2021年(令和3年)8月現在、新型コロナウイルスの新規感染者数は、日本各地で増加の一途を辿っています。
政府や自治体の
「緊急事態宣言」
が多くの国民からシカトされているのが、大きな理由です。
しかし、
「東京2020」(東京『2021』のはずですが・・・)
が強行開催され、祭りの後には
「レガシー」
ならぬ
「負の遺産」
が東京都民のみならず全国民にのしかかる状況では、
「不要不急」
のことをやりたくなるのが人情でしょう。
マスコミが全く触れない点が、非常に気になる!
マスコミは東京2020の話題と、コロナ新規感染者の数にしか関心がない模様です。
そんな中、私は個人的にあることが気になっています。
それは
「コロナワクチンは一体どこに消えてしまったのか?」
ということです。
一ヶ月半ほど前の6月中旬頃、日本中の自治体が政府・中央官庁から尻を叩かれて、コロナワクチン接種の体制整備を必死で行っていました。
各自治体の関係者の尽力のおかげで、多くの自治体ではかなり急速に接種促進の目処が立ちました。
私が6月28日(月)に第1回目のワクチン接種を受けることができたのも、その恩恵に与れた結果です。
2020年(令和2年)初めから世界中の国で、新型コロナウイルスが猛威を振るっていました。今年2021年(令和3年)に入り、ようやく何種類かのワクチンが開発・承認されました。日本はアメリカやヨーロッパ、中国などに比べ、接種の開[…]
ところが6月末~7月初め頃に、政府が突然大規模接種・職域接種の新規受付を一時停止すると発表しました。
『自治体の準備ペースが速過ぎた』が理由だったはずだが・・・。
この時点では
「政府の想定よりも、自治体の準備ペースが速かった。」
という説明でした。
多くの方々が
「自治体をさんざん急かしておきながら、その言い訳は何だ!」
と思われたでしょう。
しかし、理由としてはまだ頷けました。
問題なのはここからです。
元々予定され、接種業務を開始していた各地の接種会場に、ワクチンの供給が滞り始めました。
要するに、各都道府県が希望する数量のワクチンが届いていないのです。
厚生労働大臣やワクチン担当大臣は、
「ワクチンの量はきちんと確保されている。しかし、各自治体への分配計画に不備があり、供給が遅れている。」
と釈明していました。
AIを駆使する他国に比べ、日本のワクチン供給計画は低レベル?
あるテレビ番組のコメンテーターによると、他の先進諸国はワクチンの供給については
「オペレーションズ・リサーチ」
なる学問分野を活用しているとのこと。
元々は戦争において、作戦計画をいかに効率的・的確に実行するかという研究から始まったそうです。
ワクチン接種の進んでいる先進国は、おそらくAIを駆使してワクチン供給の計画を立てているはずと語っていました。
それと比べると
「日本のワクチン供給計画って、一体どんなレベルなんだ?」
と思ってしまいます。
挙げ句の果てに『ワクチンが余っている自治体がある』との責任転嫁!
さらに、
「一部の自治体にはワクチンが過剰供給され、余っているかもしれない。」
との発言まで飛び出しました。
具体的な根拠は何一つ示されず、はっきり言って責任転嫁です。
しかし、日本各地の自治体の間で
「疑心暗鬼」
の状態が発生しました。
テレビのニュースでは、兵庫県内の多くの市から神戸市に
「ワクチンが余ってたら、ウチにも分けてもらえませんか?」
との問い合わせが殺到した旨が報じられていました。
ワクチンは本当に十分確保されていたのか?それとも・・・?
こうした話がマスコミで伝えられていたのは、7月の中旬辺りだったかと思います。
しかしそれ以降、
「どこにワクチンが滞留しているのか?」
といった話には全く触れられなくなりました。
この頃から私は
「ワクチンの供給にアンバランスが生じているだけなら、調べればすぐにどこに滞留しているか分かるはずでは?」
との疑問を抱き始めました。
そして、
「ひょっとすると、そもそもワクチンの数量自体が十分に確保されてなかったんじゃないか?」
と推測するに至りました。
ワクチンの『買い占め』はあり得ない!なぜ今頃『アストラゼネカ』を?
東京や大阪の大規模接種会場でも、新規(1回目)の予約枠が著しく少なくなりました。
また、各地の病院へのワクチン供給量が、一方的に減らされるなどの状況が明らかになりました。
「やはり、元々ワクチンの確保量が足りなくて、需要の伸びに追い付けずにパンクしたんじゃないのか?」
との疑念が強くなりました。
本当にワクチンが特定の自治体で余っていたなら、今頃はとっくに解決されているはずです。
昨年のマスクやアルコール消毒液、うがい薬のように、一般人が買い占めできるような類の物品でもありません。
そうこうするうちに8月に入ると、今まで
「血栓ができる恐れがある。」
として使用が控えられていた
「アストラゼネカ」
製のワクチンが、緊急措置として使用が認められる見通しとなりました。
結局、五輪開催のための『虚偽説明』だったのか?
ここまでの経過を改めて確認すると、
「ワクチンは十分な数量を確保できてます。国民の皆さん、安心してください!」
といった政府の説明は、虚偽の説明だったとしか思えません。
嘘と言い訳をあれこれ並べ立てているうちに、時間切れ(?)で五輪もなし崩し的に開催されました。
8月8日(日)には、もう閉会式を迎えます。
政府や五輪組織委員会、東京都知事などにとっては、これでもう問題はないでしょう。
8月3日(火)には、
「コロナ軽症・中等症患者は、原則自宅療養」
という方針が示されました。
もう国民の顔色をうかがう必要もなくなりました。
お得意の
「自助努力」
論といったところでしょうか。
最後に・・・。
幸いにも私は、ワクチン接種を2回受けることができました。
嫁も8月中旬に2回目の接種を受けられる予定です。
しかし我々の周囲には、まだ1回も接種していない、あるいは予約できず接種できていない人が多数います。
「自粛」
「三密」
という言葉が過去の物になりつつある中、国民にワクチンという
「鎧」
すら満足に与えられない日本社会は、これからどうなるのでしょうか・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。