トラック・バスなどの運転手は、年収がもっと高くていい!

自動車の運転免許証を持っている人は、日本では特に珍しくもありません。

18歳になってすぐに取得する人もいます。

また、80歳を過ぎても普通に運転している人は、結構多いです。

昔と違い、現在はギアシフトの操作が要らないAT(オートマ)車が一般的となっており、自動車を運転するハードルは低くなっています。

私は一応普通免許は持っており、ギアシフトを操作するMT(マニュアル)車にも乗れます。

しかし、いわゆる

「ペーパードライバー」

で、長年運転をしていません。

AT車でも、運転にかなり苦労しそうです。

助手席に乗る人は、遊園地の絶叫系ジェットコースターよりも激しいスリルを味わえるはずです・・・。

 

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トラック、バスなどの『大型車輌』に乗れる人はカッコイイ!

ただ、普通乗用車や軽乗用車ではなく、トラックやダンプ、トレーラー、バス、レッカー車などの大型車、いわゆる

「大型車輌」

となると、話は全く別です。

「大型一種」、「大型二種」など別の免許を取得する必要があり、そうした免許の講習を行っている自動車教習所へ通うことになります。

私は、そうした「大型車輌」を運転できる人には、尊敬の念を抱いています。

普通・軽自動車の運転もなかなか難しいものです。

なのに、はるかに大きいサイズの車輌を巧みに運転し、長距離の道のりを往来するのは、私には想像するのも難しいことです。

そうした技能を持っている人は、今よりもっと高い収入を得て然るべきと考えます。

 

運送・物流業界のコスト削減のしわ寄せが、ドライバーの給料ダウンに・・・。

私は運送・物流業界については全くの門外漢で、大型車輌のドライバーの収入事情には明るくありません。

しかし、長距離運送のトラック、夜間高速バスなどのドライバーがかなり過酷なスケジュールの下での勤務を強いられています。

そして給料の金額も、労働の強度を考えると割に合わないレベルです。

そうした現状は、テレビや新聞、雑誌などの調査報道で明らかになっています。

そうした話を見聞きすると、

「トラックや高速バスのドライバーって、飽和気味なのかな?」

などと思いがちです。

しかし実際はドライバー、特に若手~中堅ドライバーの人数が減少しており、ドライバーの高齢化が進行しているそうです。

「運送・物流のドライバーの仕事は、キツい割にはあまり儲からない。」

というイメージが定着してしまい、離職者が増えたり、そもそもなり手が減っているのです。

業界のコスト削減の動きが、人件費すなわちドライバーの給料の削減という、最も安直な形になってしまっています。

 

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社会や経営者、政治家がドライバーの仕事を軽視?

また、私の個人的な考えですが、世の中や企業経営者、政治家などに

「車の運転なんて、そう高度な仕事じゃない。それほど高い給料を払う必要はない。」

というような差別的な意識、そうした仕事を軽視する考えがあるのではないでしょうか?

10年ほど前、関西地方の公営バスについて

「ドライバーの年収が、民間のバス会社より高過ぎる。適正化すべきだ!」

という主旨の議論が、議会で持ち上がりました。

テレビのニュースで観た限りでは、件の公営バスのドライバーの平均年収が約700万円、民間平均が約500万円で、200万円ほどの開きがあったように記憶しています。

しかし、ある程度の年数のキャリアを積んだバスドライバーの年収が700万円でも、何らおかしいことはないはずです。

同年代で事務職をやっている公務員なら、それくらい稼いでいても騒ぎになどならないはずです。

 

誰にでもできる仕事ではない!安直な引き下げ議論はズレている!

大型免許を持ち、毎回乗客の安全を背負って街中を走っているのは、決して普通の仕事ではありません。

デスクワークの勤め人が、すぐに代わりを務められる仕事ではないのです。

デスクワークは、能力の差こそあれ、誰でも最低限のことはできます。

あるいは、しているフリが可能です。

そう考えると、本来は

「何で民間のバスドライバーの年収がそんなに少ないんだ?おかしいじゃないか!」

という方向になるのが筋でしょう。

低い方に合わせろという議論自体が、完全にズレています。

こうした話は、バスだけに限りません。

大型車輌を動かせもしない人間たちが、安易に間違った方向の

「賃金適正化」

を口にするのです・・・。

 

最後に・・・。

2021年現在、日本を含む世界各国で

「自動車の自動運転」

に関する研究開発や実証実験が行われています。

しかし、実用化されるのはまだまだ遠い先のようです。

これからもしばらく、トラック、ダンプ、トレーラー、バスなどは人間によって運転され続けます。

こうした大型車輌のドライバーへの需要は、今後もそう簡単に減ることはないでしょう。

大型技能の持ち主には適正な報酬、つまり現状よりはかなり高い報酬で遇するべきです。

MBA(経営管理学修士号)を持っている人間でも、必ずビジネスで結果を出せるとは限りません。

そうした、ある意味未知数の人材に大金を払うくらいなら、100%確実に人や物を運んでくれる人材に払う方が、企業が追い求めるリターン(見返り)としては良いのではないでしょうか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。