マルクスの「働く者は儲けず、儲ける者は働かない」は真実だった!

この記事のタイトルをお読みになり、

「これはどういう意味だ?」、「誰の言葉だ?」

とお思いの方もいらっしゃるでしょう。

この言葉は私のオリジナルではありません。

プロイセン(現ドイツ)の思想家・経済学者カール・マルクス(1818年~1883年)の言葉です。

「資本論」(Das Kapital)の著者であり、盟友フリードリヒ・エンゲルス(「エンゲル係数」の考案者)との共著「共産党宣言」でも知られています。

 

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19世紀に貧富の格差問題を訴えたマルクスの格言とは・・・。

資本主義の発達に伴い、資本家階級と労働者階級の貧富の差が拡大していることに警鐘を鳴らしました。

そして、労働者たちの生活・労働環境の改善や、資本家が好き勝手に富を増やしていくことへの規制を訴えた人物です。

そのマルクスの格言の一つが

「働く者は儲けず、儲ける者は働かない。」

です。

一見、何だか禅問答のようです。

 

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富める者は、自分自身ではなく資本を働かせて儲ける!

「働いているのに儲けず、働いていないのに儲けるって、どういうこと?」

という疑問を抱く方が多くても、不思議ではありません。

もちろん比喩表現です。

日々汗水垂らして労働する人間(サラリーマンやOLなど「雇われている」人間が中心)は、労働の強度(=しんどさ)の割には大した収入を得られません。

その一方で、多額の資産(資本)を持っており、それを株式や不動産などで運用したり、会社や工場などの生産手段を運営することで、労働の強度はさほどでもないのに莫大な収入を得る人間もいます。

現代では資本家という言葉は古めかしく、「富裕層」、「経営者」などと言い換えた方がいいかもしれません。

 

懸命に働く者が成功するという考えは、実態とはズレ始めている!

我々が通常抱くイメージは、

「働かない怠け者は金を稼げず、懸命に働く勤勉な人間が成功して大金を稼げる。」

というものです。

それは確かに一面では真理です。

しかし、そうした「アメリカンドリーム」的あるいは「立身出世」的な概念が、21世紀の日本及び世界各国での状況を正確に表しているのかというと、個人的には大いに異議を唱えたいところです。

 

日本では21世紀、金持ちや大企業への人工的な追い風が吹いた!

日本では、1990年代初頭のバブル経済崩壊、90年代末のアジア金融危機を経て、2000年代初めに小泉政権が発足しました。

「規制緩和」、「成果主義」、「国際競争力強化」

の名の下に、様々な政策が実施されてきましたが、結果として残ったのは

「非正規雇用の拡大」、「リストラという名の人員解雇」、「貧富の差の拡大・深刻化」

など、我々一般国民にとっては何のメリットもない、後ろ向きの現実だけでした。

一方で、そうした流れに上手く乗った一部の大企業(流れに乗り損ねて消滅した企業もあります)や裕福な人間たちは、大きな苦労やリスクを負うことなく(中には苦労やリスクを負った企業・個人もいますが)資産・資本を大きく膨らませていきました。

国による「官制の追い風」を受けたおかげで、スピードを急激に上げることができたヨットのようです。

 

第二次安倍政権で、持てる者への追い風が最大限に!

2012年(平成24年)からの第二次安倍政権では、その傾向はさらに顕著になりました。

「アベノミクス」という、未だによく分からない経済政策を掲げ、金融緩和や規制緩和の蛇口を思い切りひねりまくった結果が、約8年後の今の日本の現実です。

日本企業の国際競争力は低下傾向ですが、日銀やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が株式をバカスカ買いまくり、これまた「官制相場」を追い風に株価「だけ」はこの8年間上昇し続けてきました。

そして、株式投資に多額の資金を注ぎ込む余裕のある層も、その恩恵を受けて資産を増やし続けてきました。

 

一般国民の大多数は、生活レベルが悪化し下級国民へ!

しかし、ほとんどの国民(私を含む)はそうした恩恵には全くあずかれず、二度の増税や雇用・労働環境の相次ぐ悪化という重荷だけを次々と背負わされています。

生活が良くなっているという実感を全く持てないまま、首相が代わり、今までの路線が継承されるそうです。

日本国民の大多数を占める我々「下級国民」は、「働けど儲けず」という負のループに陥っていると言えます。

私もどうやったら「働かずして儲ける」上級国民の仲間入りできるのか、あれこれ考えてばかりいますが、当然の如くいい考えは浮かびません・・・。

 

トマ・ピケティの本の通りの事が、世界中で起こっている!

数年前、フランス人経済学者のトマ・ピケティが「21世紀の資本」という分厚い本を発表して、日本を含む世界各国でベストセラーとなりました。

ピケティはこの本でマルクスと同様に

「金持ちはさらにどんどん金持ちになり、貧富の格差は過去に類を見ない勢いで拡大している。」

という旨のことを主張しました。

日本やアメリカ、ヨーロッパ、中国などでは、まさにピケティの指摘通りの現象が起きています。

 

優秀な人間でも金持ちのアホに勝てないなら、働かないのが勝ち?

以前にインターネット上で、あるニートの人の

「働いたら負けと思ってる。」

といった発言が拡散し、賛否両論の嵐が巻き起こったのは有名な話です。

しかし、この言葉はある意味真実を突いています。

どれだけ優秀で名門大学→一流企業や医師、弁護士といったエリートコースを歩んでも、筋金入りのアホだが大富豪や政治家の家系に生まれ、社長や議員の座を受け継ぐ人間には敵わないのが現実です。

それならいっそのこと、働くことを放棄し、マルクスの格言の枠外に逃避する方が楽かも・・・と思ったりします。

 

最後に・・・。

「儲ける者は働かない。」

でも構いませんが、せめて

「働く者は多少は儲けられる。」

くらいの社会であって欲しいです。

でないと、日本人の大多数が

「働いたら負け!」

と考える、恐ろしい社会になってしまいます・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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