イタリア語では「Monaco(モナコ)」に3つの意味が!

日本語を含む世界中の言語には、一つで複数の意味を持つ単語が、数多く存在します。

外国語を学習していると、そうした単語に出くわすことはよくあります。

私は現在、イタリア語を学習しています。

イタリア語でも、同様の経験が何回もあります。

 

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世界の富裕層が集う、地中海沿いの小国モナコ!

モナコ

については、ほとんどの方がご存知でしょう。

地中海に面し、フランスと北、東、西で国境を接しています。

面積わずか2平方キロメートルの小国です。

カジノやF1グランプリで知られ、世界中の金持ちが集まる保養地です。

正式な国名は

モナコ公国(Principauté de Monaco)

ですが、一般的にはモナコ(Monaco)と呼ばれています。

 

フランスの地名は、イタリア語ではかなり異なる!

私はイタリア語を学び始めてしばらくした頃、Webサイトでイタリアのスポーツ新聞

La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)

をちょこちょこ読むようになりました。

もちろん分からない単語ばかりで、電子辞書を引きながらサッカー関連の記事を読んでいました。

イタリアリーグ(主にセリエA)の記事だけでなく、他の国のリーグについての記事も豊富でした。

ただ、外国の国名・地名は、イタリア語ではかなり異なる綴りになります。

例えばフランスだと

「パリ」(Paris)は「Parigi」

「マルセイユ」(Marseille)は「Marsiglia」

という感じです。

しかし、モナコに本拠を置く

「ASモナコ」

「AS Monaco」

とそのまま表記されていました。

 

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ドイツの名門クラブの綴りに、間違いが?

続いて、ドイツのブンデスリーガの記事を見ていると、ドイツ最強の名門クラブ

Bayern München(バイエルン・ミュンヘン)

の選手たちの画像が出てきました。

その記事のページに移動してみると、記事本文の中に

「Bayern Monaco」

という表記が・・・。

「世界的に有名なスポーツ新聞でも、こんな初歩的ミスをするんだな・・・。」

と思いながら、電子辞書で「monaco」と入力してみました。

 

辞書には、予想もしなかった記載が・・・。

すると、何と

「修道士」

という意味が出てきました・・・。

見出し語の検索候補には、大文字の

「Monaco」

がありました。

それも「Monaco¹」、「Monaco²」の二つ・・・。

「Monaco¹」の意味が

「ミュンヘン」

だったのです!

「Monaco²」で、やっと「モナコ(公国)」の意味が出て来ました。

都市名としては、どちらも頭文字が大文字なので、文章の文脈から判断することになります。

区別しやすいように、「ミュンヘン」を指す場合は

「Monaco di Baviera」(辞書にも載っていました)

と表記することも多いそうです。

「Baviera」

とは、「バイエルン州」を指します。

ミュンヘンを州都とする、ドイツ南東部の州です。

 

最後に・・・。

それにしても、なぜ「バイエルン・ミュンヘン」を

「Baviera Monaco」

と全てイタリア語表記にせず、

「Bayern Monaco」

と独語・伊語表記を混在させているのでしょうか?

やはり「Bayern」としないと、読者がピンと来ないからでしょうか・・・。

おそらく世界中の大多数の人は、「Monaco」または「monaco」という言葉を目にしたら、

「太陽と海とクルーザー、カジノの国」

モナコを思い浮かべるでしょう。

大都会ミュンヘンを想像する人は、少数派でしょう。

もちろん、修道士の姿を思い浮かべる人は、さらに少ないでしょう・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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