「go back to the drawing board」?
「go back」って、どこに戻る?
「the drawing board」って何のボード?
今回は、今までよりも意味としては分かりやすいはずですが・・・。
「the drawing board」の意味が分かれば、全体的な意味を推測できます。
昔はパソコンで設計していなかった!
まず、「the drawing board」ですが、日本語で「製図板」を意味します。
最近は機械や乗り物などの設計は、パソコン上のCADソフトなどで行っているはずです。
しかし一昔前までは、製図板という、角度で言えば45°くらいに傾いた広い板に方眼紙を乗せ、シャープペンシル(製図用)と定規で線を引いて設計図を書いていました。
『製図板に戻る』とはどういう状況か?
ところで、「製図板に戻る」とはどういう意味でしょうか?
カンの鋭い方なら、既にお分かりかもしれません。
研究社 新英和中辞典によると、口語で
(一度失敗した後)計画の振り出しに戻る、最初から練り直す
という日本語訳になっています。
この(一度失敗した後)というのが要点です。
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機械が設計図通り動かなければ、設計図を読み直す!
たとえば何かの機械を製造するため、製図板の上で設計図面を描いたとします。
図面の通り部品を作って組み立て、機械が完成して正常に動けば一件落着です。
図面には何も手を加える必要はありません。
何かの不具合が起こり、機械が正常に動かない場合、
「設計図の内容に問題があるのでは?」
とまず考えるのが普通です。
再び製図板に図面を広げ、チェックすることになります。
まさしく
「製図板に戻る」
です。
他にも
「最初の段階(白紙)に戻してやり直す」
とも訳せます。
不可抗力により『振り出しに戻る』際にも使われる!
類似の表現として挙げられるのは、
「go back to square one」(振り出しに戻る、一から出直しになる)
でしょうか。
「square one」は「出発点、始まり」を意味します。
どちらの熟語も、失敗して振り出しに戻る(白紙に戻る)という意味を持ちます。
ただ、自分の失敗だけでなく、偶発的な事件や上司の意見(気まぐれ)といった不可抗力により、一からやり直すという場合にも使われます。
最後に・・・。
昨年2020年から1年近く続くコロナ禍のせいで、それまでせっかく練り上げてきた計画、積み上げてきた努力を台無しにされ、仕方なく「製図板に戻る」方々も多いでしょう。
この際我々は図面の前で一旦落ち着き、お茶でも飲みながら次の展開をじっくり練るのが得策でしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。