時間も2時間も放送枠を取っているのは、キャスターやコメンテーターが「意見」を言うためではないのでしょうか?

人間の意見には基本的に「中立」などありません。

たとえばAとBという結論があれば、AかBのどちらかを支持するしかないのです。

もし「どちらでもない」のなら、キャスター、ましてやコメンテーターなど必要ありません。

毎日の事実のみを伝えるだけなら、出演者は一人で十分です。

放送時間も15分くらいで足りるはずです。

また、「公平」や「中立」を声高に叫ぶキャスターやコメンテーターほど、どっちつかずで当たり障りのないコメントしかしません。

毒舌が売りのコメンテーターにも、その手の人間が多数存在します。

中には、「公平」や「中立」の仮面をかぶりながら、権力側に有利な、あるいは権力側に集中した報道を平然と行っている、タチの悪い人間や番組もあります。

 

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多くの国では、メディアの政治的スタンスが明確!ところが日本では・・・。

ヨーロッパやアメリカなど多くの国では、新聞やテレビ・ラジオの会社・局の政治的スタンスが明確なことが多いです。

日本とは比較にならないくらい、露骨に主義主張・好き嫌いが表れています。

それが望ましい姿かどうかは別として、読者や視聴者が各社・各局のカラーを判別できるのは、ありがたいと思います。

日本では、表面上はどの新聞社やテレビ局、ラジオ局も

「うちは公平中立です。偏向なんてしていません。」

という顔をしていますが、そうではないと既に分かっている人も結構います。

正確に言えば偏向ではなく、権力を持っている相手、金を持っている相手と癒着しているということです。

大手メディアはどこも、ほぼ同じようなものと言えるでしょう。

むしろ、地方紙・誌や地方のローカルテレビ・ラジオ局の方に、反骨精神を残した所が多いと思います。

もちろん、そうした所も理想と現実、理念と経営の狭間で苦しんでいるはずですが・・・。

 

最後に・・・。

長々と書いてきましたが、上記の考えに基づく私の信条は

「『公平』、『中立』を得意顔で語る人間は信用しない。」

ということです。

どんなに偏った意見でも、それを明確にしている人間の方がまだ信用に値すると考えます。

第三者的な態度の人間にこそ、警戒心を持つべきです・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

興味がございましたら、こちらもお読みください。

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