2020年8月時点で、新型コロナウイルスの感染拡大第2波は、大都市圏だけではなく、全国津々浦々にまで届きそうな勢いです。
せっかく7月から営業再開にこぎつけた飲食店も、再びの営業自粛要請、時間短縮要請などに怯えています。
4~6月の自粛期間中に倒産・廃業したお店も多く、再開しても時間短縮や定休日増などで対応するお店が増えています。
喫茶店の生存率が高い?
そんな中、喫茶店はしぶとく生き残っているお店が多いのでは?と、家の近所の状況を見るにつけ感じます。
私の家から徒歩10~15分圏内のエリアに、喫茶店(個人経営の店だけ)が10店舗超あります。
数十年の歴史を誇るお店から、出来立てホヤホヤのお店まで様々ですが、コロナ以前から各店とも常連客を獲得しているようで、近くを通った際に中を覗いてみても、ガラガラで暇そうというお店はありませんでした。
立地条件を生かし、個性を前面に出して勝負!
各店の立地条件はバラバラです。
マンションやオフィスビルの1階にあるお店、商店街のアーケード内にあるお店、病院や接骨院のそばにあるお店など・・・。
各店とも、お店の近辺に多い、サラリーマン・OL、主婦・ママ友、病院帰りの高齢者といったメイン客層を上手く取り込み、他店とバッティングしないように「住み分け」しているのでしょう。
平均的には朝7~8時に開店し、夕方6~7時に閉店という店が多いですが、夜8~9時くらいまで開いているお店もあります。
また、あくまでもコーヒーや紅茶といったドリンクの味で勝負するお店、カレーやオムライス、スパゲッティなどの食事で名の売れているお店、マンガや雑誌の種類が豊富なお店、というように個性・特色を前面に出しているお店がほとんどです。
全国展開している大手有名チェーン店も数店あり、客の入りは悪くなさそうです。
しかし、昨年の秋に鳴り物入りでオープンした某大手の喫茶店は、2ヶ月くらいで閉店してしまいました・・・。若干立地も悪かったのですが、あまりの早さに驚きました。
小回りが利き、常連客を掴んでいるお店は強い!
コロナ第1波の自粛期間中は、ほぼ全てに近いお店が休業していましたが、現在は営業しているお店ばかりです。
個人経営または家族経営のお店は、小さい分小回りが利くので、支出を最小限に抑え、生き延びることができたのではないかと推測します。
また、常連客の存在は大きな支えになったのではないでしょうか。
他の業態の飲食店にも、もちろん常連客はいるでしょうが、喫茶店の常連客の方が、お店の再開後の戻りが早いような気がします。
喫茶店の常連客のお店への愛着は、特別なようです。
最後に・・・。
しかし、裏を返せば、喫茶店がバタバタと倒産・廃業する事態になれば、いよいよ日本の飲食業界は終末状態と判断せざるを得ません。
ヨーロッパのギリシャが債務危機に陥った際、国内のカフェ、すなわち喫茶店の客がガタッと減少したそうです。
ギリシャにはカフェ文化が根付いており、仕事や学校の帰りにカフェで休憩したり、友人と談笑したりというのが一般的だったのですが、国の経済危機により、国民がカフェでお茶を飲むお金さえ節約し出したため、喫茶店の売上が大きく減ってしまったのです。ということは、他の飲食店の売上も甚大なダメージを受けたことは、想像に難くありません。
日本でも、もしギリシャと同様の事態が起これば、日本の飲食業界はしばらく立ち直れなくなるでしょう。
そうならないためにも、喫茶店には最後の砦として頑張ってもらいたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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