2022年(令和4年)3月も、もう2週目に入りました。
そろそろ、国公立大学の合格発表(前期)が行われる時期です。
私立大学はもう合格発表が終わり、入学手続の時期でしょう。
見事合格を手になさった方々にとっては、最高に楽しい春の始まりです。
過去2年は、異例づくめの新学年だったが・・・。
4月からは大学生活がスタートし、5月の連休明け頃までは慌ただしく過ぎて行きます。
ここ2年の間は、コロナ禍の影響で入学式もごく小規模になりました。
授業も大学の教室ではなく、PC越しのオンラインで行われるなど、異例づくしでした。
令和4年度は、大学1年生が
「ごく普通の学生生活」
を送れるようにと願うばかりです。
この三つには、十分注意すべし!
夢と希望に満ちた大学1年生の皆様に、十分ご注意いただきたいことが三つあります。
それは、
①「宗教」
②「マルチ商法」
③「自己啓発」
です。
受験生活を終えられたばかりの若者には、どれもピンと来ないかもしれません。
しかし、これらはずっと以前から存在している問題です。
多くの大学では、新入生オリエンテーションなどで毎年注意喚起を続けています。
ただ、ここ2年のコロナ禍にあっても、形を様々に変えて大学生、特に1年生をカモにしようと狙っています。
せっかくの大学生活を台無しにしてしまわないよう、気をつけていただきたいと思います。
『金儲け第一』の怪しい宗教が、貴方を狙う!
まず、①「宗教」についてですが、もちろん特定の宗教を信仰するのは自由です。
キリスト教・イスラム教・仏教のようなメジャー宗教であろうが、小規模な新興宗教であろうが、個人の自由です。
しかし新興宗教の中には、
「集金マシン」
としか言えない、
「金儲け原理主義」
のような団体が、残念ながら結構混じっています。
そういう団体が信者(=カモ)の標的として目をつけるのが、大学生なのです。
世慣れず悩みも抱える、若者の心のスキマに・・・。
大学1年生は、受験から解放されて少し浮かれ気分になっています。
そして社会経験も浅く、世慣れしていません。
また、今までとは異なる悩みも抱えるようになります。
そうした心のスキマに、つけ込もうとして来るのです。
おそらく大学のオリエンテーションなどでも、
「統一教会」
「アレフ」(旧オウム真理教)
などについては言及されるでしょう。
もし貴方の周囲に
「この団体の講演会に行ったら、悩み事もすぐ解決するよ!」
「あの先生と話して運気が上がった子、たくさんいるよ!」
などと、メチャクチャあいまいな話で誘って来る人がいたら、すぐに
「警戒体制」
に入ってください。
『マルチ商法』の多くは、実は『ネズミ講』!
次に、②「マルチ商法」についてですが、この「マルチ商法」も100%違法というわけではありません。
詳細については、このブログでも記事を書いています。
興味をお持ちの方は、ご参照ください。
テレビや新聞などで、「マルチ商法」という言葉を見たり聞いたりした方々は多いと思います。一般的なイメージは、「胡散臭い」、「楽して儲かるっていう話だけど、詐欺っぽい」という感じでしょうか。実は、マルチ商法そのものは違法ではありませ[…]
しかし多くのマルチ商法団体は、
「ネズミ講」(完全に違法)
とほぼ変わりません。
勧誘されて会員になると、商品を売るのとセットで、購入者を会員に勧誘します。
自分が勧誘して会員になった人が増えると、その人数に応じて自分のランクが上がります。
団体のピラミッドの底辺から、より上の階層へ上がって行くのです。
こうなると、仕組みはネズミ講と同じです。
『ボッタクリ価格』、しかもローンで買わされる!
大学生が友人などを喫茶店で勧誘している光景は、私も目撃したことがあります。
マルチ商法で定番の商品は、
「健康食品」
です。
会員になると、前述のようにその商品を購入させられます。
その価格が、20〜30万円という
「ボッタクリ価格」
です。
当然ながら、それに見合う商品では全くありません。
大学生が現金で買えるはずもありません。
しかしそこはご丁寧に、多くの場合代金支払は
ローンによる分割払い
もできるようになっています・・・。
新大学生の向上心を悪用し・・・。
最後に、③「自己啓発」についてですが、多くの団体は前述の①「宗教」と②「マルチ商法」を合体させたような仕組みになっています。
「自分を成長させたい」
という向上心自体は素晴らしく、何の問題もありません。
しかし、そういう若者の向上心を悪用し、金儲けの手段とする輩が結構多いのです。
私が若手社会人だった1990年代中盤頃から、世の中で
「自己啓発セミナー」
なる講演会が行われ始めたように記憶しています。
『個人崇拝』や『ピラミッド』が・・・。
そうしたセミナーを聴きに行くと、
「勉強会」
「サークル」
なる名目の集まりに誘われます。
そして通い始めると、
「会長」
「先生」
などと呼ばれる人物の「個人崇拝」に誘導されたりします。
また、チャチな造形の本やCD・DVDを法外な「ボッタクリ価格」で買わされたりします。
最初は毎月会費を払って参加しますが、古株になってくるとなぜか会費を「受け取る」側になっていたりと、まるで
マルチ商法のピラミッド
のような組織となっています・・・。
最後に・・・。
現在のコロナ禍の下では、上記①、②、③のいずれもインターネット・SNSの世界で、巧妙に活動を続けているそうです。
コロナ以前と違い、周囲の親しい人たちに気軽に相談する機会は、減少しています。
そういう状況は、カモ探しをする輩たちにとっては、大変好都合となってしまっています。
これらの罠に引っかかると、金銭的・精神的に大きな被害を受けます。
自分の人生、大事な青春にとって、大きなマイナスとなります。
さらに、友人などの他人を巻き込んだ場合、友情や周囲からの信用も失いかねません。
そういった目に遭わないよう、
「宗教」・「マルチ商法」・「自己啓発」
の話に誘われたら、安易に話に乗らないように心がけてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
もし興味をお持ちの方は、こちらもお読みください。
時代が21世紀に入って20年が経ち、元号が平成から令和に変わっても、「マルチ商法」「投資詐欺」といった犯罪(あるいは犯罪ギリギリの行為)はなくなりません。過去よりレベルが下がったとはいえ、日本人の教育水準の高[…]