月刊マネー雑誌の為替予想が当たらないと、評論家は大恥!

21世紀に入りインターネットが世界中で普及したことに伴い、

「情報の鮮度」

は著しく短くなりました。

特に株式・為替市場の情報は、発信されて少し経つと

「誰でも知っていること」

になり、陳腐化してしまいます。

 

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現在は、月刊のマネー雑誌には厳しい時代!

1990年代までは、マネー雑誌でも

「月刊」

の雑誌が結構ありました。

ところが現在は

「日経マネー」

「ダイヤモンドZAI」

くらいしか思い浮かびません。

一ヶ月が過ぎる間に、世界各国の経済状況は目まぐるしく変化していきます。

月刊誌に書かれている情報は、次号発売日までに全く役に立たなくなることがほとんどです。

週刊誌ならまだ色々対応のしようがあるでしょうが、月刊誌はそうもいきません。

編集者の方々は苦労なさっているはずです。

 

評論家たちの『予想』記事は今でも残っている!

週刊、月刊を問わず各雑誌で目玉となっていたのは、経済や株式などの

「評論家」、「専門家」たちによる

「株価予想」

「為替予想」

です。

正直ほとんど当たらず、

「予想的中!」

と騒いでいても、ほぼこじつけに過ぎません。

競馬や競輪などのギャンブルの予想と同レベルです。

それでも、雑誌では未だにそうした記事が廃れず載っています。

 

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月刊誌で予想が外れると、言い訳のしようがない!

しかし、月刊誌で発表した予想が外れると、予想した人間は大恥をかく恐れがあります。

週刊誌なら、毎週言い訳をする機会がありますが、月刊誌だと一ヶ月先まで何もできません。

自信満々に語った予想と正反対の結果になってしまうと、一ヶ月間

「晒しもの」

のような立場に置かれるという、悲惨なことになります。

 

20年以上前、あるマネー雑誌を見てみると・・・。

今から20年以上前、1990年代末期の頃です。

今はもう発行されていませんが、ある月刊のマネー雑誌がありました。

私は1~2回買ってみましたが、あまりパッとしない内容だったので、以降は書店でパラパラと立ち読みする程度でした。

ある月の初め、仕事帰りに駅の中の書店で、その雑誌(発売日から2~3日後)を目にし、手に取ってページをめくってみました。

その月の特集の一つに

「今手元に100万円あったら、私はこれに投資する!」

という記事がありました。

三人のいわゆる「専門家」が、100万円を持っていたらこれに投資するという金融商品と、その根拠を書いていました。

 

自信満々に『円安』を予想していたのだが・・・。

その中の一人で、最近は高齢のためか表舞台に出て来ない「H」という経済評論家(一時期は著書もたくさん売られていました)が、

「私なら、100万円を今すぐ全額アメリカドルに替える!」

と語っていました。

「近日中にドル円は『円安』になっていくので、しばらくドルで持っておき、適当な時点で円に戻す。数万円のプラスになる!」

といった内容のことを、自信たっぷりに書いていました。

ところが、私がその雑誌を見た2~3日後から、ドル円の為替相場が急に

「円高」

の方向に振れ始めました。

日を追うごとにドルの円に対する価値が下がり、もしそこでドルを円に戻してしまうと、

「最初の100万円から2~3万円下回る」

金額になってしまう状況でした・・・。

 

ド外れ予想を載せた雑誌は、書店に置かれ続けていた・・・。

発売から3週間ほどした日に書店へ行くと、その雑誌がまだ数冊売れ残っていました。

たまたま手に取った人がもしその記事を読んだら、間違いなく

「この評論家、見事に外してるな。バカみたい!」

とせせら笑うはずです。

結局、円高が一服したのは、一ヶ月ほどしてからでした。

あの評論家「H」は、どんな気持ちで翌月まで過ごしていたのでしょうか・・・。

 

最後に・・・。

2021年(令和3年)現在も、WebサイトやYoutubeなどで経済予想を語っている人間は、多数存在します。

ネット上に出した文章や動画を作成者が削除することは、もちろん可能です。

しかし、誰かがデータを保存していたり、色々検索したりして、そうした人間たちの

「ド外しした予想・予測」

を物笑いのタネにする恐れは十分にあります。

現代のネット社会では、どんなことも完全に忘却の彼方には消え去らないのです・・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。