みんなが「強い方の」ファンとは限らない!

スポーツ(夫)

スポーツの世界では、勝ち負けが全てと言っていいでしょう。

負けてもいいと考える選手やチームなど存在しない(はず)です。

勝利数の多いチーム、つまり強いチームが多くのファン、サポーターを獲得するのは、ある程度当然です。

しかし、毎年優勝争いをするチームにのみファンが集まり、それ以外のチームにはファンがいない、ということは絶対にありません。

勝てない、弱いチームやクラブにも、熱心なファン・サポーターはいるものです。

同じ都市のチーム、クラブ同士は対抗意識が強い!

野球やサッカーでは、同じ都市を本拠地とするチーム、クラブが二つ以上あるパターンが多いです。

特にサッカーでは、互いの直接対決は「ダービー」と呼ばれ、各クラブのサポーターは大いに盛り上がります。

たとえ互いのクラブの格が違い、成績に大きな差があっても、ダービーの熱狂に変わりはありません。

日米野球界でも、人気のないチームのファンは多い!

アメリカの野球MLBでは、ヤンキースとメッツ(ニューヨーク)、レンジャーズとアストロズ(テキサス)、カブスとホワイトソックス(シカゴ)などの例があります。

日本では、巨人とヤクルトが共に東京を本拠地とし、同じセントラル・リーグに属しています。

東京人と言えば巨人ファンと決め付ける人は多いですが(特に関西人)、熱狂的なヤクルトファンも当然存在します。

また、日本ハムファイターズ(パシフィック・リーグ)も、北海道に移転する前は東京を本拠地としており、ホームスタジアムも巨人と同じ(後楽園、東京ドーム)でした。

ヤクルトよりもさらに不利な立場にいたわけですが、東京にも日ハムファンは存在し、今も北の大地で頑張るファイターズを応援しています。

タレントの伊集院光さんや、コラムニストのえのきどいちろうさんは、東京時代からのファイターズファンとして知られています。

欧州サッカー界でも、弱い方のクラブのサポーター数は互角!

ヨーロッパのサッカー界でも、同じようなパターンはあります。

例えば、イングランドのマンチェスター・ユナイテッドは、世界的な人気を誇るクラブですが、本拠地であるマンチェスターには、同じくプレミアリーグ(一部リーグ)に属するマンチェスター・シティーがあります。

近年は、中東UAEのアブダビ首長国の資本が入り、ユナイテッドを上回る成績を収めていますが、10年くらい前まではシティーは成績があまり振るわず、完全にユナイテッドの影に隠れていました。

ところが、地元マンチェスターでは、ユナイテッドに劣らない数のサポーターがいるそうです。

「本物のマンキューニアン(マンチェスター市民)は、シティーを応援する。」

という言葉を、サッカー専門誌で読んだことがあります。

世界的な有名ロックバンド「OASIS」のメンバーだった、ノエルとリーアムのギャラガー兄弟は、子供の頃から熱烈なシティーのサポーターです。

その事を知らない人から、マンチェスター出身ということでユナイテッドの話題を振られると、機嫌が悪くなったそうです。

同じイングランドのリヴァプールでも、同じ状況になっている!

同じくイングランドの、これまた世界的な人気クラブ「リヴァプールFC」は、名前の通りリヴァプールが本拠地です。

リヴァプール市民全員がサポーターかと思いきや、そうではないようです。

リヴァプールには、もう一つ「エヴァートンFC」というプレミアリーグのクラブがあります。

成績や獲得タイトル数ではリヴァプールに遠く及びませんが、地元ではむしろリヴァプールを上回る人気らしいです。

イタリア最強のクラブは、地元市民に人気がない!?

イタリアにも同様の例があります。

現在、イタリアのセリエAを圧倒的な強さで支配しているユヴェントスは、イタリア北部の工業都市トリノを本拠地としています

リーグ優勝は30回を超え、欧州チャンピオンズリーグ優勝2回(チャンピオンズカップ時代を含む)を誇る、名門かつ強豪です。

しかし、地元トリノの市民には、意外とサポーターが少なく、一説によるとトリノ市民の約80%は、もう一つのクラブ「トリノFC」を応援しているとのことです。

トリノは1940~1950年代に黄金時代を築き、イタリア代表にも多くの選手を送り出していました。

しかし、「スペルガの悲劇」と呼ばれる飛行機事故で主力選手の多くを失って以来、栄光から遠ざかっています。

一方、ユヴェントスは創設後しばらくして、自動車メーカー「FIAT」創業一族の大富豪アニェッリ家がオーナーとなり、豊富な資金で国内外のスター選手を獲得し、栄光を手にしてきました。

トリノ市民にとって、ユヴェントスは「おらが街のクラブ」と思えないことが、トリノより人気のない大きな理由でしょう。

最後に・・・。

世界中の現実社会では、金や権力のある人間や組織が結局は勝つ、という図式が至る所で見られます。

スポーツの世界でもほぼ同じような状況です。

そうした現状に不満を抱いている人々が、「一番」、「最強」でないチームやクラブを応援するのではないかと、個人的には推測します。

関西でプロ野球と言えば阪神タイガースを応援するのは、「一番」である東京への対抗意識、阪神でなくオリックス・バファローズを応援するのは、「どんなに弱くても注目される」阪神への対抗意識によるものではないでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。