借金取りの達人は、ドラマと違い「怖い」より「おとなしい」人が多い!

お金や法律などの話(夫)
お金や法律などの話(夫)

債権回収の仕事のイメージは、どんなものでしょうか。

多いと思われるのは

「怖い」、「厳しい」、「いかつい」、「危ない」・・・などでしょう。

確かに、債権者にも債務者にも「怖い」人がいます。

借金を返すよう迫る「厳しい」話をする仕事です。

そして、たまに債権者の方も、キレた債務者から「危ない目」(!)に遭うことはあります
(私は幸い危険な目には遭っていません)。

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『いかつい』ルックスや話し方は、現代では武器にならない!

「いかつい」というのは、回収担当者のルックス、話し方ということでしょう。

これについては、本当に「いかつい」感じの人が一定数いるのは事実です(笑)。

街中でもし肩がぶつかったら、即座に「すいませんでした!」と深々と頭を下げてしまいそうな、

「その筋の人」系の人(当然、本物ではありません)もいます。

しかし、それが債権回収においてアドバンテージ(長所)となるとは断言できません。

ヤミ金ならともかく、一応カタギの借金取り(笑)なら、「いかつさ」を前面に押し出しての返済交渉はやりにくい時代になっています。

「法令遵守」(いわゆるコンプライアンス)が重視される世の中では、あまりキツい言い方や態度で債務者に応対すると、役所やマスコミに連絡されかねません。

そうなると、後始末が大変面倒になります。

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有担保債権の回収では、押しの強さがプラスになることも!

同僚にもそうしたタイプの人間が何人かいましたが、そういう人間が活躍できるのは、有担保債権の回収の場合です。

最初の交渉から担保不動産の売却に言及し、任意売却を迫っていきます。

相手が応じなければ、競売申立も平気で行います。

過去のブログでも書きましたが、不動産絡みとなると債務者や連帯保証人の抵抗は激しく、担当者の側も相当神経をすり減らします。

連帯保証人の不動産も債権者に狙われている!競売のリスクも!
債務者がお金を借りる場合、もし不動産を所有していれば担保として提供することが多いです。 融資の時点では担保を差し出す必要がなくても、返済を滞納する状況になれば、債権者から売却を求められたり、仮差押や競売などの法的措置を取られたりします...

しかし、そうしたタイプの人間はそれにもめげず、任意売却を何とかまとめさせ、早期回収を図ろうとします。

最悪交渉が決裂しても、競売で売れれば、一定額は1年弱で回収できます。

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無担保債権の回収では、勝手が違う!

一方、無担保債権の回収においては、有担保債権と同じ手法は通用しません。

中には無担保債権でもある程度の好成績を収める者もいますが、大した結果を出せない者が多いです。

有担保債権での強引な手法が通用しないからです。

無担保債権の債務者や連帯保証人は、文字通り担保になる財産のない人が多いです。

かつては資産持ちだったとしても、商売に失敗し、財産を既に食いつぶしています。

たとえ「いかつい」担当者にキツめに詰められても、しょせん「無いものはない」状況ではどうしようもありません。

「回収の鬼」とあだ名される担当者でも、

「マグロ漁船に乗れ!」

「外国に行って、腎臓片方売って来い!」

などといった言葉は口にできません。

中にはスレてしまった債務者がいて、

「体は丈夫なんで、山奥の飯場でも紹介してくれたら行きますよ。そこで働いたお金から、お宅に返済します。」

などと自分から言って、担当者をおちょくる人もいます。

いかつさとは無縁の人が、無担保債権の回収トップだった!

むしろ無担保債権では、「いかつい」タイプとは正反対の「おとなしい」、あるいは「弱々しい」感じの人が素晴らしい年間回収成績を収める場合が、意外にも多いです。

かつて同じ部署で別の課にいた人で、年に2回上半期と下半期、数十人の中から3~4人選ばれる成績優秀者に、約10年で9回選ばれた人がいました。

全国でもトップの回数だったらしく、研修の講師として他のエリアを回ったこともあります。

その人は当時でも50代末くらいだったはずですが、外見は全く普通の「おじさんサラリーマン」という感じでした。

職場内でも債務者への応対でも、至って普通でした。

回収交渉でも、あまり大声をあげているのを見聞きしたことがありません。

しかし、時々各担当者に回って来る「ビッグチャンス」は確実にモノにし、大口回収を叩き出します。

それに加え、少額返済案件の管理もある程度ツボを押さえ、毎月安定した金額を回収します。

そのため、半年~1年するとトップクラスに浮上してくるのです。

いかつさとは全く無縁でしたが、凄腕の回収担当者でした。

女性にも、回収成績優秀者の常連がいる!

また、他の都道府県には、女性の成績優秀者常連がいます。

これも以前のブログで書きましたが、女性の回収担当者は結構多いのです。

そして、その女性担当者のようにトップクラスの回収額を誇る人も現れます。

話に聞いたところ、その常連担当者は債権回収の仕事をする前には、債権回収や金融とは全く無関係の業界で働いていたそうです。

転職して、新たな才能が開花したのでしょう。

最後に・・・。

数年前、サラ金の電話督促で優秀だったOL女性の体験を描いた、「督促OL 修行日記」というコミックエッセイがヒットして話題になりました。

そういった例でも分かるように、カタギの回収では「ミナミの帝王」や「闇金ウシジマくん」とは違うタイプの人が、より多くの金額を回収します。

もし現在転職をお考えの方で、

「自分になんて、借金取立の仕事が務まるかな?」

と思っていらっしゃる方は、そうした固定観念は一旦捨ててみてください。

「ちょっとビビり」、「あまり他人に強く言えない」タイプの人こそ、「隠れた逸材」である可能性があります。

条件がある程度希望と合う所があれば、一度働いてみるのもいいと思います。

給料をもらいながら人間観察ができ、人間心理についても机上の空論でなく、実地で学ぶことができます。

今後の人生に役立つこと間違いなしです(笑)。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。