「home and dry」 家でドライを飲む?試験に出ない英語手帳(第18回)

英語・その他外国語(夫)

イギリス英語に、「home and dry」という熟語があります。

昔、元ボクシング世界チャンピオンのガッツ石松さんが、

「Spring has come.」(春が来た。)「バネ持って来い。」と訳したという、嘘か誠か分からないネタが、テレビで話されていました。

同じような感じで訳せば、

「家でドライを飲む」(ドライ=アサヒスーパードライビール)

となりますが、もちろん正解ではありません。

「home(家、家にいる)」も「dry(乾いた)」も至極簡単な言葉ですが、組み合わさって熟語になると、意味が複雑になってしまいます。

訳語としてはいくつかあり、

① (目標達成が目前で)安心する、目的を達成する

② (勝利や成功が)疑いなしの、確実な

③  大丈夫で、安心で

④  目的を達成して、無事成功して

などです。

ちなみに、Cambridge(ケンブリッジ)英語辞書では

“to have successfully finished something” と現在完了形で表現されています。

その点では上記④が最も近いかもしれません。

やるべきことを成し遂げたので、安心して家に帰って、ドライを飲んで一息つく、というイメージで覚えると、記憶に残りやすいかもしれません(笑)。

この「home and dry」 を知ったのは、イギリスのポップデュオPet Shop Boys(ペット・ショップ・ボーイズ)の、8枚目のアルバム「Release(リリース)」(2002年)の1曲目に収録されている「Home and Dry」がきっかけです。

仕事で世界中を飛び回る恋人(おそらく)がそばにいないことを寂しく思いながらも、彼または彼女が無事に仕事を成功させ、無事に(安全に)戻って来ることを願う気持ちを歌っています。

歌詞の中にアメリカのJFK空港が出て来ることから、相手は飛行機で各国を駆け巡っているという感じが窺えます。

ただ、ここに出て来る二人(恋人同士)が、男と女だとは限りません。

ヴォーカルのニール・テナントは、ゲイ(同性愛者)であることを公言しています。

もしかすると、男性が恋する男性の無事な帰りを待つ、というイメージを基に作られた曲なのかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。