スーパーコンピューター「富岳」は何の役に立っている?

皆様は、日本製のスーパーコンピューター(以下「スパコン」)

「富岳」(ふがく)

を覚えておいででしょうか?

理化学研究所(通称:理研)と富士通が、2014年(平成26年)から共同開発を進めました。

2020年(令和2年)より試験的利用を開始。

2021年(令和3年)3月9日、本格稼働を開始しました。

 

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4期連続、4部門でランキング世界1位!

本格稼働前の2020年6月と同年11月、2021年6月と同年11月の4期連続で、「TOP500」と呼ばれるコンピューター性能ランキングの

世界1位

に輝きました。

それも、4部門において4期連続1位です。

完全制覇といっていいでしょう。

 

新型コロナウイルスの研究に利用された!

2021年はコロナ禍2年目でしたが、理研や日本の大学が「富岳」を使ったシミュレーションにより、

新型コロナウイルスの特徴や感染リスク

についての発見・証明を行いました。

2022年(令和4年)2月には、コロナウイルス変異株の「オミクロン株」につき、

感染確率上昇に関する結果公表

に利用されました。

 

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すごいのは分かるが、『何の役に立っている?』・・・。

他にも、天文学や物理学、気象学などの研究に利用されています。

前世代のスパコン「京」(けい)では1年

かかった計算を、「富岳」では

わずか3日

でできるそうです。

コンピューターにはズブの素人である私には、詳しい内容などは全く分かるはずもありません。

「富岳」の世界1位のニュース報道を観た際も、大はしゃぎした様子のキャスターたちと同じく、

「日本の技術力って、すごいんだな・・・。」

というペラペラな感想しか浮かびませんでした。

ただ、本格稼働開始から1年が経ちましたが、

「結局、『富岳』って一体何の役に立ってるんだろう?」

という根本的な疑問が、私の頭には浮かび続けています・・・。

 

世界一でも、そこから生まれる『結果』が・・・。

先代の「京」の頃から言えることですが、スパコンそのものの性能に関しては、日本はアメリカや中国と真っ向勝負できるレベルにあります。

ところが、スパコンを活用して何か目に見える、形ある

「結果」

を生み出すという点では、素人目にはとりたてて成功しているようには見えません。

世界一のコンピューターを持つ国なら、例えば新型コロナウイルスのワクチンくらい、とっくに出来ていて然るべきでは?

また宇宙開発の分野でも、オールジャパンの技術で宇宙飛行士を宇宙へ送り出せるのでは?

 

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日本には、無駄遣いできる金はあるが・・・。

「新薬開発には、桁違いの金が要るんだよ!」

「宇宙開発に巨額の投資ができるのは、世界でもアメリカとかロシア、中国だけだよ!」

というお叱りの声があるかもしれません。

しかし、中国に抜かれたとはいえ、日本はまだ世界第3位の経済大国(のはず)です。

中国やロシアほど、政府の独断で大型投資ができなくとも、ある程度の支出は可能なはずです。

日本には、至る所に無駄な橋やダム、トンネルなどを造る余裕があります。

そして、「東京2020」や「大阪万博」のようなお祭りイベントに大金を注ぎ込むのも大好きです。

 

スパコンを活用できる下地がない・・・?

そうしたことに無駄遣い、もとい、投資をしているから、ワクチンや宇宙開発、再生エネルギーなどの重要分野にあまり資金を振り分けられないのかもしれません。

ただ素人の目線からは、

「スパコンを活用して大きな結果を残せる、元々の知識・技術の蓄積がないんじゃ・・・?」

という疑問しか出て来ません。

 

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スパコンは『IT版公共事業』?

また、スパコンと言えば

「巨額の開発費用」

が付きものです。

「富岳」の開発費用は、他国の開発費用よりはるかに多い

約1,300億円

が投じられたそうです。

開発の中心人物によると、

「データセンターの建設費用など、付随的費用をかなり含んだ額で、コンピューター自体の開発費は他国とさほど変わらない。」

とのことです。

しかし、付随的費用も必要だから支出されたわけです。

れっきとした開発費用でしょう。

もちろん、税金からもかなりの金額が投じられています・・・。

何となく、スパコン開発には

「IT版公共事業」

的な雰囲気が漂っていると感じるのは、私だけではないはずです。

 

調理器具がいくら豪華でも、料理が出来ないと・・・。

もう10年以上前になりますが、民主党政権時代に

「事業仕分け」

「2位じゃダメなんですか?」

が流行語化しました。

その際に槍玉に挙げられた「京」は、それ以降

利用する側(研究者など)の使い勝手の良さ

を重視した開発が重視され、「富岳」もその観点を踏襲したそうです。

しかし、「京」や「富岳」の利用に基づいた、

実用的な技術・製品・研究成果

は、未だ出ていません。

プロの料理人が使用するような調理器具を揃えてはみたものの、料理に使う食材もあまりなく、まだ料理もほとんど作ったことがない・・・。

そんな状況と似ているような気がします。

今のままでは、一兆円くらいかけて新たなスパコンを開発しても、投資に見合うリターンは生まれないのでは・・・。

 

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『富岳』を有効活用できる分野を、もっと増やすべき!

「富岳」やそれに続くスパコンが、今後も世界1位の性能を目指すのは、素晴らしいことです。

スパコン分野へのある程度の投資は、当然必要です。

ですが、「富岳」を活用して世界トップを狙えるような分野を、どんどん育てて行くのが最優先でしょう。

IT分野では、アメリカが一人勝ちの状況です。

日本は、中国やロシアにも遅れを取っています。

他にも、5Gなどの通信分野、ドローンなどの精密機械分野、再生可能エネルギー分野など、世界の潮流分野ではことごとく負けっぱなしです。

「日本には世界一のコンピューターがある。すごいだろ!」

で終わっていては意味がありません。

 

最後に・・・。

しかし、令和の日本でも相変わらず、ハコモノ施設や超高層ビル・マンション、大型公共事業などの

「昭和的な投資」

が目立ちます。

「富岳」を踏み台に、21世紀の世界をリードする分野は、果たして日本から生まれるのでしょうか・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。