AIに勝つには、「しっかり」より「うっかり」すべし?

2020年現在、AI(Artificial Intelligence:人工知能)の研究は、日進月歩の進化を見せています。

本来は、難関の試験を勝ち抜いたエリートの専門家が担ってきた分野、例えば医療、司法、税務・会計といった分野にも、AIの脅威は及びそうです。

AIは、ディープラーニングと言われる集中学習により、より早くより正確な答えを導きだせるようになってきています。

実際、医師や弁護士、会計士や税理士の中には、今後に危機感を抱き、新たな業務の方向性を模索している人が多いらしいです。

 

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将棋や囲碁の世界にも、AIが浸透中!

先日、将棋の世界では17歳の藤井聡太七段が、棋聖のタイトルを獲得するという快挙を達成しました。

藤井さんも、AIを活用して自分の将棋を分析しているそうです。

また、将棋や囲碁においては、AIがプロと対戦して勝つことが、もはや大ニュースではなくなってきています。

 

10年後には、かなりの職業がAIに奪われる?

そんな中、我々人間は今後、AIによって仕事を失う恐怖と、常に背中合わせで生きていくことになるでしょう。

数年前、イギリスの大学による

「10年後に消滅する職種」

の予測が発表され、ちょっとした話題になりました。

現時点ではまだ、AIによって人間の仕事が完全に淘汰された職種はないはずです。

しかし、今までマンパワー、つまり人の手で行っていた仕事を無人化する実験(例:無人レジなど)は、かなり成功しています。

5年後くらいには、本当に人間が不要になる職種が出て来るでしょう。

「自分はホワイトカラーのデスクワークだから、しばらくは安心だ。」

と考えている人が結構多いかもしれませんが、ホワイトカラーの仕事も当然例外ではありません。

医師や弁護士などの仕事が脅かされるくらいですから、エリート会社員の「頭脳労働」など、AIの前では聖域とはなり得ません。

 

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人間がAIの手足になってしまうかも?

もちろん、AIがお客さんへの営業回りをしたり、品物を届けに行ったりはできません。

人間がすべき業務は完全には消え去らず、ある程度は引き続き残るでしょう。

しかし、それらの業務に従事する人間の数は、間違いなく減ってしまうはずです。それも大幅に・・・。

そうなると、いわゆるサラリーマンやOL、つまり勤め人(私もその一人です)の一定割合は、お役御免、平たく言えば「余剰人員」になってしまうのです(私は、既に余剰人員みたいなものですが・・・)。

残った人員、それなりに使い道があると判断された人員も、働き方は大きく変わるでしょう。

AIが立案した業務計画、営業戦略に基づき、各従業員は個々に与えられた行動計画の通りに、淡々と業務をこなすだけです。

自分の頭で考え、創造性を発揮する人間は、ほんの一握りになりそうです。

一般社員だけではなく、管理職やその上の経営陣も、大した人数は要りません。大手企業でも、取締役会が4~5人というような会社が増えそうです。

 

AIに勝つために、人間は何をすべきか?

医師や弁護士に劣らない能力を有し、囲碁や将棋のプロを負かしてしまうAIに、私を含む一般の凡人が勝てる要素などあるのでしょうか?

私には思い付きません。

「しっかり」したことをするなら、人間がAIに勝てる余地は、一部の技能(例えば伝統工芸など)に限られてくるのではないでしょうか。

そうなればむしろ、AIが真似ようとしてもできない、

「うっかり」

という人間にしか備わっていない特質を生かしていくしか、人間がAIを打ち破る方法はないのでは?と思います。

人間の生活や社会を変えた大発明は多々ありますが、ちょっとした失敗から発明のヒントが生まれたというエピソードは、結構聞きます。

「うっかり」が革新、格好良く言えばイノベーションを生み出してきたという面もあるのです。

何事も全て「しっかり」そつなく行う人間が、創造性に乏しいというケースは、今の社会でも掃いて捨てるほどあります。

「しっかり」の権化であるAIが、「うっかり」を習得することは、ディープラーニングでも不可能でしょう。

 

最後に・・・。

日本を含む世界中の国の人々が、新型コロナウイルスによって生命の危機に晒されると同時に、経済的な危機にも直面しています。

そうした中、AIを活用した新しい技術の導入、普及は加速していくことでしょう。

それが我々を救うどころか、我々を一層厳しい状況に追い込むことになりかねません。

「うっかり」と言えば、時代劇「水戸黄門」に出て来る

「うっかり八兵衛」

がおなじみですが、八兵衛から「うっかりの極意」を学び取るくらい、大胆な発想の転換ができる人間こそ、AIに取り替えられ捨てられることのない、独自性や創造性を備えた人材として評価されるかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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