21世紀の日本は
「個人情報」
保護の意識が非常に強い社会です。
より正確に言うなら、
「過剰に強い」
社会です。
法律、ネット文化が人々の意識に影響?
2005年(平成17年)に
「個人情報保護法」
が施行されたのを機に、国民の意識が大きく変化しました。
そして、IT・インターネットの発達も大きな要因です。
「ネット文化」
が発展する一方、個人情報が悪用されたり、不特定多数に拡散されるといった、今までになかった危険も顕在化しています。
人々が、自分及び他人の個人情報に関し、取り扱いに慎重になるのは当然です。
昭和の時代、個人情報への意識はユル過ぎた!
2022年(令和4年)の現在から振り返ると、昭和の日本では
「個人情報に対する意識、低過ぎ!」
と驚いてしまうほど、ユルユルの状態でした。
例えば新聞記事でも、事件の加害者・被害者や取材対象者の住所が、ほとんど特定できる部分(〜町・・・丁目)まで書かれていることはザラでした。
成人については、現在なら匿名となるケースでも、平気で実名が載っていたりしました。
また、著名な芸能人や文化人、スポーツ選手、政治家などの自宅住所は結構公になっていました。
本の巻末に、著者の住所が!
そして出版物、すなわち本でも、巻末の奥付に
「著者の住所」
が載っている場合が多かったのです。
著者の略歴が載っているのは、ごく普通のことです。
ところが、その後に著者の住所(電話番号まで載っていることも・・・)が載っているのは、どういう意図だったのでしょうか?
ファンレターや問い合わせの手紙なら、出版社宛に送ってもらえば済む話ですが・・・。
住所が
「〜ビル○✕△号」
などだったら、著者の事務所・オフィスという可能性もあります。
実際、そういう場合も多かったのです。
しかし中には、
「○○町✕丁目○ー□□番」
など、普通の一戸建て住宅としか思えない住所もありました。
ストーカーも炎上もない牧歌的な時代?
覚えている限りでは、住所を書いていたのは男性の著者だけでした。
現代のように
ストーカーによる被害
はまだ社会問題化していませんでした。
そのため、女性のように身の危険を心配することがなかったのかもしれません。
また、ネットやSNSは影も形もなく、
「炎上」
「晒し」
などという現象もありませんでした。
よほどの事を書かない限り、自宅にイタイ連中がやって来ることもなかったはずです。
現代と比較すると、何とも平和で牧歌的な時代でした・・・。
最後に・・・。
昔は、学校の各クラスで
「連絡網」
が作られ、配られていました。
しかし今では、作られているクラスはほとんどないそうです。
令和の世では、LINEで連絡事項などが一斉送信されるとか。
保護者の中に、個人情報保護を理由に、連絡網に反対する人が増えていると聞きます。
昭和の頃に戻る必要など、全くありません。
しかし、令和の今のように、個人情報という
「錦の御旗」
の前に縮み上がってしまう社会は、いかがなものでしょうか・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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